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ノエル・アレ『ミネルヴァとネプチューンの争い』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月30日(土)12時52分 | 編集 |
2011年4月30日(土)


目次
1. アッティカの守護神
2. アテナイの誕生
3. 原題


今回取り上げる作品は、ノエル・アレ作『ミネルヴァとネプチューンの争い』です。

2011年4月30日ノエル・アレ『ミネルヴァとネプチューンの争い』271

1. アッティカの守護神


ミネルヴァは、ギリシア神話ではアテナに相当します。
ネプチューンは、ギリシア神話ではポセイドンに相当します。

古代ギリシアの人々は、自分たちの住む街を守護してくれる神を奉るための神殿を作るようになりました。

神殿を作るためには、そこに暮らす人々の間で守護神を定めておく必要があります。

アッティカ地方では、まだ守護神が決定していませんでした。

そこで、アッティカ地方の支配権を巡って軍神アテナと海神ポセイドンが名乗りを上げ、争うことになりました。

アッティカの住民達は、より有益なものを生み出した神をアッティカの支配者として崇めることにしました。


2. アテナイの誕生


ポセイドンは、泉の中から馬を生み出しました。
一方のアテナは、オリーブの木を生み出しました。

住民達は、馬とオリーブを比較しました。
そして、オリーブの方が有益であると判断します。

最終的にアッティカの初代王ケクロプスは、守護神としてアテナを選びました。
こうして、アテナはポセイドンとの争いに勝利します。

その後、ケクロプスは女神アテナに因んでアッティカをアテナイという名称に改めました。

フランスの画家ノエル・アレ(1711-1781)が描いているのは、アテナとポセイドンがアテナイの領有権を巡り争っている場面です。

中央で青い服を着て、右手に杖を持っているのがアテナです。
アテナの向かって左には、オリーブの木が生えています。

向かって右にいるのが、ポセイドンです。
右手には三叉戟を持っています。

ポセイドンの向かって右にいる白馬は、泉の中からポセイドンが生み出したものです。


3. 原題


ノエル・アレ(Noël Hallé)が描いた『ミネルヴァとネプチューンの争い』は、フランス語ではDispute de Minerve et de Neptuneと言います。

この作品は、ルーヴル美術館(Musée du Louvre)で見ることが出来ます。


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ヘンドリック・ホルツィウス『ミネルヴァ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月29日(金)12時43分 | 編集 |
2011年4月29日(金)


