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萩原健一主演映画『八つ墓村』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2015年06月05日(金)20時10分 | 編集 |
2015年6月5日(金)


6月4日(木)にBSTBSで萩原健一主演の映画『八つ墓村』を見ました。
本作は1977年に公開されています。

公開当時私は小学生でしたが「祟りじゃ〜っ!」というセリフが流行したことは何となく覚えています。
映画で語られる祟りの出発点は落ち武者となった戦国大名尼子(あまご)氏家臣団の惨殺事件に求められます。

歴史的事実として1566年に尼子義久が毛利元就に敗れたことにより戦国大名尼子氏は滅亡しました。

尼子氏が滅ぼされた後、映画では尼子義孝ら8名の尼子氏家臣たちが毛利軍の追手から逃れて八つ墓村に辿り着きます。

尼子義孝というのは架空の人物であり、八つ墓村は現在の岡山県真庭市の前身である八束村(やつかそん)が由来となっています。

落ち武者となった尼子義孝ら8名は農民と化し、村人たちとも融和してしばらくは平和な暮らしを送っていました。

ところが毛利軍の落ち武者狩りは相変わらず続いており、落ち武者を討てば報奨金を与えるという毛利氏からの知らせが八つ墓村にも届きました。

八つ墓村を取り仕切っていた実力者たちは報奨金に目が眩み、8名の落ち武者を村祭りの際に惨殺します。
信じていた村人たちに裏切られた尼子義孝らは「末代まで祟ってやる!」との言葉を残して死に絶えました。

こうして八つ墓村に暮らす代々の子孫たちには尼子氏落ち武者8名の祟りの存在が語り継がれることになったわけですが、この400年前から伝承されている祟りと現代(1970年代)における犯行動機を結びつけるにはやはり無理がありました。

映画の中ではなぜ犯人が何人もの人間を殺していくのかという一応の理屈付けがありましたが今ひとつ説得力に欠けており、その人が殺される理由が判然としない人もいましたね。

主役の寺田辰弥を演じる萩原健一と未亡人の森美也子を演じる小川真由美が鍾乳洞の内部で唐突にセックスを始める場面があるのですが、なぜあんな薄暗い不気味な場所でセックスをしなければならないのか意味不明です。

小川真由美(1939-)は撮影時37歳ぐらいですが、セックス場面に限らず成熟した大人の女性の肉体美をもっと晒して欲しかったですね。

1970年代後半ではあの程度の描写が限界だったのでしょうね。
映画公開から約40年が経過した今の時代であれば、もっと露出度の高い扇情的な演出が可能だと思います。


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野村萬斎主演映画『のぼうの城』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2014年05月14日(水)14時12分 | 編集 |
2014年5月14日(水) 


5月11日(日)にBSTBSで野村萬斎主演の映画『のぼうの城』を見ました。
TBS開局60周年記念作品として企画された映画で上映時間は145分という大作です。

2011年9月に公開される予定でしたが、2012年11月まで公開がずれ込みました。

公開が遅延した原因は映画の中で忍城(おしじょう)に対して水攻めを行う場面が描かれており、この描写が東日本大震災時の津波被害を想起させる可能性が高いと判断されたからでした。

忍城とは現在の埼玉県行田市に実在した城ですが明治6年に解体されたので現存はしていません。

1988年(昭和63年)に忍城本丸跡地に行田市郷土博物館が建設され、復元された御三階櫓(おさんがいやぐら)を見ることが出来ます。

主役の野村萬斎が演じる成田長親(1545-1613)は忍城主の成田氏長の従兄弟(いとこ)にあたります。
成田氏長を演じているのは西村雅彦です。

題名の「のぼう」とは「でくのぼう」を意味し、成田長親(ながちか)が大柄な体格をしており動きが緩慢で武将としては愚鈍であったことに由来します。

長親はこれといった才覚を持ち合わせてはいない頼りない武士なのですが、なぜか領民から愛されその存在自体が人々の癒やしとなり強い求心力を生み出すという特異な人物でした。

映画の中では城主の氏長も同じように腑抜けの武将として描かれていますが、長親とは異なり領民からの強い支持を獲得できるほどの器量は持ち合わせてはいません。

頭領としての器量を備えていないという意味では長親も氏長も同じなのですが、長親には多くの人々が心を寄せ慕い仲間意識を持っています。

この映画は石田三成(1560-1600)が率いる豊臣軍が忍城を水攻めにより攻略する中で、長親が率いる成田軍勢が数的不利をものともせずに落城を回避したという歴史的事実を扱っていますが、私が一番気になったのは長親と氏長の人物像の対比でした。

忍城を守るための戦が始まった際、長親には特に戦略はなく何となく流れの中で石田軍と戦うことを決めてしまったのでした。

城主の氏長は恩顧のある北条氏を裏切り豊臣秀吉(1537-1598)に内通することで成田家の存続を図ると家臣に告げて小田原城に向かったのですが、後を任された長親は城主の命令に背いて豊臣軍との開戦に踏み切ります。

思いつきとも言える突然の開戦宣言を耳にした家臣団はいったんは長親に翻意を促し城主が残していった命令に従うよう求めますが、会議ではさしたる根拠もないまま何となく流れの中で家臣たちも開戦に賛成していくのです。

このあたりの明確な根拠に欠ける意思統一のあり方は組織運営をする現代の経営者にとって不可解極まるものだと思いますが、極稀(ごくまれ)にこうした人間性の側面だけで周囲を心服させていく頭領がいるということの実例です。

成田長親(1545-1613)にやや遅れてこの世に生を受けた伊達政宗(1567-1636)は幼い頃から人の上に立つための教育を受け、身につけた才知によって部下を心服させ組織を動かして行きました。

現代においても政宗と同様、なるべくしてなった有能な上司が多数派だと思いますが、長い歴史の中には成田長親のような「のぼう様」と呼ばれるぐらい鋭敏さに欠ける人物ながらも、不思議と家臣や領民から慕われ結果的には流れの中で頭領の座に就き、規模は小さいとはいえ一つの組織を機能させ、力による政治や軍事を遂行する者と見事に伍した上司も稀に存在したということです。

