映画とドラマと語学
| ホーム loro2012 |
| 投稿 |
Claes Corneliszoon Moeyaert『ベニヤミンの袋から銀杯を見つけるヨセフ』
記事URL  カテゴリ | 旧約聖書絵画 | 2012年07月14日(土)20時53分 | 編集 |
2012年7月14日(土)


目次
1. ベニヤミンとの再会
2. ヨセフの策略
3. 原題


今回取り上げるのは、Claes Corneliszoon Moeyaert作『ベニヤミンの袋から銀杯を見つけるヨセフ』です。

2012年7月14日Claes+Corneliszoon+Moeyaert『ベニヤミンの袋から銀杯を見つけるヨセフ』229

1. ベニヤミンとの再会


カナンへ戻った一行は、父ヤコブに事の次第を話し、ベニヤミンをエジプトへ連れて行くべきかどうかを尋ねます。

ヤコブは、ベニヤミンをエジプトへ赴かせることには反対でしたが、シメオンが人質になっていることもあり、しぶしぶ承知したのでした。

ヤコブの長男ルベンらは、ベニヤミンを連れて再びエジプトへと旅立ちました。

エジプト宮廷では、ヨセフが実弟のベニヤミンの到着を、首を長くして待っていました。

そして、イスラエル人一行がエジプトの地に入り、ヨセフは何年ぶりかでベニヤミンと再会することが出来たのです。

ただし、この時点では、ベニヤミンたちは、エジプトの宰相が実兄のヨセフであることは知りません。


2. ヨセフの策略


遠路はるばるやって来たカナン人を、宰相ヨセフは歓待します。

そして、彼らが食料を得て、帰路に立つ前に、一つの細工をします。
ヨセフは、ベニヤミンの穀物袋の中に、銀杯を忍ばせておいたのです。

こうすることで、ベニヤミンを盗人扱いにして拘留し、このままエジプトに留めておく口実にしようとしたのでした。

長男ルベンらが宮廷を出発して、しばらくしてから、ヨセフたちが馬に乗って追いかけて来ました。

そして、宮廷内の銀杯が無くなったのは、ベニヤミンが盗んだに違いないと決めつけて、一行に所持品検査を行いました。

断じてそのようなことはない、と言い張るルベンらの見ている前で、ヨセフの部下が、ベニヤミンの袋の中から銀杯を見つけ出したのです。

ベニヤミンには、身に覚えのないことであり、完全な濡れ衣です。
しかし、目の前に付きつけられた事実は、どうやっても覆(くつがえ)りません。

オランダの画家Claes Corneliszoon Moeyaert(1592-1655)が描いているのは、ベニヤミンの穀物袋の中から銀杯が出てきた瞬間です。

向かって左で、馬に乗っているのがヨセフです。
ヨセフの向かって右で、袋から銀杯を取り出しているのは、ヨセフの部下です。

その向かって右で、両手を顔に当てて、うなだれているのはベニヤミンです。

黒い服を着た幼いベニヤミンは、盗みの実行犯として容疑をかけられ、証拠を突きつけられてしまったのでした。

画面右端にいる男達は、ヨセフの兄弟たちです。

自分たちの袋の中には、銀杯などなく、何も疾(やま)しいところがない、ということを示しています。


3. 原題


Claes Corneliszoon Moeyaertが描いた『ベニヤミンの袋から銀杯を見つけるヨセフ』は、英語ではJoseph finds the silver in Benjamin's sacksと言います。

この作品は、ブダペスト美術館(The Museum of Fine Arts)で見ることが出来ます。





関連記事