目次
1. 知恵の象徴フクロウ
2. 楯アイギス
3. 原題


今回取り上げる作品は、ヘンドリック・ホルツィウス作『ミネルヴァ』です。

2011年4月29日ヘンドリック・ホルツィウス『ミネルヴァ』612

1. 知恵の象徴フクロウ


ミネルヴァは、ギリシア神話ではアテナに相当します。

オランダの画家ヘンドリック・ホルツィウス(1558-1617)は、官能的であると同時に知的な面持ちのアテナを描きました。

アテナは戦略を司る以外に、知恵の神でもあるのです。

アテナは、最高神ゼウスの頭から生まれて来ました。
それにより、最高の知恵を身につけていると言われているのです。

アテナの向かって左、右膝の上あたりに描かれている鳥は、フクロウです。
フクロウは、アテナの聖鳥です。


2. 楯アイギス


アテナが左腕を載せている楯は、アイギスと呼ばれています。
アイギスは、ヘパイストスが作成して、父ゼウスがアテナに与えた防具です。

楯に描かれているのは、メドゥーサですね。
なぜアテナの持っている楯にメドゥーサが描かれているのかというと・・・、

元々メドゥーサは、男神ポルキュスと女神ケトから生まれた美しい女神でした。

ところがその美貌を誇る余り、よりによって美しき女神であるアテナよりも美しいと言ってしまったのです。

アテナの逆鱗に触れたメドゥーサは、髪を蛇に変えられ醜い化け物になってしまいました。
しかしメドゥーサに侮辱されたアテナの怒りは、その程度では収まりません。

後にメドゥーサは、アテナの全面協力を得たペルセウスによって、首を切り落とされることになります。

アテナは傲慢なメドゥーサにトドメを刺すために、ペルセウスがメドゥーサを退治する際に、アイギスを貸したのです。

頭に蛇が何匹もいるメドゥーサの首を見た者は、瞬時に石へと姿を変えられてしまいます。

アテナはこの魔力を利用するために、ペルセウスからメドゥーサの首を譲り受け、アイギスに嵌(は)め込んで使用するようになったわけです。

このあたりの話は、ペルセウスを描いた絵画を取り上げる時に、改めて触れる予定です。

ギリシア神話においては、美女は必ず不幸になります。
そして、神を冒涜する言葉を吐いた者は、絶対に許されません。

神を侮辱した者は、完膚なきまでに追い詰められ、身を滅ぼすことになるのです。

人間は、神には勝てません。
いや、むしろ、勝ってはいけないのです。

特に美貌に関しては、人間の女性が女神を上回ることがあってはならないのです。
これが、ギリシア神話全体を貫く思想と言って良いでしょう。

繰り返しますが、ギリシア神話においては美人は必ず不幸になります。
この点に何か意図的なものを感じるのは、私だけではないはずです。


3. 原題


ヘンドリック・ホルツィウス(Hendrik Goltzius)が描いた『ミネルヴァ』は、英語ではMinervaと言います。

この作品は、オランダのハールレム(Haarlem)にあるFrans Hals Museumで見ることが出来ます。





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ラヴィニア・フォンターナ『服を着るミネルヴァ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月28日(木)12時51分 | 編集 |
記事のタグ: ボルゲーゼ美術館
2011年4月28日(木)


目次
1. ガイアの予言
2. 知恵の女神アテナ
3. ヘパイストスの射精事件
4. 父ゼウスと長男ヘパイストスの相違
5. 原題


今回取り上げる作品は、ラヴィニア・フォンターナ作『服を着るミネルヴァ』です。

2011年4月28日ラヴィニア・フォンターナ『服を着るミネルヴァ』465

1. ガイアの予言


ミネルヴァは、ギリシア神話ではアテナに相当します。

アテナは、ゼウスとメティスとの間に出来た娘です。
メティスは、ゼウスの最初の妻です。

ゼウスは、クロノスらティタン族をオトリュス山に追いやって、ひとまず世界の支配権を獲得しました。

得意の絶頂にあるゼウスに対して、祖母ガイアが次の予言をしました。

「メティスから生まれる子が男児であれば、ゼウスの地位を脅かすであろう。」

ゼウスは、この予言が成就することを恐れました。
そして、子を身ごもっている妻メティスを、飲み込んでしまったのです。

こうすれば、メティスの体内にいる子供は、生まれて来ないはずです。

ゼウスは、父クロノスと同じことをしたわけですね。
この頃から、もう既に歴史は繰り返されているわけです。


2. 知恵の女神アテナ


ゼウスの体内に飲み込まれたメティスは、ゼウスと一体化します。
そして、メティスの胎内にいた胎児はゼウスの頭頂部へと移動します。

メティスはゼウスの体内で甲冑を作り、生まれ出ようとする胎児に着せました。
こうした行為が、ゼウスに激しい頭痛をもたらします。

月満ちて胎児が生まれようとすると、ゼウスの頭痛は耐え難いものになりました。
そこで、ゼウスは長男のヘパイストスに自分の頭を割るよう命じたのです。

ヘパイストスは得意の鍛冶の技術で斧を作成し、それを使ってゼウスの頭を割りました。
すると、甲冑を着た女神が頭頂部から現れたのです。

この女神が、軍神アテナです。

メティスから生まれた子は、男児ではなく女児でした。
従って、ゼウスの地位は揺るぎないものになったのです。


3. ヘパイストスの射精事件


イタリアの画家ラヴィニア・フォンターナ(1525-1614)は、処女神アテナの官能的な後ろ姿を描きました。

アテナは普段は甲冑を身に纏って、頭には兜をつけています。
甲冑の下には、このように熟れた肉体が隠されているわけです。

但し、アテナは厳格な処女神です。
従って、アテナの美しい顔や肉体に触れることを許された男はいません。

しかし、ヘパイストスだけは嫌がるアテナの心などお構いなしに、アテナに襲いかかったことがあります。

アテナは迫り来るヘパイストスの手を打ち払い、柔肌に触れさせないように必死の抵抗を見せます。

ヘパイストスは、結果的には、アテナの両脚にしか手を伸ばすことが出来ませんでした。
アテナは、辛うじてヘパイストスの猛り狂ったペニスから逃れ、自らの純潔を守り通しました。

しかし、その揉み合いの中で、あろうことかヘパイストスは、アテナの美しい脹ら脛に向かって射精したのです。


4. 父ゼウスと長男ヘパイストスの相違


ヘパイストスは、アテナの膣内にペニスを挿入するという目的は達成出来ませんでした。

しかし、美女の脚に向けて思い切り射精するという変態的暴挙に出て、射精時の快感だけは得ることが出来たということになりますね。

このあたりが、ゼウスとヘパイストスの違いですね。
ヘパイストスは、父ゼウスと同じように自らの性欲を満たすために美女に言い寄ったのですが、完全に拒否されました。

恐らくゼウスであれば、口説いた女性は必ず手中に収めます。
逆に言えば、アテナのような絶対になびかない女性には、ゼウスは声を掛けません。

なお、このヘパイストスの強姦未遂射精事件については、再度このブログで取り上げる予定です。


5. 原題


ラヴィニア・フォンターナ(Lavinia Fontana)が描いた『服を着るミネルヴァ』は、英語ではMinerva Dressingと言います。

この作品は、ローマにあるボルゲーゼ美術館(Galleria Borghese)で見ることが出来ます。





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ヘンドリック・ホルツィウス『マーキュリー』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月27日(水)16時05分 | 編集 |
2011年4月27日(水)