剛毅かつ才気煥発であるだけが上司の条件ではないことを学べる良質の作品だと思います。

映画の中で巨乳が目を引く農家の妻ちよを演じているのは尾野真千子です。

尾野は2011年10月から2012年3月まで放映されたNHKの連続テレビ小説『カーネーション』に主演したことで一気に知名度を上げた女優です。

大ヒット作品となった『カーネーション』への出演を終えた尾野にとってはこの映画の公開が結果的に2012年11月にずれ込んだことで、図らずも有名女優の仲間入りを果たした後に映画が公開されることになりました。

尾野目当てでこの映画に関心を抱いた人も少なからずいたと思います。


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高倉健主演映画『新幹線大爆破』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2014年01月19日(日)11時16分 | 編集 |
2014年1月19日(日) 


1月12日(日)にBSTBSで、高倉健主演の映画『新幹線大爆破』を見ました。

公開は1975年で、その後アメリカやフランスでも劇場公開された映画です。

高倉健が演じる沖田哲男は、国鉄本社に電話して東京発のひかり号に爆弾を仕掛けたと告げました。
国鉄とは現在のJRの前身会社で、国鉄が分割民営化されてJRグループが発足したのは1987年4月1日のことです。

沖田ら犯行グループが仕掛けた爆弾は、ひかり号の速度が時速80キロ以下になると自動的に爆発する仕掛けになっています。

この話は1994年に公開された映画『スピード(原題:Speed)』によく似ているので、ヤン・デ・ボン監督はこの『新幹線大爆破』を参考にして企画を立てたのかも知れません。

爆発物が仕掛けられたひかり号にはおよそ1,500人の乗客が乗っており、主犯格の沖田は身代金として500万ドルを要求します。

500万ドルは当時の為替レートだと約15億円に相当します。

1971年8月までの為替レートは1ドル=360円という固定相場制が採用されていましたが、ニクソン・ショックを境に変動相場制へと移行し、この映画が制作された1974年頃は1ドル=300円というレートだったということですね。

沖田には古賀勝と大城浩という犯行仲間が2人おり、受け取った15億円を3等分して海外に逃亡して、それぞれが5億円を持って外国で暮らす計画を立てていました。

古賀はかつて学生運動家として過激派に所属していたのですが、過激な左翼活動が社会の支持を失い下火になっていくという時代背景があり、生活が成り立たなくなって同棲中の女性の収入に依存する生活を送っていました。

あさま山荘事件を引き起こした連合赤軍の活動家たちが逮捕された1972年2月以降、左翼革命を標榜する学生運動は勢いを失っており、映画が制作された1974年頃は古賀のような社会に適応し切れない元過激派がわずかながら残っていたということですね。

首尾よく15億円相当のドル紙幣を手にした沖田は、自分の取り分である5億円相当のドル紙幣をスーツケースの中に入れて、羽田空港からコペンハーゲンを目指します。

現在ではヨーロッパの各都市に向けて出発する場合は成田国際空港を利用することが多いのですが、1974年当時はまだ成田国際空港が完成しておらず羽田空港を利用していました。

成田国際空港の開港は1978年5月です。

警察・国鉄側は新幹線に仕掛けられた爆弾の位置をどうやって特定するのか、そして犯人グループはどうやって身代金を手に入れるつもりなのかなど、見どころ満載の素晴らしい映画に仕上がっていると感じました。


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堺雅人主演映画『日輪の遺産』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2014年01月10日(金)14時17分 | 編集 |
2014年1月10日(金) 


ギャオで堺雅人主演の映画『日輪の遺産』を見ました(配信期間:2013年12月26日~2014年1月25日)。

『日輪の遺産』は浅田次郎が書いた小説で、一部史実に沿った面もありますが概ね空想物語です。

堺雅人が演じる真柴司郎少佐や福士誠治が演じる小泉重雄主計中尉らは架空の人物ですが、阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大臣が切腹により自殺したことや梅津美治郎(よしじろう)参謀総長が直腸癌で病床にあったことなどは史実です。

作品の舞台となっている武蔵小玉市は架空の市で、現在の東京都稲城市がモデルになっています。

真柴少佐の指示の下、森脇女学校の女子生徒たちが「マッカーサーの財宝」を隠した場所は陸軍の多摩火工廠(かこうしょう)です。

森脇女学校は架空の学校ですが、多摩火工廠は1938年に開所された実在の多摩火薬製造所を指します。

多摩火工廠の敷地は1946年11月にアメリカ軍によって接収され、しばらくはアメリカ空軍の弾薬庫として使用されていたのですが現在では多摩サービス補助施設という名称で呼ばれるアメリカ軍の施設となっています。

多摩サービス補助施設は多摩レクリエーションセンターとも呼ばれ、アメリカ軍の横田基地が管轄するレクリエーション施設としてゴルフ場や乗馬施設などが整備されています。

多摩サービス補助施設内へは日本人もパスポートを提示すれば入場出来る場合もあるようですが、いずれにせよ日本が未だにアメリカの属国であることを示す一つの例です。

映画の中では「マッカーサーの財宝」はフィリピンにおいて山下奉文(ともゆき)陸軍大将が奪取したことになっているのですが、これは史実ではありませんしそもそも「マッカーサーの財宝」というものは存在しません。

ただ「マル福」と呼ばれる金貨は実際に日本からマニラへと空輸されており、日本の敗戦によってその所在が不明になったことから山下大将が莫大な価値を持つ金貨を埋めたという噂がまことしやかに広まり、「山下財宝」と呼ばれるに至りました。

