映画とドラマと語学、そして株式投資へ
| ホーム loro2012 |
| 投稿 |
スポンサーサイト
記事URL  カテゴリ | スポンサー広告 | --年--月--日(--)--時--分 | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『ダイヤのエースを持ついかさま師』
記事URL  カテゴリ | その他絵画 | 2010年10月31日(日)13時16分 | 編集 |
記事のタグ: ルーヴル美術館
2010年10月31日(日)


目次
1. ルイ13世の宮廷画家
2. 葱(ねぎ)を背負う鴨
3. 幼稚な精神
4. 原題


今回ご紹介する作品は、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『ダイヤのエースを持ついかさま師』です。

2010年10月31日ジョルジュ・ド・ラ・トゥール『ダイヤのエースを持ついかさま師』239

1. ルイ13世の宮廷画家


ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1593-1652)が活躍した17世紀前半のフランスは、ルイ13世(1601-1643)が絶対君主として統治していた時代でした。

ルイ13世の父はブルボン朝を創始したアンリ4世(1553-1610)です。
ルイ13世の母はメディチ家出身のマリー・ド・メディシス(1575-1642)です。

ラ・トゥールは国王の傍にいたにも関わらず、その生涯はほとんど明らかにはなっていません。
彼の画風で特筆すべきは巧みな明暗の表現方法です。

ラ・トゥールがバロック絵画の先駆者と言われるカラヴァッジョ(1571-1610)に影響を受けた可能性を指摘する専門家も多いです。

ただラ・トゥールは20世紀初頭までは忘れ去られた存在でした。

現在ラ・トゥール作と言われている作品であっても、その帰属の可能性を疑う専門家も少なからずいます。


2. 葱(ねぎ)を背負う鴨


ラ・トゥールが描いたこの作品の舞台はおそらく賭博場なのでしょう。
向かって右端の少年がこの絵画における鴨です。

残りの三名は結託していて、この少年のようなお金だけを持っている世間知らずから毎晩のようにお金を巻き上げているのでしょうね。

この少年が身につけている衣服を見ただけで金持ちの家の子女だとわかりますよね。
綺羅びやかな刺繍入の襟元、絹製と思しき赤いネクタイ、頭には羽つき帽まで被っています。

結託している三名はこの少年の苦労知らずの華奢な指や、周囲への配慮が足りない俯きがちな視線を目の当たりにしています。


3. 幼稚な精神


それにしても、なぜこんな良家の子女がこんないかがわしい場所へ出入りしているのでしょうか?

生まれや育ちが良いからといって無欲ということはあり得ませんし、人一倍好奇心旺盛なのかも知れません。

そしてイザとなったら親の経済力や人脈でこの世のことはどうにでも出来るという意識で、今まで生きて来た少年なのかも知れませんね。

この少年には特別な才能があるとは思えません。
「身に備わったもの」があるとすれば家柄が良いということだけかも知れません。

家柄の良さだけでこの世を渡っていけるほど世間は甘くはないのです。

巷(ちまた)に住んでいるのが善人ばかりであれば、こういう幼い精神の持ち主でも生きて行けるかも知れません。

しかし俗世は悪人の方が多いと思った方がいいのです。
しかも悪人面していない悪人がこういう賭博場にはいるんですよね。


4. 原題


ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(Georges de La Tour)が1635年に描いた『ダイヤのエースを持ついかさま師』は、フランス語ではLe Tricheur à l'as de carreauと言います。

le tricheurは男のペテン師という意味です。
l'asはトランプ札のエース、le carreauはトランプのダイヤです。

従ってl'as de carreauはダイヤのエースという意味になるわけです。
この作品はルーヴル美術館(Musée du Louvre)の所蔵となっています。




関連記事

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。