目次
1. アトラスの孫
2. 原題


今回取り上げる作品は、ヘンドリック・ホルツィウス作『マーキュリー』です。

2011年4月27日ヘンドリック・ホルツィウス『マーキュリー』612

1. アトラスの孫


マーキュリーは、ギリシア神話ではヘルメスに相当します。

ヘルメスは、ゼウスとマイアとの間に出来た息子です。
マイアは、プレイアデス七姉妹の長女です。

プレイアデスとは、ティタン族のアトラスと海のニンフであるプレイオネとの間に生まれた七人の娘たちの総称です。

ヘルメスは、ゼウスの息子であると同時にアトラスの孫でもあるのです。
系譜を示します。

ウラノス→イアペトス→アトラス→マイア→ヘルメス


ヘルメスの役割は、主に神々の伝令役です。
その他、商業や羊飼いの守護神としても知られています。

ゼウスにとっての忠臣でもあり、様々な特命を果たしています。

オランダの画家ヘンドリック・ホルツィウス(1558-1617)は、鍛え上げられた肉体美を誇るヘルメスを描きました。

ヘルメスが頭につけているのは、ペタソスと呼ばれる帽子です。

翼の付いた帽子ペタソスをかぶることにより、ヘルメスは鳥より早く飛ぶ能力を獲得することが出来ました。

右手に持っている杖は、ケリュケイオンと呼ばれています。
ケリュケイオンは、ラテン語ではカドゥケウスと言います。

ケリュケイオンには、2匹の蛇が巻き付いています。
これは伝令の標識とされていて、この杖を示すことにより道中の安全が保障されていました。

ゼウスの命令によって、ヘルメスは天界や地上界の様々な場所へ行かなければならない立場です。
伝令役の任務を全うするためにも、ケリュケイオンの威力は無くてはならないものだったのです。


2. 原題


ヘンドリック・ホルツィウス(Hendrik Goltzius)が描いた『マーキュリー』は、英語ではMercuryと言います。

この作品は、オランダのハールレム(Haarlem)にあるFrans Hals Museumで見ることが出来ます。





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ティツィアーノ・ヴェチェッリオ『ディアナとカリスト』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月26日(火)16時02分 | 編集 |
記事のタグ: 美術史美術館
2011年4月26日(火)


目次
1. 手厳しい処女神
2. ヘラの仕打ち
3. ヘルメスの母マイア
4. 星座になった母と息子
5. 原題


今回取り上げる作品は、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作『ディアナとカリスト』です。

2011年4月26日ティツィアーノ・ヴェチェッリオ『ディアナとカリスト』310

1. 手厳しい処女神


イタリアの画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1490頃-1576)が描いているのは、カリストの腹部が露になった瞬間です。

