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ラファエロ・サンティ『聖母マリアの婚約』
記事URL  カテゴリ | 新約聖書絵画 | 2013年08月26日(月)14時48分 | 編集 |
2013年8月26日(月)


目次
1. 花が咲く棒
2. 再婚
3. 原題


今回取り上げる作品は、ラファエロ・サンティ作『聖母マリアの婚約』です。

ラファエロ・サンティ『聖母マリアの婚約』495


1. 花が咲く棒


マリアへの求婚者たちは祭司長ザカリアの指示に従い、各自が持参した棒を神殿の中に置きました。

マリアの夫となるべく神から選ばれた男の棒には翌朝花が咲いているはずだ、という祭司長からの話がありました。

翌朝、求婚者たちが早く結果を知ろうと集まって来ました。
そして神意は明確に示されていました。

見事に花が咲いていたのは大工のヨセフが持参した棒だったのです。
ラファエロ(1483-1520)の作品においてもヨセフが持っている棒の先端には赤い花が咲いています。

ヨセフの後方にいる男性たちの棒の先端には何も付いていませんね。
彼らの棒には花が咲かなかったのです。

手前の赤いズボンを履いた男は残念がって棒を右膝で折ろうとしていますね。
美しきマリアを妻に出来なかった悔しさが表れています。


2. 再婚


処女のマリアを手に入れたヨセフに対して、周囲の男たちが祝福の気持ちを示していないのには理由があります。

実はヨセフは初婚ではありません。
亡くした先妻との間には息子を儲けていました。

こういう立場の年配の男に初婚の男たちが敗れたわけです。

若い男性陣は美しいマリアとの新婚初夜を夢見ていたことでしょう。
その思いが崩れ去ったわけですから心中穏やかではありませんね。

こうして2人は婚約することになりました。
画面中央に描かれている祭司長ザカリアの仲介で、ヨセフがマリアの右手の指に指輪をはめようとしています。

ただこの時点ではまだ正式には結婚していません。
あくまでも婚約しただけです。

作品の中で緑色の衣装を身につけているヨセフは少なくとも老齢ではありません。
ヨセフはこのようにある程度若い姿で描かれることもあります。

マリアの後ろに立っている女性たちは神殿において共に神に仕えて働く仲間たちです。
処女である彼女たちがマリアの婚約の証人となりました。


3. 原題


ラファエロ・サンティ(Raffaello Santi)の描いた『聖母マリアの婚約』はイタリア語ではSposalizio della Vergineと言います。

lo sposalizioは婚約という意味です。
この作品はミラノにあるブレラ美術館(La Pinacoteca di Brera)の所蔵となっています。




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