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ウィリアム・アドルフ・ブグロー『父に別れを告げるトビアス』
記事URL  カテゴリ | 旧約聖書絵画 | 2013年07月11日(木)14時11分 | 編集 |
記事のタグ: エルミタージュ美術館
2013年7月11日(木)


目次
1. トビトの息子トビアス
2. 原題


今回取り上げる作品は、ウィリアム・アドルフ・ブグロー作『父に別れを告げるトビアス』です。

ウィリアム・アドルフ・ブグロー『父に別れを告げるトビアス』432


1. トビトの息子トビアス


無実の妻アンナに暴言を吐いたトビトは、苛立ちを隠せなかった自分を反省し、自らの不幸な境遇を悲嘆して神に死を祈ります。

神はその祈りを聞いて、逆にトビトを救うため、大天使のラファエルを遣わすことにしたのです。

ある日トビトは、メディナ地方のラゲスに住むガバエルという人物にお金を預けていたことを思い出しました。
死期が近いことを悟ったトビトは、早くお金を回収する必要を感じました。

そこで息子のトビアスに証文を渡して、取りに行かせることにしました。

トビアスがニネベの街を出発しようとする際に、アザリアと名乗るユダヤ人がトビトの家の前に現れました。
そしてアザリアは、ラゲスまでの道案内役を買って出たのです。

このアザリアこそが、大天使ラファエルが変身した姿でした。
まだこの時点ではトビアスは、そのことに気づいていません。

フランスの画家ウィリアム・アドルフ・ブグロー(William-Adolphe Bouguereau 1825-1905)が描いているのは、トビアスが自宅を出発する場面です。

向かって左端に立っている白い服を着ている美男子が、大天使ラファエルです。
その右で麦わら帽子を背中につけて俯(うつむ)き、ラファエルと手を握っているのがトビアスです。

トビアスの頭に両手をかざしているのがトビトです。
トビトの目は開いていますが、全く見えていません。

右端で顔を覆って泣いているのが、トビトの妻アンナです。
頼りにしていた息子トビアスが、遠い地へ旅立つことを悲しんでいるわけです。


2. 原題


ウィリアム・アドルフ・ブグロー(Адольф Вильям Бугро)が描いた『父に別れを告げるトビアス』は、ロシア語ではПрощание Товия с отцомと言います。

прощаниеは、別れを告げること、という意味の中性名詞です。
с отцомは、父に対して、という意味です。

ロシア語で父は、отецと言います。
ここではс+造格の形を取っていますので、отцомになっているわけです。

この作品は、エルミタージュ美術館(Государственный Эрмитаж)で見ることが出来ます。




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