向かって左で両腕を押さえつけられて、腹部の衣を剥がされているのがカリストです。

画面中央で右手の人差指を突き出して、部下のニンフたちにカリストの秘密を暴くよう命じているのがアルテミスです。

処女神アルテミスに付き従うニンフの身でありながら、性交し懐妊するのは最悪の行為です。
性交という快楽を敵視するアルテミスは、このような事態を絶対に許しません。

ゼウスの仕業とは言え、カリストは結果責任を負うことになりました。
最も美しいニンフと讃えられたカリストは、アルテミスの一行から追放されてしまいました。


2. ヘラの仕打ち


アルテミスの集団から離れた後、カリストはゼウスの子アルカスを出産しました。
この様子を眺めていたヘラは、出産後のカリストに厳しい仕打ちを与えます。

ヘラは、美貌のカリストを平手打ちするだけでは気が収まりません。

カリストが美しいというだけで気に入らないのに、その上、夫ゼウスに愛されて息子まで生んだわけです。

ゼウスと性交していた最中、カリストにも目くるめく様な快感があったことを思うと、嫉妬の炎が燃え上がります。

カリストは、ヘラの魔法によって熊の姿に変えられてしまいました。


3. ヘルメスの母マイア


熊にされたカリストは、狩人や他の猛獣から追い掛け回される毎日になってしまいました。
一人残された赤子のアルカスは、マイアによって養育されました。

マイアとは、プレイアデス七姉妹の長女です。
マイアは、ゼウスとの間にヘルメスを生んだことでも知られています。

プレイアデスとは、アトラスとプレイオネとの間に生まれた7人の姉妹を指します。


4. 星座になった母と息子


それから15年が経ち、成長したアルカスは狩りの名手となりました。

ある日、アルカスは山中で雌熊と対峙します。
その雌熊は、実の母カリストでした。

しかし、アルカスには熊にしか見えません。
そこでいつものように弓を引いて、熊を射殺しようとしました。

この様子を天界から見ていたゼウスは、カリストを救うために風を吹かせました。
カリストとアルカスは、風に乗って天界へと高く舞い上がって行きます。

後に、カリストはおおぐま座になり、アルカスはこぐま座になりました。


5. 原題


ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(Tiziano Vecellio)が描いた『ディアナとカリスト』は、英語ではDiana and Callistoと言います。

この作品は、ウィーンにある美術史美術館(Kunsthistorisches Museum)で見ることが出来ます。





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セバスティアーノ・リッチ『ディアナとカリスト』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月25日(月)14時03分 | 編集 |
2011年4月25日(月)


目次
1. 妊娠発覚
2. 原題


今回取り上げる作品は、セバスティアーノ・リッチ作『ディアナとカリスト』です。

2011年4月25日セバスティアーノ・リッチ『ディアナとカリスト』280

1. 妊娠発覚


アルテミスの姿に変身したゼウスに無理矢理ペニスを挿入されて、カリストは不本意ながら妊娠しました。

処女神アルテミスにとっては、この世で最も忌むべき行為が性交であり、性交の結果としての妊娠は、許し難い事態です。

カリストはゼウスとの性交後も、素知らぬ顔をしてアルテミスらと共に狩りなどをして一緒に行動していました。

しかし、懐妊した女性の体には月日の経過と共に変化が表れます。

ある日アルテミス一行は、狩猟で疲れた体を癒すため、水浴をすることになりました。

普段は衣服を脱いで皆で水浴を楽しむのですが、どうしたわけかカリストだけが服を脱ごうとしません。

不審に思ったアルテミスはカリストを問い質(ただ)しますが、カリストは俯いたまま答えようとしません。

アルテミスの命令で、他のニンフがカリストの衣を剥いでみました。
カリストの体つきを見れば、妊娠していることは一目瞭然でした。

セバスティアーノ・リッチ(1659-1734)が、画面向かって右側に立ち姿で描いているのがアルテミスです。

頭部に三日月の装飾品をつけているので、月の女神であることがわかりますね。

通例アルテミスは豊満な肉体美で描かれることが多いのですが、リッチの解釈は異なります。

この場面では、ゼウスの子を孕んだカリストとの対比を強調するために、あえて平板な胸で描かれています。

突き出した細く長い人差し指からは、糾弾する処女神の恐ろしさが伝わってきます。
一方、豊満な乳房を晒しているカリストは、主人であるアルテミスと目を合わせることが出来ません。

この豊かな乳房の下には、子を身ごもった腹部があるわけです。
カリストは何とか腹部を見られないようにと、懸命に腕で衣を抑えつけています。

この後、衣が剥がされ、迫り出した腹部が露になってしまうのです。
もうカリストには、逃げ場はありません。


2. 原題


セバスティアーノ・リッチ(Sebastiano Ricci)が制作した『ディアナとカリスト』は、イタリア語ではDiana e Callistoと言います。

この作品は、ヴェネツィアにあるアカデミア美術館(Gallerie dell'Accademia)で見ることが出来ます。





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Caesar van Everdingen『ジュピターとカリスト』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月24日(日)19時50分 | 編集 |
2011年4月24日(日)


目次
1. 女神の正体
2. 原題


今回取り上げる作品は、Caesar van Everdingen作『ジュピターとカリスト』です。

2011年4月24日Caesar van Everdingen『ジュピターとカリスト』289

1. 女神の正体


ジュピターは、ギリシア神話ではゼウスに相当します。

カリストが主人のアルテミスだと信じた女神は、実はゼウスが変身した姿でした。

カリストが身も心もアルテミスを受け入れようとした頃合いを見計らって、ゼウスは正体を現しました。

オランダの画家Caesar van Everdingen(1616頃-1678)が描いているのは、カリストがゼウスの姿を認めて驚いている場面です。

つい先程まではアルテミスの姿だったのですが、今はゼウスの姿に変わっています。

カリストの向かって右には、ゼウスの聖獣である鷲がいて、嘴(くちばし)に雷霆(らいてい)を咥えています。

カリストは右手を上げてゼウスが迫ってくるのを防ごうとしていますが、時既に遅しですね。
ゼウスはカリストの左太股に右手を置いて、カリストが逃げられないようにしています。

