映画とドラマと語学、そして株式投資へ
| ホーム loro2012 |
| 投稿 |
スポンサーサイト
記事URL  カテゴリ | スポンサー広告 | --年--月--日(--)--時--分 | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





Joseph-Benoît Suvée『マルスとミネルヴァの戦い』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2012年01月18日(水)22時49分 | 編集 |
2012年1月18日(水)


目次
1. アレスとアテナの性格の相違
2. 敗れるアレス
3. 天界の神々
4. 原題


今回取り上げる作品は、Joseph-Benoît Suvée作『マルスとミネルヴァの戦い』です。

2012年1月18日Joseph-Benoît Suvée『マルスとミネルヴァの戦い』440

1. アレスとアテナの性格の相違


マルスは、ギリシア神話ではアレスに相当します。
ミネルヴァは、ギリシア神話ではアテナに相当します。

アレスとアテナはともに軍神とされていますが、その性格は全く異なります。

アレスは、殺戮を目的とした戦争の神です。
戦争の中でも、主に狂乱と破壊の側面を司ります。

従って、理知的な男神ではありません。
オリュンポスの神々からも、疎まれている存在です。

但し、美貌の持ち主だけに、アプロディーテの愛人としての地位を確保しています。

一方のアテナは、平和をもたらすために知恵を絞る女神です。
戦争の中でも、主に知略の側面を司ります。

アテナは、男神を全く寄せ付けない処女神でもあります。
従って、アプロディーテと愛人関係を結んでいるアレスを軽蔑しているのです。


2. 敗れるアレス


ベルギーの画家Joseph-Benoît Suvée(1743-1807)は、ジャック=ルイ・ダヴィッドとは異なり、この戦いをアレスとアテナの神同士の戦いと捉えました。

ティリンスの王ディオメデスは、この作品には登場していません。

向かって左で、右手に黒い長槍を持って宙に浮いているのが、軍神アテナです。
理性的な表情で、倒れているアレスを見つめています。

アテナの楯アイギスに向かって右手を差し出しているのは、エロスですね。
エロスは、アレスとアプロディーテの子です。

エロスは、父アレスが敗れ去ったのを見ました。
そして、アテナが繰り出そうとしている更なる攻撃を、小さな手で防ごうとしているわけですね。

前景で、倒れて右手を胸の前に置いているのが軍神アレスです。
アレスは黒い長槍で下腹部を突かれて激痛を味わったところです。

アレスの後ろで介抱しているのは、愛人のアプロディーテです。
豊満な乳房を露にして、右手をアレスの右腕に優しく添えています。

処女神アテナは、アプロディーテのこういった献身的な態度も受け入れることは出来ません。
なぜなら、この二人は不倫関係にあるからです。

アプロディーテとアレスの関係は、そもそもの出発点からして倫理基準から外れているのです。

さらにアテナは、美貌ではアプロディーテに引けを取りません。
従って、美の女神アプロディーテを前にしても何ら臆する必要はないのです。


3. 天界の神々


この戦いの様子を、天界から何人かの神々が見つめています。

後景、向かって左で三叉矛を持っているのはポセイドンです。
その向かって右で、リュートを持っているのはアポロンです。

中景、向かって右で背中を見せて左手を下に向けているのはヘルメスです。


4. 原題


Joseph-Benoît Suvéeが描いた『マルスとミネルヴァの戦い』は、英語ではThe Combat of Mars and Minervaと言います。

この作品は、フランス北部の街リール(Lille)にある美術館(Palais des beaux-arts de Lille)で見ることが出来ます。





関連記事

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。