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セバスティアーノ・リッチ『パエトンの墜落』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年06月16日(木)21時59分 | 編集 |
2011年6月16日(木)


目次
1. 制御不可能
2. 原題


今回取り上げる作品は、セバスティアーノ・リッチ作『パエトンの墜落』です。

2011年6月16日セバスティアーノ・リッチ『パエトンの墜落』467

1. 制御不可能


ヘリオスの馬車を借りて、パエトンは喜び勇んで出発しました。

ところが、馬車の扱いに慣れていないパエトンには、馬たちを制御出来るはずもありません。
あっという間に手綱を手放し、馬たちは好き勝手に走り出してしまいました。

起動を外れた馬車からは、強烈な太陽光線が不規則に流出し、あちこちの大地を炎上させて行きます。
山が燃え、平野が燃え、このままでは万物が燃え尽きてしまうような様相を呈しました。

この様子を天界から見ていた最高神ゼウスは、雷霆(らいてい)を投じて馬車を粉砕したのです。
雷霆とは、稲妻のことです。

これにより、ようやく地上の大火災は、収束に向かうことになりました。

イタリアの画家セバスティアーノ・リッチ(1659-1734)が描いているのは、ゼウスが雷霆を投じた瞬間です。

画面後景の、向かって右にいるのがゼウスです。
右手に持った雷霆を、パエトンの馬車目がけて放っています。

雷霆をまともに受けた馬車は、この後、粉々になります。
パエトンは、馬車から振り落とされて、地上へと真っ逆さまに落ちて行くのです。

パエトンが墜落死したのは、エリダノス川の畔(ほとり)です。
エリダノス川は、現在のポー川に同定されています。

ポー川とは、イタリア北部を横断しているイタリアで最も長い川です。
身の程知らずのパエトンは、技術不足を露呈して大惨事を招き、呆気無い最期を遂げました。


2. 原題


セバスティアーノ・リッチ(Sebastiano Ricci)が描いた『パエトンの墜落』は、イタリア語ではla Caduta di Fetonteと言います。

la Cadutaが落下、Fetonteがパエトンを意味します。

この作品は、イタリア北東部の街ベッルーノ(Belluno)にある市立美術館(Museo Civico)で見ることが出来ます。





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