結局、美貌のカリストはこの後、両膝を開き、ゼウスの男根を受け入れてしまいます。
カリストの豊満な乳房を堪能したゼウスは、心置き無くカリストの膣内に射精しました。

数ヵ月後、カリストはゼウスの子を身ごもります。
そして、禁を破ったカリストに対して、この後アルテミスの手厳しい処罰が待ち受けます。

カリストには、何ら落ち度はありません。
悪いのはゼウスです。

カリストにとっての不幸は、その美貌をゼウスに見初められたということです。

ギリシア神話における美女は、なかなか幸せにはなれませんね。
ほとんどの美女は、不幸な最期を迎えるのです。


2. 原題


Caesar van Everdingenが描いた『ジュピターとカリスト』は、英語ではJupiter and Callistoと言います。

この作品は、スウェーデンの首都ストックホルムにあるスウェーデン国立美術館で見ることが出来ます。





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ピーテル・パウル・ルーベンス『ゼウスとカリスト』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月23日(土)16時23分 | 編集 |
2011年4月23日(土)


目次
1. アルテミスの姿をしたゼウス
2. 原題


今回取り上げる作品は、ピーテル・パウル・ルーベンス作『ゼウスとカリスト』です。

2011年4月23日ピーテル・パウル・ルーベンス『ゼウスとカリスト』225

1. アルテミスの姿をしたゼウス


ルーベンス(1577-1640)が画面向かって左側に描いているのはカリストです。
向かって右側に描いているのはアルテミスに姿を変えたゼウスです。

ある日、カリストが寛(くつろ)いでいるところにアルテミスがやって来ました。

このアルテミスは実はゼウスが変身した姿なのですが、外見上はアルテミスですのでカリストは警戒心を解いてゼウスと接しました。

アルテミスに変身したゼウスは顔つきもどことなく女性らしいですし、左の乳房も豊かに膨らんでいます。

ただ、美白のカリストとは異なり日焼けした姿で描かれていますね。

ゼウスの向かって右奥には鷲が描かれています。
鷲はゼウスの聖獣です。

ゼウスはカリストの柔らかい体に触れながら、次第に顔を近づけて行きます。
カリストは迫って来るゼウスの顔を顎を引いて上目遣いで見つめています。

カリストは目の前にいる人物がアルテミスだと信じ切っているため、男に対するいつもの警戒心は薄れています。

しかし、不穏な雰囲気というものは何となく肌で感じていたのだろうと思います。
カリストは豊麗な両脚を交差させて秘部を開かない意志を明確にしています。

ただ、ゼウスのゆっくりとした優しい愛撫を受けて、その秘部から愛液が溢れ出すのを止めることは出来ません。

処女を守るために後ずさりしようとしているカリストですが、ここまで環境が整ってしまうとゼウスの思うツボです。


2. 原題


ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)が制作した『ゼウスとカリスト』は、ドイツ語ではZeus und Kallistoと言います。

この作品はドイツのヘッセン州の都市カッセルにある美術館(Die Museumslandschaft Hessen Kassel)で見ることが出来ます。





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Nicolaes Pietersz. Berchem『カリストに気づくジュピター』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月22日(金)13時00分 | 編集 |
2011年4月22日(金)


目次
1. 美貌のニンフ
2. 原題


今回取り上げる作品は、Nicolaes Pietersz. Berchem作『カリストに気づくジュピター』です。

2011年4月22日Nicolaes Pietersz Berchem『カリストに気づくジュピター』266

1. 美貌のニンフ


ジュピターはギリシア神話ではゼウスに相当します。
カリストとは処女神アルテミスに付き従っているニンフです。

アルテミスの周囲には多数の美貌のニンフがいます。
その中で最も美しいと言われているのがこのカリストという名の精霊です。

カリストは色恋沙汰には見向きもせずに、アルテミスに付き従って狩猟を行う毎日を送っていました。

そのような日常生活の中で、カリストは近づいてくる異性に対して警戒心を抱くようになっていきます。

このようなカリストに目を付けた男神がいました。
そう、ゼウスです。

オランダの画家Nicolaes Pietersz. Berchem(1620-1683)が描いているのは、狩りを終えて寛(くつろ)いでいるカリストの官能的な姿です。

カリストはこの豊満な乳房を誰にも触らせず、生涯処女のままで生きて行くことを誓っています。
後景で雲の上に乗っているのはゼウスです。

ゼウスは何とかしてこのカリストの処女を奪いたいと考えました。
しかし、正攻法ではカリストの心と体を開かせることは不可能です。

そこで、最高神ゼウスは一計を案じます。
カリストが最も信頼している処女神アルテミスに姿を変えて、カリストに近づくことにしたのです。


2. 原題


Nicolaes Pietersz. Berchemが描いた『カリストに気づくジュピター』は、英語では『Jupiter Notices Callisto』と言います。