映画は女子生徒の中で唯一生き残った金原久枝が、孫娘らを前にしてこれまで秘密にして来た60年以上前の出来事を語るという手法が取られています。

石碑に刻まれた嘘を明らかにし、真実を後世に伝えるには空想小説という手法を取るしかないことを改めて感じさせられました。

真実は公式発表ではなく小説の中にあるのです。
公式発表は所詮勝者にとって都合の良いことしか記載されていません。


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緒形拳主演映画『社葬』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年12月17日(火)14時12分 | 編集 |
2013年12月17日(火) 


12月8日(日)にBSTBSで緒形拳主演の映画『社葬』を見ました。

緒形拳が演じる鷲尾平吉は朝日・毎日・読売に並ぶ日本有数の新聞会社・太陽新聞の取締役販売局長です。

東京大学卒業のエリートたちが出世していく社内で、鷲尾は定時制高校卒業という学歴ながら社長の岡部憲介に気に入られ重役の椅子を手に入れるところまでは何とか上り詰めました。

太陽新聞は社長の岡部派と会長の太田垣派に分裂しており、岡部社長は権力を手放そうとしない太田垣一男会長を取締役会で解任し自分の権力基盤を確かなものにしようと画策します。

岡部社長の思惑通り賛成多数で太田垣会長は解任され、衝撃を受けた太田垣は間もなく意識を失って倒れ病院に担ぎ込まれます。

太田垣が高齢であることを踏まえて明日にも前会長は死ぬのではないかという憶測が流れ、社内は岡部派が天下を取ったかに見えました。

ところがその後、岡部社長が若い愛人・金谷美津枝と料亭内の寝室でセックスをしている最中腹上死をするという予想もしない事態が発生します。

美津枝を演じているのは井森美幸です。

社長の突然死により社葬を執り行う必要に迫られ、鷲尾平吉が葬儀実行委員長に任ぜられました。

映画の題名は社葬ですが実際に葬儀の内容が話の中心になっているわけではなく、社葬を契機として様々な人事が秘密裏に行われ取締役たちが自分の地位を安泰にするために仲間を裏切ったり手を組んだりする様子が事細かに描かれます。

世間でエリートと呼ばれる男たちがサラリーマン生活の晩年に差し掛かり、自我をむき出しにして平気で他人の足を引っ張り正義を放棄し、自分が勝ち残ることしか考えないという浅ましい姿に主眼が置かれています。

鷲尾は料亭の女将・稲積吉乃を愛人としますが、吉乃は鷲尾と知り合う前は太陽新聞の主要取引先である三友(さんゆう)銀行の前頭取と愛人関係にありました。

美貌の女将・吉乃を演じているのは十朱幸代です。

十朱は緒形との濃厚なセックス場面を演じ切り絶頂に達した時の淫らな表情を惜しげも無く見せて、こんな清楚な美人でもエクスタシーを感じたらこういう淫乱な姿に変貌するというセックス場面の王道を示してくれました。

美人は淫乱な表情になってもやっぱり美人ですけどね。

また別のセックス場面では緒形の乳首を指先でこねくり回し摘(つま)み舐め、ある意味アダルトビデオ的な演出手法にも見事に応えて女優としての真価を発揮していました。

十朱は美人であるだけでなく役者としても一線級であることを示した作品となりました。

この映画の公開は1989年ですので十朱幸代(1942-)は撮影時46歳ぐらいですが、美熟女が熟練したセックスを映像の中で見せる最近の「熟女ブーム」の先駆け的存在だと言えるでしょう。


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仲代達矢主演映画『男たちの大和/YAMATO』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年12月15日(日)11時35分 | 編集 |
2013年12月15日(日) 


12月7日(土)にBSTBSで、仲代達矢主演の映画『男たちの大和/YAMATO』を見ました。

角川春樹が制作した映画で公開は2005年12月です。
原作本『決定版 男たちの大和』を執筆した辺見じゅんは角川春樹の姉に当たります。

戦艦大和を話題にする場合、1945年4月7日にアメリカ軍の攻撃によって炎上し沈没した事実が語られることが多いのですが、この映画では1941年12月16日に就役(しゅうえき)した頃からの戦艦大和の生涯が描かれます。

就役とは、新造の艦船が任務につくことを指します。

戦艦大和が撃沈されたのは九州南方海域で行われた坊ノ岬沖海戦においてですが、戦艦大和がなぜこの海域を通過していたかというと1945年4月1日以降アメリカ軍に攻撃されている沖縄を守ることが主目的でした。

戦艦大和が沖縄に辿り着ければ大量の砲弾を発射出来る砲台としての役割が期待出来ますし、乗組員たちを陸戦隊員として活用することも可能になります。

沖縄をアメリカ軍によって占領された場合、次は九州への攻撃が予想されましたので、本土決戦になる前に沖縄戦でアメリカ軍に勝利することが求められ、そのための切り札的存在として戦艦大和が用いられたのです。

反町隆史はおよそ7,000名の乗組員たちの食事を賄う二等主計兵曹を演じていましたが、戦争に限らず何をするにも食料補給及び調理が最も肝要なことであり、それを無視した精神論など何の役にも立たないことをこの映画は訴えます。

あるいは、過ちを犯した部下に対して懲罰としてのいわゆる「けつバット」を行う場面も描かれていますが、「けつバット」というのは上官による部下虐め以外の何ものでもなく、こうした暴力的懲罰から組織全体及び部下個人が得られるものなど何もありません。

アメリカ軍の集中攻撃を受けて傾斜し続ける戦艦大和の末期状態を鑑み、現場指揮官の伊藤整一中将は沖縄到達作戦を諦め部下の命を守るために総員退去命令を発令します。

この時点で生き残っていた乗組員たちは横転しながら沈み行く戦艦大和から海に投げ出され、その後、横付けされた駆逐艦に助けられるなどして一部の者は無事故郷に帰ることが出来ました。

この映画は激戦の中を生き残り故郷に戻った10代後半の海軍特別年少兵が、戦争からおよそ60年が経過して老齢となった今、戦艦大和の内部で体験した様々な出来事を振り返り自分が生き残った意義を再認識するという筋立てになっています。

