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ピーテル・パウル・ルーベンス『アベルを殺害するカイン』
記事URL  カテゴリ | 旧約聖書絵画 | 2012年05月16日(水)16時47分 | 編集 |
2012年5月16日(水)


目次
1. アダムの子たち
2. 供え物を選ぶ神
3. 原題


今回取り上げる作品は、ピーテル・パウル・ルーベンス作『アベルを殺害するカイン』です。

2012年5月16日ピーテル・パウル・ルーベンス『アベルを殺害するカイン』467

1. アダムの子たち


神の言いつけを守らず禁断の果実に手を出した結果、アダムとイヴは楽園から追放されました。

エデンの園を離れた後、彼らは子供を儲けます。
長男がカイン、次男がアベルと言います。

系譜を示します。

アダム→カイン


なお、アダムとイヴにはカインとアベル以外にもう1人セトという名の息子が生まれます。

三男セトの子孫は代々続いて行きます。
ノアはセトの子孫です。

さて、長男のカインは弟であるアベルを殺害してしまいます。
人類はアダムの子の世代で早くも殺人を犯しているわけですね。

なぜ、こんな悲劇的な結果になってしまったのでしょうか?


2. 供え物を選ぶ神


カインとアベルは、それぞれ異なる生業を持っていました。
カインは農耕に従事し、アベルは羊の放牧を行っていました。

人間とは時代を問わず、神に対して供え物をしなければならない宿命にあるようです。
兄弟2人はそれぞれの生業の中から供え物をすることになりました。

兄カインは農耕によって得られた収穫物を捧げ、弟アベルは羊を捧げ物としました。

ところが、ここで神は不可思議な行為に及びます。
アベルの差し出した羊は受け取ったのですが、カインの捧げた収穫物は、無視したのです。

この差別は一体何でしょうか?

農耕による収穫物が気に入らないのか、あるいは差し出したカインという人物が気に入らないのか・・・。

若しくはカインの嫉妬心を煽(あお)り兄弟を仲違いさせて、親であるアダムとイヴを困らせてやろうと画策したのか・・・。

いずれにせよ神からの愛を受けられなかった兄カインは弟アベルを殺害するに及びます。
人類初の殺人です。

カインは神から贔屓(ひいき)されるアベルに対し憎しみを抱いたのかも知れません。

アダムとイヴは神に対して不服従の態度を取り、神の逆鱗に触れました。
彼らの長男カインは弟アベルを殺すという悪事を働きました。

フランドルの画家ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)が描いているのは、カインが棒を振り上げてアベルを殺害しようとする瞬間です。

向かって右に立っているのが長男カインです。
カインは左手でアベルの首を抑えつけて、右手に持った棒で殴り殺そうとしています。


3. 原題


ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)が描いた『アベルを殺害するカイン』は、英語ではCain slaying Abelと言います。

slay ZはZを殺害するという意味です。

この作品はロンドンにあるコートールド・ギャラリー(Courtauld Gallery)で見ることが出来ます。





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