この作品は個人所蔵となっています。





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フランソワ・ブーシェ『ディアナの水浴』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月21日(木)16時00分 | 編集 |
記事のタグ: ルーヴル美術館
2011年4月21日(木)


目次
1. ルイ15世治世下のフランス
2. 樹木・狩猟の女神
3. 妖艶の秘密
4. 原題


今回取り上げるのは、フランソワ・ブーシェ作『ディアナの水浴』です。

2011年4月21日フランソワ・ブーシェ『ディアナの水浴』244

1. ルイ15世治世下のフランス


フランソワ・ブーシェ(1703-1770)は、ルイ15世の愛妾であったポンパドゥール夫人の庇護を受けた画家です。

ポンパドゥール夫人(Madame de Pompadour)は18世紀前半のフランス宮廷において、「ロココ」と呼ばれる文化を発達させた人物です。

ロココとは、バロックに続く美術様式として位置づけられており、ポンパドゥール夫人(1721-1764)の時代に始まりマリー・アントワネット(1755-1793)の時代まで続きました。

バロックとは、カラヴァッジオ(1571-1610)の作品に代表されるような明暗表現や直裁的かつ劇的な構図を特色としています。

一方、ロココとは、繊細さや優美さを前面に打ち出した芸術様式であるとされています。
絵画だけでなく磁器のセーブル焼きも、ロココ様式の表現方法で制作されているものです。


2. 樹木・狩猟の女神


フランソワ・ブーシェ(François Boucher)は、ロココ時代を代表する画家として知られています。

彼がこの『ディアナの水浴』で表現した繊細な官能性や明るい色彩から生み出される優美さは、それまでの絵画にはなかった特徴であると言えるでしょう。

右側に描かれている女神が、ディアナです。
ディアナは、ギリシア神話ではアルテミスに相当します。

アルテミスは狩猟を司る女神とされていますので、画面右端には矢で射た獲物である鳥が数羽描かれているわけですね。

また、画面の背景に生い茂る木々が描かれているのは、アルテミスが樹木の女神でもあることを表しているのです。


3. 妖艶の秘密


さて、アルテミスの下半身を御覧下さい。

まず、右足の踵(かかと)を浮かせて爪先だけが接地していますね。

次に、左脚の太腿(ふともも)は、右脚に完全に載せてしまうのではなく、やや浮かせた感じになっています。

左脚の脹ら脛(ふくらはぎ)と右膝との間には、程よい空間が作り出されているわけです。
これらの描き方によって、アルテミスには絶妙な官能性が与えられています。

アルテミスたちの背後に敷かれた濃紺の布には、写実的な明暗が施されています。

ルネサンスからバロック、そしてロココへと受け継がれた、対象物の正確な描写という要素にもブーシェが真摯に取り組んだ様子が窺えます。

このアルテミスの豊麗な裸体を見てしまったアクタイオンという男の悲劇を、後日シリーズで取り上げる予定です。


4. 原題


この作品は1742年に制作され、ルーヴル美術館の所蔵となっています。
なお、『ディアナの水浴』はフランス語ではDiane sortant du bainと言います。

le bainは、水浴とか入浴、という意味です。
sortir de Zは、Zから外に出る、という意味です。





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Étienne-Barthélémy Garnier『ディアナとニンフたち』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月20日(水)13時53分 | 編集 |
2011年4月20日(水)


目次
1. 狩猟の女神アルテミス
2. 原題


今回取り上げる作品は、Étienne-Barthélémy Garnier作『ディアナとニンフたち』です。

2011年4月20日Étienne-Barthélémy Garnier『ディアナとニンフたち』231

1. 狩猟の女神アルテミス


ローマ神話におけるディアナは、ギリシア神話ではアルテミスに相当します。

フランスの画家Étienne-Barthélémy Garnier(1759-1849)は、官能的な肉体を露にしたアルテミスの姿を描いています。

画面後景に見える女性たちはアルテミスに付き従うニンフたちです。
ニンフとは森や川の妖精を指します。


2. 原題


Étienne-Barthélémy Garnierが描いた『ディアナとニンフたち』は、英語ではDiana and Her Nymphsと言います。

この作品は個人所蔵となっています。





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ジャン・ドメニコ・チェッリーニ『アポロンとシビラ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月19日(火)15時57分 | 編集 |
2011年4月19日(火)


目次
1. 人間の女性シビラ
2. 原題


今回取り上げる作品は、ジャン・ドメニコ・チェッリーニ作『アポロンとシビラ』です。

2011年4月19日ジャン・ドメニコ・チェッリーニ『アポロンとシビラ』249

1. 人間の女性シビラ


アポロンは、人間の女性シビラと恋に落ちました。
シビラは不死ではないので、いつかは命を終えます。

アポロンはそのことを憂い、少しでも長くシビラが生きられるように砂粒を与えました。
アポロンの力によって、シビラは手にした砂粒の数だけ長く生きられるようになったのです。