海に投げ出されながらも生き残った年少兵は松山ケンイチが演じ、その後年老いて小型船・明日香丸の船長となった現在の姿を仲代達矢が演じています。

戦争をなくすためには日常的な暴力をなくすことが必要だと感じています。
国際関係論や外交安全保障論を論じる前に、まずは家庭内の平和を維持することですね。


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堺雅人主演映画『クヒオ大佐』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年11月25日(月)11時47分 | 編集 |
2013年11月25日(月) 


11月17日(日)にBS日テレで、堺雅人主演の映画『クヒオ大佐』を見ました。

この映画は実在の結婚詐欺師「ジョナサン・エリザベス・クヒオ大佐」と名乗る男と、彼をクヒオ大佐だと信じて騙された女性たちを描いています。

堺雅人が演じるクヒオ大佐は普段アメリカ軍の制服を着て街中を歩き、空軍に所属しているパイロットだと周囲に述べていましたが、実際には北海道出身の日本人であり本名や生年月日などは公式には明らかになっていません。

実際のクヒオ大佐は結婚詐欺によって1億円以上のお金を女性たちに貢がせたようですが、この作品ではお金を出させることに成功したのは2人だけで金額も小さいです。

クヒオ大佐を愛し、お金を騙し取られた女性を演じているのは松雪泰子と満島ひかりです。

この映画ではクヒオ大佐及び被害者女性のごく限られた側面しか取り上げていませんので、クヒオ大佐事件に関する全貌を知ることは不可能です。

むしろ吉田大八監督はこのクヒオ大佐事件と湾岸戦争における日本の巨額資金援助を関連付けて、アメリカの属国である日本の弱い立場を強調しています。

湾岸戦争は1991年1月にアメリカ軍を中心とする多国籍軍がイラクを空爆して始まった戦争ですが、日本軍は憲法の規定により参戦出来ませんでした。

当時の第2次海部改造内閣(任期:1990年12月~1991年11月)は軍隊を派遣する代わりに90億ドルを拠出して、資金面で多国籍軍の活動を支援しました。

湾岸戦争の引き金となったイラク軍によるクウェート侵略は1990年8月に発生しており、第2次海部内閣(任期:1990年2月~1990年12月)は湾岸戦争開戦前に既に40億ドルを拠出済みでした。

当時の日本政府は湾岸戦争を実質的に遂行するアメリカのジョージ・H・W・ブッシュ大統領(任期:1989-1993)への協力姿勢を示すために1990年に40億ドル、1991年に90億ドルさらには追加で5億ドルの資金拠出を行ったのですが、その135億ドルの大半はアメリカ軍が消費しました。

侵略の被害国であるクウェートにはわずかな金額しかもたらされなかったことにより、日本は戦争終結後にクウェートが選定した感謝対象国には入りませんでした。

1991年1月の為替レートを1ドル133.58円で計算すると、135億ドルはおよそ1兆8千億円になります。

アメリカの大統領は日本政府が行うべき予算編成を実質的に左右出来る立場にあるので、湾岸戦争のような有事の際には日本の首相に巨額の資金提供をさせることは当然のことだと捉えていて、資金提供についての功績など全く認めるつもりはないようです。

吉田大八監督は当時の海部俊樹首相及び橋本龍太郎大蔵大臣らの国会における写真を映画の中で用い、アメリカに隷属せざるを得ない日本の政治権力者たちの悲哀を描きます。

結局この映画はクヒオ大佐事件を表向きの題材としながらも、本当の主題は日本がアメリカの属国として存在しているという事実を明らかにすることにあるのです。

現代を生きる日本人の心の中には、大東亜戦争終結直後にアメリカ軍によって日本の国土が占領された時とあまり変わらないアメリカ人に対する苦手意識がいまだに潜んでいます。

また、日本人にとってアメリカ人とは大金を払ってでも教えを請うべき対象であって、対等の立場で意見などするべき対象ではないという社会通念がアメリカ人だけでなく日本人の中にも消えずにしつこく残っているのです。

クヒオ大佐が日常的に身につけていたアメリカ軍の制服はアメリカの権力の象徴であり、クヒオ大佐が活動した1970年代から1990年代にかけてこの軍服姿に一種の恐れをなす日本人男性がいたこと、及び軍服姿に信頼を寄せていとも簡単に心と体を許してしまう日本人女性がいたことは紛れもない事実のようです。

湾岸戦争から20年以上が経過した今でも、日本人のアメリカ人に対する劣等意識は根本的には何も変わっていません。

そして、制服という名の権力を身にまとったアメリカの軍人は基地が存在する地域の住民に対して、時に傲慢極まりない態度で品性下劣な不祥事を起こしながらも、いつまでもいついつまでも半永久的に日本の領土を占領し続けるのです。

堺雅人主演映画『クヒオ大佐』を見た感想3 324


現在日本国内に駐留するアメリカ軍の内、沖縄県にある基地には大きな関心が寄せられていますが、それ以外にも三沢や横須賀、佐世保などに軍事施設が設けられており日本の領土はアメリカによって軍事的に支配されているのです。


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三浦友和主演映画『226』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年10月30日(水)13時01分 | 編集 |
2013年10月30日(水) 


10月22日(火)にBSTBSで、三浦友和主演の映画『226』を見ました。

この映画は1936年(昭和11年)2月26日から2月29日にかけて発生した二・二六事件を扱っており、昭和維新を叫んで決起した青年将校たちの視点から描かれています。

三浦友和が演じる安藤輝三陸軍大尉や、萩原健一が演じる野中四郎陸軍大尉らは、農村の困窮を放置している政権中枢や財界の腐敗を正し、天皇親政を実現することを目的に2月26日未明に決起しました。

安藤らが君側(くんそく)の奸と認定し殺害標的としたのは、岡田啓介首相、高橋是清大蔵大臣、鈴木貫太郎侍従長などの現職閣僚と、かつて内大臣を務めていた伯爵牧野伸顕らでした。

