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ニコラ・プッサン『サビニの女たちの略奪』
記事URL  カテゴリ | ローマ建国史絵画 | 2012年04月14日(土)14時53分 | 編集 |
2012年4月14日(土)


目次
1. 弟殺し
2. 近隣女性の拉致
3. 原題


今回取り上げる作品は、ニコラ・プッサン作『サビニの女たちの略奪』です。

2012年4月14日ニコラ・プッサン『サビニの女たちの略奪』247

1. 弟殺し


テヴェレ川の畔(ほとり)にローマを建設したのはロムルス(紀元前771-紀元前717)です。
ロムルスと双子の弟レムスとの間には、新都市建設の場所を巡って諍(いさか)いが起きました。

最終的にレムスを殴り殺したロムルスがローマ建国の王となったのです。
紀元前753年4月のことと言われています。


2. 近隣女性の拉致


ロムルスが作った新都市ローマには女性の絶対数が不足していました。
屈強な兵士は沢山いるのですが子孫繁栄を担う女性がほとんどいなかったのです。

そこで王であるロムルスはローマ近隣の村々に住むサビニ人の娘たちに目を付けます。
最初は穏健な外交手段で娘たちを妻として譲り受けようと画策しました。

ところがサビニ人たちはローマ人の社会がこの結婚によって確立していくことに驚異を感じていました。

その結果、サビニ人の実力者たちはロムルスからの申し出を断ります。

断られたロムルスは事態を打開するため強硬手段に打って出ました。

ある日、ロムルスは海神ネプチューンの祭りを開催し近隣のサビニ人も多数招待しました。
ネプチューンはギリシア神話ではポセイドンに相当します。

祭りに参加するためにやって来たサビニ人たちを欺き、ローマ兵たちは娘を次から次へと略奪していきます。

新興都市ローマの男たちは力づくで女性を手に入れ、サビニの男たちを蹴散らしました。

ニコラ・プッサン(1594-1665)は武力によって他人の生活を崩壊させるローマ人たちの醜い有り様を描いています。

画面向かって左側で赤いマントを羽織り、高いところから修羅の現場を見つめているのがロムルスです。


3. 原題


ニコラ・プッサン(Nicolas Poussin)が制作した『サビニの女たちの略奪』は、英語ではThe Abduction of the Sabine Womenと言います。

the abductionが拉致という意味ですね。

この作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で見ることが出来ます。





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