イタリアの画家ジャン・ドメニコ・チェッリーニ(1609-1681)は、アポロンから砂粒を渡されたシビラを描きました。

向かって右のシビラの右手には、砂粒が載っています。
この砂粒の数だけ、シビラは長生きすることになったのです。

ところが、長く生きれば生きるほどシビラの容色は衰えていきます。
やがてシビラは、人目を避けひっそりと暮らすようになりました。

後に、シビラはデルフォイにあるアポロン神殿の巫女になりました。


2. 原題


ジャン・ドメニコ・チェッリーニが描いた『アポロンとシビラ』は、英語ではApollo and Sibylと言います。

この作品は、個人所蔵となっています。





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ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ『アポロンとダフネ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月18日(月)13時32分 | 編集 |
記事のタグ: ルーヴル美術館
2011年4月18日(月)


目次
1. アルテミスの弟
2. 月桂樹
3. 原題


今回取り上げる作品は、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ作『アポロンとダフネ』です。

2011年4月18日ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ『アポロンとダフネ』417

1. アルテミスの弟


アポロンはゼウスとレトとの間に生まれた息子で、処女神アルテミスの双子の弟にあたります。
アポロンは大蛇ピュートンを退治した帰路、エロスに会いました。

アポロンは、エロスの持つ小ぶりの弓を揶揄します。
自分は弓の名人で、大きな弓を扱っていると自慢したわけです。

そのせいで、アポロンはエロスの怒りを買ってしまいます。

エロスはアポロンを懲らしめるために、金の矢を放ちます。
金の矢は、見た相手を好きになる矢です。

金の矢を射たれた後、アポロンはダフネと出会いました。
ダフネは、河の神ペネイオスの娘です。

アポロンは、一目でダフネに恋してしまいます。

一方、エロスはダフネには鉛の矢を射ちました。
鉛の矢は、求愛する相手を疎ましく思う矢なのです。

こうして、エロスの仕返しを受けたアポロンは、ダフネを追い続けることになります。
一方のダフネは、体力の続く限りアポロンの求愛から逃げ続けることになりました。


2. 月桂樹


逃げ惑うダフネは、やがてペネイオス川の畔(ほとり)までやって来ました。
ダフネは完全に体力を消耗してしまい、動けなくなってしまいます。

河の神である父ペネイオスに、別のものに姿を変えて欲しいと頼みました。
若い女性の姿のままでは、いつかアポロンに捕まえられ、性交するに至ることが読めるからです。

娘の願いを汲んだペネイオスは、ダフネを月桂樹に変えることにしました。

ティエポロ(1696-1770)の作品では、アポロンがダフネに触れた瞬間が描かれています。
ダフネの右手が、月桂樹の葉になっていますよね。

ダフネの向かって右にいる子供は、エロスです。
前景で背中を見せて櫂(かい)を手にしてるのは、河の神ペネイオスです。

この後、ダフネは完全に月桂樹の姿に変わってしまいました。

ダフネの姿が変わっても、アポロンの思いは変わりません。
そこで、失意のアポロンはダフネに頼みました。

「せめて、私の聖樹になってもらえないだろうか?」

アポロンを哀れに思ったダフネは、月桂樹の葉がついた枝を環状に編んでアポロンの頭上に落としました。

この冠を、月桂冠と言います。

アポロンはこの後、常に月桂冠を頭につけて生きていくことになります。

古代ギリシアにおいては、月桂樹はアポロンの霊木として崇められるようになります。
そして、競技の優勝者に月桂冠が贈られるようになりました。

現代では、マラソンの優勝者に月桂冠が贈られますが、その源はこのギリシア神話にあるわけです。


3. 原題


ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ(Giovanni Battista Tiepolo)が制作した『アポロンとダフネ』は、フランス語ではApollon et Daphnéと言います。

この作品は、ルーヴル美術館(Musée du Louvre)で見ることが出来ます。





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ウジェーヌ・ドラクロワ『ピュトンを殺害するアポロン』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月17日(日)13時44分 | 編集 |
記事のタグ: ルーヴル美術館
2011年4月17日(日)


