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ニコラ・プッサン『ソロモンの審判』
記事URL  カテゴリ | 旧約聖書絵画 | 2013年03月09日(土)14時31分 | 編集 |
記事のタグ: ルーヴル美術館
2013年3月9日(土)


目次
1. 古代イスラエル第3代の王
2. 真の母はどちらか?
3. 原題


今回取り上げる作品は、ニコラ・プッサン作『ソロモンの審判』です。

2013年3月9日ニコラ・プッサン『ソロモンの審判』222


1. 古代イスラエル第3代の王


画面中央の上部に赤い肩掛けをして腰掛けているのがソロモンです。

ソロモンとはダビデの息子で、古代イスラエル第3代の王(在位:紀元前965頃-紀元前925頃)です。
ソロモンの母はバテシバです。

人妻であったバテシバをダビデが権力と策謀によって妻にしたのでしたね。

ソロモンの治世は後に「ソロモンの栄華」と称えられました。
彼は知力によりイスラエルの最盛期を築いた王となったのです。

その知力の一端を窺い知ることが出来るのが、『ソロモンの審判』で描かれている場面です。


2. 真の母はどちらか?


画面向かって右側に描かれている女性は、死に絶えた赤ん坊を左腕に抱えています。
この母親は自分で赤ん坊を生んだのですが、生まれた直後に誤って窒息死させてしまいました。

向かって左側に描かれている女性も同じ時期に赤ん坊を生みました。
この女性が生んだ赤ん坊は元気に生きています。

ソロモンの前にいる女性2人は、今生きている赤ん坊が自分の生んだ子であると双方が主張して譲らないのです。

両者の主張を静かに聞いていたソロモンは次のように言います。

「お前たちがそこまで自分の発言に自信があると言うのなら、これは誰にも判断出来ない案件である。
従って、生きている赤ん坊を半分に切り裂いて、それぞれのものとするが良い。」

ソロモンのこの言葉を聞いて、右側の赤い衣装を身につけている女性はすぐさま生きている赤ん坊を2つに切るよう主張します。

一方、左側の青い衣装を身につけている女性は大きく両手を広げてソロモンに懇願します。

「私が嘘をついておりました。その子は私の子ではありません。どうか切り裂くようなことだけはおやめ下さい。」

両者の反応を見たソロモンは判決を下します。

「真の母は子の幸せを最優先に考えるものである。この子はお前の子であることが分かった。」

ソロモンはそう言って、向かって左の女性が本当の母であることを見抜いたのです。

正しい答えを導き出すための術(すべ)として、このような知恵を用いたソロモンは賢明な王として称えられ、その名声は広く世界に知れ渡りました。

その知性溢れる人物像を実際に確かめるために、多くの外国使節がイスラエル王国を訪ねて来ました。
その中にシバの女王もいたのです。


3. 原題


ニコラ・プッサン(Nicolas Poussin 1594-1665)の描いた『ソロモンの審判』は、フランス語ではLe jugement de Salomonと言います。

le jugementは裁定とか判決という意味です。
この作品はルーヴル美術館(Musée du Louvre)に所蔵されています。




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