岡田啓介総理がいる首相官邸は栗原安秀陸軍歩兵中尉の部隊が襲撃したのですが、官邸内で岡田総理になりすましていた松尾伝蔵を総理本人と誤認し射殺しました。

松尾伝蔵は岡田啓介の妹・トシホの夫であり、首相秘書官も務めていました。
岡田総理は襲撃の最中、押入れの中に隠れていたため難を逃れました。

政権転覆を狙うクーデター軍にとって岡田総理を暗殺出来なかったことは大失態であり、このクーデター事件全体が失敗に終わる一つの原因となりました。

安藤輝三は侍従長公邸を襲い、鈴木貫太郎に銃弾を数発撃ち込むことに成功しましたが、もうこれで十分だと判断して止(とど)めを刺さなかったため、結果的に鈴木貫太郎は一命を取り留めました。

クーデター首謀者の野中四郎は2月29日に拳銃で自決し、安藤輝三と栗原安秀は7月に叛乱罪で死刑判決を受け銃殺されました。

岡田啓介首相(任期:1934年7月から1936年3月)は二・二六事件の後、3月9日に辞任しています。

岡田総理の辞任後は、広田弘毅と林銑十郎が首相を務めましたがいずれも短命内閣に終わり、近衛文麿総理誕生へと続いていきます。

この第一次近衛文麿内閣(任期:1937年6月から1939年1月)の任期中、1937年(昭和12年)7月7日に盧溝橋事件が勃発し、日本は蒋介石が率いる中華民国との日中戦争に突入して行くのです。

二・二六事件で命拾いした鈴木貫太郎侍従長は、その後1945年4月に総理大臣に任命され大東亜戦争を終結に導くことになります。

鈴木貫太郎首相は玉音放送の2日後、8月17日に辞任しました。

三浦友和主演映画『226』を見た感想 192


クーデター軍が司令部として使用するために占拠した山王ホテルは、敗戦後の1946年にアメリカ軍の専用施設として供与され1983年までアメリカ軍が使い続けました。

その後ホテルは取り壊されて更地となり、現在は山王パークタワーが建っています。


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伊藤英明主演映画『252 生存者あり』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年06月22日(土)16時29分 | 編集 |
2013年6月22日(土)


レンタルDVDで、伊藤英明主演の映画『252 生存者あり』を見ました。

伊藤が演じる篠原祐司はかつて東京消防庁の消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー)に所属し、兄・静馬と共に困難な人命救助にあたっていたエリートでした。

祐司は妻と娘と一緒に暮らし、現在はハイパーレスキュー隊を辞し自動車販売店で働いています。
大森絢音が演じる娘のしおりは聴覚に障害を抱え、両親とは手話で会話をしています。

映画では巨大台風が東京都心部を襲い、地下鉄構内に閉じ込められた祐司、しおり、さらには男性研修医、韓国人女性経営者、大阪出身の男性社長の計5名がハイパーレスキュー隊の救助を待つという筋立てです。

「252」というのは東京消防庁の無線用通話コードで、正確には「生存者あり」という意味ではなく「救助を必要とする者がいる」という意味であり、生死未確認の場合でも使用されます。

通話コードというのは会話が出来ない状況において、意思の疎通を図るために編み出された符牒(ふちょう)です。

聴覚に障害を抱えたしおりが、周囲の大人たちと意思疎通を図るために使っている手話も符牒の一種です。

しおりは言葉を発することはないのですが、回りにいる大人たちが何をしているのかを事細かに観察する賢さを持っており、その賢明さによって大惨事の中にありながら言葉を発せずとも無事に生き残ることになります。

しおりの姿を通して箱庭において発揮される学問的な優秀さよりも、危険を孕んだこの実社会を生き抜くための賢さの方が重要だということを監督は訴えたかったのだろうと思います。

ハイパーレスキュー隊によって救出されたしおりは地上で待つ母親と再会し、地下にいる父親・祐司の帰還を待ち続けます。

ところが勢力を盛り返した巨大台風の影響により地盤が崩れたため、ハイパーレスキュー隊は地下に降りることが出来なくなり、地下にいる祐司たちは生き埋めになって、もはや生存の可能性はないのではないかという雰囲気になります。

ここで、しおりはいつまでたっても地上に現れない父親を心配して精一杯の言葉を発し、「パパ、パパ・・・」と泣きながら呼びかけます。

私はもうこの時点で号泣でした。

幼い娘は絶対的に父親の存在を必要としているのです。
大森絢音の映画史に残る名場面だと言えるでしょう。

結果的にしおりの言葉と心が通じ、「252 生存者あり」という幕切れになるわけです。

この映画はハイパーレスキュー隊の活躍と苦悩を扱った作品なのですが、それと同時に幼い子供にとって親を失うということがどれほど辛いかを一つの主題にしています。

映画では父親の事故死(の可能性)という形での別離を描いていますが、離婚して突然家庭から姿を消すのだって子供からすれば同じことです。

夫婦仲が悪い場合は双方の意思を尊重して離婚すれば良いという風潮があるように思いますが、子供が幼くて両親の存在を絶対的に必要としているのであれば、やはり離婚はしてはいけませんね。


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夏樹陽子主演映画『Another XX ダブルエックス 黒い追跡者』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年05月31日(金)19時58分 | 編集 |
記事のタグ: 夏樹陽子
2013年5月31日(金)


今回の記事には露骨な性的表現が含まれています。
性的表現に対して心的なストレスを感じる方は、読まないことをお勧めします。

レンタルDVDで夏樹陽子主演の映画『Another XX ダブルエックス 黒い追跡者』を見ました。
追跡者はストーカーと読みます。

夏樹陽子主演のダブルエックスシリーズ第2作目の『Another XX ダブルエックス 赤い殺人者』のようなホラー的要素は一切無く、本作では犯人探し的な要素が加わりました。