目次
1. デルフォイの神託所
2. アポロンの復讐
3. 原題


今回取り上げる作品は、ウジェーヌ・ドラクロワ作『ピュトンを殺害するアポロン』です。

2011年4月17日ウジェーヌ・ドラクロワ『ピュトンを殺害するアポロン』426

1. デルフォイの神託所


ピュトンとはガイアの子で、デルフォイの神託所を守る巨大な蛇です。
ピュトンは、「女神レトが生む子によって殺されるだろう」という予言を受けていました。

しばらくして、レトはゼウスの子を身ごもります。
予言の成就を恐れたピュトンは、レトを執拗に追い回し、命を狙います。

レトはピュトンの魔の手から逃れて、無事に双子を出産します。
その双子が、アルテミスとアポロンです。


2. アポロンの復讐


アポロンは、生まれながらの弓の達人でした。
母レトを苦しめたピュトンに対して、アポロンは復讐に向かいました。

フランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワ(1798-1863)は、アポロンがピュトンを倒している場面を描きました。

画面中央上部で、太陽を背にして矢を放っているのがアポロンです。

その真下にいる大蛇がピュトンですね。
ピュトンの体には、既に何本か矢が刺さっています。

この戦いに勝利したアポロンは、デルフォイの神殿の監督権を得ました。

これ以後、デルフォイの神殿において神託を求める人々は、アポロンからの神託を求めることになるのです。


3. 原題


ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix)が描いた『ピュトンを殺害するアポロン』は、英語ではApollo Slays Pythonと言います。

この作品は、ルーヴル美術館(Musée du Louvre)で見ることが出来ます。





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シモン・ヴエ『ディアナ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月16日(土)14時41分 | 編集 |
2011年4月16日(土)


目次
1. アステリアとレト
2. レトの出産を妨害するヘラ
3. オルテギュア島
4. 原題


今回取り上げる作品は、シモン・ヴエ作『ディアナ』です。

2011年4月16日シモン・ヴエ『ディアナ』234

1. アステリアとレト


ローマ神話におけるディアナは、ギリシア神話ではアルテミスに相当します。

ゼウスは、ティタン神族の美人姉妹アステリアとレトに目を付けました。
レトは必死に抵抗しましたが、ゼウスの押しの強さに負けて、ついに男根を受け入れてしまいます。

ゼウスはレトとの性交が終わった後、すぐにアステリアにも手を出そうとします。
夫と子供がいるアステリアは、鶉(うずら)に姿を変えて空へと逃げ出します。

ゼウスは鷲に変身して、鶉になったアステリアを捕獲します。

そこでアステリアは、石に姿を変えて重みを増しました。
さすがのゼウスも石の重みには耐え切れず、石は海の浅瀬へと落下して行きました。

こうして、アステリアはゼウスの手から逃れることが出来たのです。
ヘラは天界において、ゼウスがレトと性交した事実を聞かされ激怒します。


2. レトの出産を妨害するヘラ


月満ちて、レトは産気づきました。
ヘラはゼウスの浮気相手レトの出産を、徹底的に邪魔することにしました。

ヘラは、レトが出産するために必要な場所や床(とこ)などの、全ての提供を禁じました。

本来であれば出産場所となるはずの木々や山の精霊たちは、最高女神ヘラの命令に従って場所の提供を断りました。

出産の女神エイレイテュイアは、レトの出産が近いという情報を得て出かけようとします。
エイレイテュイアが出産の場に立ち会わないと、産婦は出産出来ない取り決めになっていたのです。

しかし、エイレイテュイアの母ヘラは、娘の外出を禁じました。
こうして、レトは出産することが出来なくなってしまったのです。


3. オルテギュア島


アステリアは石となって海へと落下した後、海面まで浮上して浮島となりました。
この島を、オルテギュア島と呼びます。

誕生したばかりのオルテギュア島には、ヘラの出産協力禁止命令が届きません。
レトはポセイドンの援助を得て、オルテギュア島へと上陸します。

レトの陣痛が始まって、既に9日が経過しています。

ゼウスがヘラへの愛を誓っている隙に、エイレイテュイアは天界からオルテギュア島へと降りて来ることが出来ました。

レトは、ようやく出産することが出来ました。
この時生まれたのが、アルテミスとアポロンの双子の姉弟です。

オルテギュア島は、間もなくデロス島と呼ばれるようになりました。
現在でも、デロス島はエーゲ海に浮かぶギリシア領の島です。

アルテミスは、狩猟や純潔を司る神です。
アポロンは、予言と音楽の神です。

後に、アルテミスは月の女神セレネと同一視されました。
アポロンは、太陽神ヘリオスと同一視されました。

フランスの画家シモン・ヴエ(1590-1649)は、アルテミスの官能的な姿を描きました。

頭に三日月をつけているのは、月の女神であることの象徴です。
アルテミスの向かって左にいるのは、狩猟犬ですね。


4. 原題


シモン・ヴエ(Simon Vouet)が描いた『ディアナ』は、英語ではDianaと言います。

この作品は、イギリス王室のロイヤル・コレクションに収められています。
ロンドン南西部にある、ハンプトン・コート宮殿(Hampton Court Palace)で見ることが出来ます。





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