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ティツィアーノ・ヴェチェッリオ『ポリュドロスの伝説』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2012年02月28日(火)14時23分 | 編集 |
2012年2月28日(火)


目次
1. トロイ王子ポリュドロス
2. 捕虜となる王妃ヘカベ
3. ポリュドロスの死
4. 原題


今回取り上げる作品は、ティツィアーノ・ヴェチェッリオ作『ポリュドロスの伝説』です。

2012年2月28日ティツィアーノ・ヴェチェッリオ『ポリュドロスの伝説』70

1. トロイ王子ポリュドロス


トロイ戦争は、結局10年に及んで、トロイの敗北で決着を見たのですが、戦争半ばの膠着状態にある間、トロイの王プリアモスとその妻ヘカベは、仮にこの戦争によってトロイ王家が倒れたとしても、その血筋だけは残るように画策します。

そして、末の息子である幼いポリュドロスを、トロイ宮廷から莫大な財産と共に、トラキア地方へと送り出していたのです。

トラキア地方は、現在のバルカン半島東部に同定されています。

なぜ、プリアモスがトラキア地方を選んだかと言うと、トラキア地方のケルソネソスという街には、王ポリュメストルがいて、そこへトロイ王家のイリオネが嫁いでいたからです。

イリオネは、ポリュドロスの実姉です。

プリアモスとヘカベは、ケルソネソスの王妃となっているイリオネを頼りに、幼いポリュドロスをトロイ宮廷から送り出していました。


2. 捕虜となる王妃ヘカベ


トロイが陥落する際、王プリアモスはネオプトレモスによって殺されましたが、王妃ヘカベは捕虜としてギリシア軍に連行されました。

トロイ王家の生き残りは、それぞれギリシアの各将軍の捕虜となったのですが、ヘカベを捕虜としたのはオデュッセウスでした。

オデュッセウスは、妻ペネロペの待つイタケに、ヘカベを連行する意志はありませんでした。

そこで、水と食料を補給するために途中寄港したトラキアの地で、ヘカベを下船させることにしたのです。

ヘカベは、娘イリオネと息子ポリュドロスに久しぶりに会えることを楽しみにして、トラキアの地で下船し、オデュッセウス一行と別れました。


3. ポリュドロスの死


ケルソネソス宮廷へと向かうヘカベ一行は、道中で若者が倒れている姿を発見します。
辛うじて息をしているその若者は、ヘカベの息子ポリュドロスでした。

ケルソネソスの王ポリュメストルは、トロイが陥落したと聞き、これ以上ポリュドロスを匿っていても利益はない、と判断しました。

王妃イリオネの嘆願虚しく、ポリュドロスはポリュメストルに斬りつけられ、その後、配下の者によって野原に捨てられたのでした。

ポリュドロスが持参したトロイ王家の莫大な財産は、ポリュメストルが自分のものとしたのです。

息も絶え絶えの状態ながら、ポリュドロスは最後の力を振り絞って、ポリュメストルの蛮行を母ヘカベに伝えました。

そして、母の腕の中で、ついに力尽きたのです。

イタリアの画家ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1488頃-1576)は、ポリュドロスが殺害された場面を描きました。

この作品では、ポリュドロスは首を斬られた姿で描かれています。

向かって右側の、両腕を広げて地面に倒れているのがポリュドロスです。
首は斬られ、右足の傍に転がっています。

向かって左の、赤い衣服を着て、地面に腰を下ろしている女性がヘカベです。

息子ポリュドロスが、ポリュメストルの裏切りによって殺されたことを聞き、全身の力が抜けて木にもたれかかっています。

ヘカベの向かって左にいる全裸の女性は、ヘカベの侍女と解されています。

画面中央の後景で描かれているのは、炎上するトロイの街です。


4. 原題


ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(Tiziano Vecellio)が描いた『ポリュドロスの伝説』は、英語ではThe Legend of Polydorusと言います。

この作品は、イタリア北東部の街パドヴァ(Padova)にある美術館(Museo Civico)で見ることが出来ます。





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