夏樹が演じる検死医・水木恭子と同じ病院に勤務する若手女医が、帰宅の途次、何者かに強姦されるところから物語が始まります。

水木は前2作において何度も辱めを受け、強姦の屈辱を耐え忍ぶ人生になってしまったのですが、本作においても強姦の憂き目に遭います。

このダブルエックスシリーズは強姦を主題としており、暴力的なセックス場面が何度も描かれているのですが、制作側が夏樹という美人女優を起用した上でここまで強姦物に拘ったのは、社会における強姦の実態を人々に分からせる意図があったのかも知れないと推測します。

警察庁が発表している強姦認知件数は、2007年が1,766件、2008年が1,582件、2009年が1,402件、2010年が1,289件、2011年が1,185件となっています。

ダブルエックスシリーズが制作された1995年から1997年にかけての数字ではありませんが、私たちが暮らす現代日本において警察庁が公式に認知している強姦件数だけでも、これだけ犯罪が発生しているわけです。

趨勢としては減少傾向にあるとは言え、2011年の数字で言えば1日あたり3.2件の強姦事件が発生していることになります。

24時間で3.2件ということは、8時間に1件以上強姦事件が起きている計算になります。

これはあくまでも警察庁が把握している件数であり、言い換えれば被害女性が被害届を出し検挙率の対象となった事件だけを集計したものです。

ということは、女性が泣き寝入りをし強姦事件としては警察庁が認知していない事件が、この数字の影に少なからず存在していることが予想されるわけですね。

夏樹が演じる水木恭子の悲劇は、こうした現実を世の中に知らしめ歪んだ性欲を持つ男性が数多く存在していることを明らかにする役割を担うという側面もあると思います。

夏樹が体当たりで挑んだダブルエックスシリーズ3部作は今から20年近く前の作品となりましたが、そこで描かれている悲劇は今の時代でも繰り返されており、被害女性の数は一向にゼロになる気配はありません。

セックスとは男性が愛情を注ぐことを通じて女性の心と肉体に快感をもたらすものであり、セックスの最中に女性が少しでも不快に感じることがあるのであれば、男性は行為を中断すべきなのです。

ましてや強姦という女性の意志を全く無視した暴挙はいつの時代であっても許されるはずもありませんが、残念ながらどの民族でもどの土地でも、この強姦事件は跡を絶たないわけですね。

映画の中では夏樹の美しさばかりに目を奪われがちですが、東映ビデオの制作スタッフは社会の闇の部分に光を当てるつもりでこういった作品を作ったのだろうと思います。

暴力や残虐な行為を目にするのが苦手な人には勧められませんが、将来、警察や検死医そして法律家になることを目指す人たちは、避けては通れない分野なので一度見ておくことを勧めます。

私もサスペンス系やホラー物は苦手なのですが、夏樹陽子が出演しているので作品を見ましたし、こういったブログも書いているわけです。

その点でも綺麗なお姉さま・夏樹陽子が劇中あるいはヘアヌード写真集などにおいて果たした役割は、今でも普遍的な輝きを持っていると言えるでしょう。


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2013/05/31(金) 19:58 | このエントリーのカテゴリ 日本映画 |
このエントリーのタグ: 夏樹陽子
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夏樹陽子主演映画『Another XX ダブルエックス 赤い殺人者』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年05月29日(水)19時44分 | 編集 |
記事のタグ: 夏樹陽子
2013年5月29日(水)


今回の記事には露骨な性的表現が含まれています。
性的表現に対して心的なストレスを感じる方は、読まないことをお勧めします。

レンタルDVDで、夏樹陽子主演の映画『Another XX ダブルエックス 赤い殺人者』を見ました。

『XX ダブルエックス 美しき標的』に続く、検死官・水木恭子シリーズの第2弾です。

シリーズ第1作の『美しき標的』の完成度が高かった割りには、この第2作は凡作に終わりました。
水木恭子を演じる主演の夏樹には落ち度はありません。

第1作に引き続き監督を務めた黒沢直輔がサイコ・ホラー調に仕上げようと力み過ぎの感が否めず、過度に赤を強調した演出手法を用いているため長時間見ていると疲れて来るのです。

犯人は女性の肉体を切り刻むことに快感を覚える異常性格者という設定で、水木恭子は事件を通じて犯人と知り合いになります。

しかし知り合った当初は水木はその男性を犯人とは思っていなかったため男性からの誘いに応じ、やがて駐車場に停めてある男性所有の高級車の上でセックスをする仲になります。

水木はこの男性と深い仲になるにあたり迷いや躊躇などほとんど見られず、あっさりと男の体を受け入れてしまいます。

まあ上映時間の制限がある中で水木の心理状態の変化を丁寧に描く時間がなかったということだろうと思いますが、美人女医が知り合って間もない男性とこんなにも簡単にセックスをしてしまうのは拍子抜けの印象しか残りません。

映画の分類としてはエロスというよりはホラーに近く、夏樹の色気を期待して見た者には消化不良に終わる作品だと言えるでしょう。

「XX ダブルエックス」シリーズというブランドの力と夏樹陽子が見せるセックス場面が盛り込まれているという要素によって作品が作られたわけですが、サイコ・ホラー路線を目指したのは完全に失敗でした。


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2013/05/29(水) 19:44 | このエントリーのカテゴリ 日本映画 |
このエントリーのタグ: 夏樹陽子
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夏樹陽子主演映画『XX ダブルエックス 美しき標的』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年05月24日(金)16時21分 | 編集 |
記事のタグ: 夏樹陽子
2013年5月24日(金)


今回の記事には露骨な性的表現が含まれています。
性的表現に対して心的なストレスを感じる方は、読まないことをお勧めします。

レンタルDVDで、夏樹陽子主演の映画『XX ダブルエックス 美しき標的』を見ました。
1995年に公開された作品ですので、撮影時夏樹陽子(1952-)は42歳ぐらいです。

夏樹は気品溢れる顔立ちや肌の色艶など、とても40歳過ぎの女性には見えません。
30歳だと聞かされても信じる人も多いのではないかと思います。

そんな綺麗なお姉さま夏樹が演じるのは検死医の水木恭子です。
水木の仕事は司法解剖を行うことです。

司法解剖とは大学の法医学教室において殺された疑いのある死体を解剖することを言います。
検死医は自らが行った司法解剖の結果を警察署において刑事たちに説明することも業務に含まれます。

水木のような美人女医の口から「被害者女性は強姦されたことにより、膣内から精液が検出されました。」というような言葉が聞かれ、男性刑事たちが色めき立つ場面も描かれていました。

この映画における強姦魔は、美貌の検死医・水木を次なる標的と定めます。

犯人は遺体発見現場で検死を行うスカート姿の水木がしゃがんだ際に、股間から見え隠れするパンティを遠くからビデオで撮影しています。

そして後日、水木の自宅マンションを突き止めて、深夜侵入することに成功します。

犯人はベッドで一人眠っている水木に忍び寄り、まずは口と目にガムテープを貼り付けて、次に後ろ手にした状態で両方の親指を合わせて縛り付けるという手口で自由を奪い強姦しようと試みます。

結果的にこの住居侵入時は強姦未遂に終わるわけですが、後に水木は再び犯人に捕まり強姦の辱めを受けてしまいます。

全編を通じて、所々論理的には首を傾げるような場面もあるのですが、夏樹の美しい体と毅然とした表情に引き込まれて88分の上映時間はあっという間に過ぎていきます。


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2013/05/24(金) 16:21 | このエントリーのカテゴリ 日本映画 |
このエントリーのタグ: 夏樹陽子
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堺雅人主演映画『ゴールデンスランバー』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年05月12日(日)15時22分 | 編集 |
2013年5月12日(日)


目次
1. 無神経なマスコミ
2. 美形への嫉妬
3. ねじれた心の持ち主は誰か?


1. 無神経なマスコミ


5月8日(水)にWOWOWプライムで、堺雅人主演の映画『ゴールデンスランバー』をやっていました。

題名のゴールデンスランバーは英語のGolden Slumberを指し、直訳は黄金のまどろみとなります。

映画の中で堺が演じる青柳雅春は睡眠薬が入ったペットボトルの水やカップヌードルを、そうとは知らずに飲んだり食べたりして、しばしのうたた寝の後、目覚めたら状況が一変しているという場面が描かれていましたが、映画の主題とスランバー(安らかに心地良く眠ること)との間には決定的な相関関係はないように思いました。

映画の原作は伊坂幸太郎の小説『ゴールデンスランバー』です。

私は小説を読んでいませんが、映画が原作本に沿ったものだとすれば、伊坂幸太郎が訴えたかった主題は真偽の検証もせず、容疑者を犯罪者に仕立て上げていく警察とマスメディアの横暴だろうと思います。

主人公・青柳雅春は仙台市内で発生した首相暗殺事件の犯人であると警察から断定され、警察発表を伝達するマスコミから「容疑者=真犯人」という扱いを受けます。

青柳は逮捕されたら執拗かつ暴力的な尋問を受け自由が奪われ、やってもいないのに「私がやりました」と自白させられる可能性が高いので逃亡生活を送ることにします。

警察の追跡から逃れる中で学生時代の仲間や前勤務先の先輩社員、あるいは正体不明の人物などから協力を得て辛うじて仙台市内に潜伏することに成功します。

容疑者が逃亡中という事態はマスコミにとって好都合な事態であり、いつどのような形で容疑者が逮捕されるのかにマスコミの関心が移ります。

もはやこの時点で、容疑者・青柳が真犯人であることが確定したかのような報道がなされ、マスコミ報道を真に受ける庶民は青柳を首相暗殺の実行犯であると認識しています。

そんな中、伊東四朗が演じる青柳雅春の父は実家のある埼玉まで押しかけた報道陣に対して、「お前らのやっていることは、他人の人生を狂わせるかも知れないんだ。」という発言をして、無神経な質問を浴びせかける報道陣を無視する格好で取材カメラを通して息子に語りかけ、「私と母さんは、お前の無実を信じている。」と述べます。

名優・伊東四朗の見せ場となっている感動的な場面です。

この父親が怒りを込めて述べた「無分別な報道によって、人生を台無しにされる人がいる」という事実の存在こそが、この映画が最も訴えたかったことなのだろうと思いました。


2. 美形への嫉妬


容疑者となった青柳は堺が演じているので美男子であり、さらには数年前に女性芸能人の危機を救った英雄としてマスコミに取り上げられたこともある「ちょっとした有名人」という設定です。

男女を問わず、世の中の多くの人は外見に恵まれた者が嫌いですし、英雄扱いされている者を憎みます。

従って青柳のような「勝ち組」の人物が殺人犯に仕立て上げられ、逃亡して寝食に困るような状況になっていることを人々の多くは内心では喜んで傍観しているわけですね。

世間は真偽などどうでも良いわけです。

結局マスコミや警察の横暴は一般社会で暮らす人々の歪んだ価値観を反映したものであり、ババ抜きのババを誰が引くのかということが世間の最大の関心事なわけです。

青柳は心ある人々の協力によって警察に逮捕されることはなかったので、逮捕後に待っていたはずの人を人とも思わない尋問を受ける事態は免れたのですが、「逃亡中の容疑者は、警察によって射殺された。」という誤った報道が世の中を駆け巡ることになり、別の面で大きな代償を払う羽目になりました。

そのあたりについては、映画の最終盤をご覧下さい。


3. ねじれた心の持ち主は誰か?


美しく生まれ不断の努力によってその美しさを維持し勤勉を通じて栄光を手に入れた者を、なぜ「一般人」はそんなにまでして引きずり下ろしたがるのでしょうか?

そんな「怠惰な一般大衆」を軽蔑する視線が、この作品の随所に織り込まれていると感じました。

私も自らの努力を放棄し勤勉とは程遠い生活を送る一方で、成功者の足を引っ張ることには精を出す「大衆」という存在は嫌いですね。

主演の堺が示す抜群の演技力のおかげで、2時間20分の上映時間が短く感じられました。
警察論やマスコミ論あるいは大衆論を学びたい人には必見の映画です。


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名取裕子主演映画『序の舞』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年04月29日(月)14時13分 | 編集 |
2013年4月29日(月)


4月13日(土)にBS朝日で名取裕子主演の映画『序の舞』をやっていました。

映画における主人公の名前は架空の人物・島村松翠(しょうすい)ですが、モデルとなった女性画家は上村松園(うえむらしょうえん)です。

上村松園(1875-1949)は明治時代から昭和時代まで活躍した美人画の大家(たいか)で、1948年にはそれまでの功績が認められ、女性としては初となる文化勲章を受章しています。

映画公開は1984年1月で上映時間が2時間半という大作なのですが、BS朝日での放映はCMを含めて2時間に短縮され、数々の名場面が削除されていたように思います。

「思います」というのは、実は私はこの映画を映画館で見ています。

正確な年は覚えていませんが公開時に見たか、あるいはその後名画座などで見たか、いずれにしても若い頃に全編を映画館で見ています。

島村松翠は佐藤慶が演じる日本画の権威・高木松溪の下に弟子入りし絵の腕前を上げていきます。
高木松溪のモデルとなった人物は竹内栖鳳(せいほう 1864-1942)です。

映画の中では高木松溪が島村松翠に肉体関係を求めた時に、松翠が断り切れずに男女の仲になってしまう場面が丹念に描かれています。

名取裕子が上半身裸になって佐藤慶との濡れ場を演じたということで、公開当時かなり話題になっていたのを覚えています。

但し、今回のBS朝日の放映では濡れ場のほとんどが削除されていました。
これは編集者の意図の現れなのでしょうが、作品の趣旨を損なう削除の仕方だと感じています。

島村松翠は高木松溪の子供を2度身ごもり、2度とも松溪の物心両面の協力を得られないまま不実の子を出産します。

公開時の1980年代半ばにはセクシャル・ハラスメントという言葉は一般的ではなかったと思いますが、高木松溪が島村松翠にしたことは完全なるセクハラです。

高木松溪は島村松翠を強姦したわけではありません。

一応合意があったわけですが、現実問題として松翠は師匠の求めを拒むことなど出来るはずもなく、もし肉体関係を結ぶことを断ったら松翠が絵画の世界で生きて行けなくなることは目に見えています。

松翠としては好きでもない師匠に身を委ねざるを得なかったというのが真実だろうと思います。
当時の社会のあり方を考えると、この時松翠は処女だったのでしょうね。

映画では明治から昭和初期にかけては権力を持つ男性の横暴がまかり通る反面、当該セックスに関わる不利益は全て女性である島村松翠が負担することになったという描き方がなされていました。

助平上司である高木松溪を佐藤慶が熱演していました。

まあ男子たるもの、高木松溪のような上司になってはいけませんね。

原作者の宮尾登美子が一番言いたかったことは、権力を握った男性がいかにセックスに対して身勝手かということだったのだろうと思います。

このことはこのブログでもギリシア神話絵画や旧約聖書絵画の投稿記事の中で、再三再四取り上げている話題です。

映画の題名になっている『序の舞』は上野公園にある東京藝術大学大学美術館に所蔵されています。

2013年4月29日名取裕子主演映画『序の舞』を見た感想2 553


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藤竜也主演映画『化身』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 日本映画 | 2013年01月18日(金)12時44分 | 編集 |
2013年1月18日(金)


今回の記事には露骨な性的表現が含まれています。
性的表現に対して心的なストレスを感じる方は読まないことをお勧めします。

1月13日(月)にBSジャパンで藤竜也主演の映画『化身』をやっていました。

1986年公開の映画で渡辺淳一の同名小説を原作にしています。

藤竜也が演じる大学教授の秋葉大三郎は妻と離婚した後、独身を貫いていますが、結婚後1年が経過した時点で不倫相手として手に入れた田部史子との仲は続き性欲を満たす機会はしっかりと確保していました。

阿木燿子(1945-)が演じる史子は38歳という設定で秋葉同様離婚し現在は子持ちの独身です。
撮影時阿木は40歳ぐらいですが熟女世代の史子のセックスを乳首を披露しながら演じています。

秋葉は性技に長けた史子とのセックスに充足感を抱きながらもバー・魔呑で知り合った若いホステス・八島霧子に心を移し、次第に史子との間に距離を置くようになって行きます。

黒木瞳が演じる霧子は秋葉に体を許した後、マンションを購入してもらい洋服店を出店してもらい仕入れのためにアメリカ旅行までさせてもらいます。

秋葉は若く美しい霧子に執心し次々に資金を投入し、ついには自宅の不動産権利証を差し出すところまでのめり込んでいきます。

秋葉と霧子はベッドの上だけでなくソファーの上や屋形船の中でもセックスするという間柄で、霧子はそうした特殊な場所でのセックスを嫌がりますが秋葉の強引さに負けて最終的にはオーガズムを得ることになるのです。

黒木瞳も阿木陽子同様乳首を晒した演技を示し、小ぶりな乳房でも十分に色気が出せることを証明してくれました。

霧子は特に悪女という設定ではなく、むしろ秋葉に資金提供してもらうことに躊躇(ためら)いを感じており借金という形を取ろうとする女性です。

ただ旅行先のアメリカで世話をしてもらった男性と懇ろな関係となり、資金提供者の秋葉を性的に裏切ることになります。

霧子の不貞を知った秋葉は怒り狂い嫉妬の炎が燃え上がりますが霧子と知り合う前にセックスパートナーだった史子に対して同じような不貞をしているわけですから、本来であれば秋葉に霧子を責める資格はありません。

にも関わらず秋葉は年若い霧子に対して悪態をつき、物を投げ壊しみっともない中年男性の姿を晒します。
このあたりから秋葉の存在には喜劇的な要素が加えられ、滑稽な台詞や態度が取り込まれることになります。

こうした秋葉の変化を藤竜也は上手く演じていたと思います。


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