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ラファエロ・サンティ『子羊と聖家族』
記事URL  カテゴリ | 新約聖書絵画 | 2013年10月06日(日)15時30分 | 編集 |
記事のタグ: プラド美術館
2013年10月6日(日)


目次
1. イエスには弟や妹がいたのか?
2. 原題


今回取り上げる作品は、ラファエロ・サンティ作『子羊と聖家族』です。

ラファエロ・サンティ『子羊と聖家族』433


1. イエスには弟や妹がいたのか?


ラファエロ(1483-1520)は聖母子像を数多く残した画家ですが、この作品のように養父ヨセフも含めて「聖家族」と名付けられた作品も数点描いています。

それにしても、この作品におけるヨセフは年を取り過ぎていますよね。
イエスがまだ子羊に乗れるぐらいの体重の時に、杖をついてもうヨボヨボのお爺さんの姿で描かれています。

ヨセフとマリアには性交渉がないままにイエスが生まれていますので、ヨセフの立場は養父とされています。
いくら養父だからと言っても、この姿はあまりに年寄り過ぎますよね。

なぜラファエロがヨセフをここまで年老いた姿で描いたのかというと、ヨセフには年齢的に生殖能力が無かったことを強調するためだとされています。

一般論で言うならば、マリアが妊娠した以上、イエスの父親は婚約者であるヨセフであるとするのが最も筋が通ります。

しかし、もし婚約段階においてヨセフには既に生殖能力がなかったとすれば、イエスは聖書が伝えているようにヨセフの子ではなくなります。

受胎告知の話が正しくてマリアが本当に処女受胎したとして、その後のヨセフとマリアとの性生活はどうだったのでしょうか?

実際のところ、イエスに兄弟姉妹がいたのかどうかは様々な見解があり、受胎告知の話のように周知のことにはなっていません。

マリアは処女のまま懐妊・出産し、その後も夫であるヨセフとの性的関係は一切無かったとする方が、聖母マリアの神秘性は保てるでしょう。

しかし平均的な人間の発想からすれば、ヨセフとマリアが夫婦である以上そのような性生活のあり方は極めて特異です。

そこで、ヨセフには結婚当初から年齢的に生殖能力がなかったのだとする説が浮上して来たわけです。

この絵画を見た後でヨセフとマリアとの交接の場面を想像することは、やはり難しいでしょうね。


2. 原題


『子羊と聖家族』は、1507年に制作された作品だとされています。

ラファエロ・サンティ(Raffaello Sanzio)がフィレンツェを離れてローマへと移り住んだのは1508年のことですので、この作品はフィレンツェで仕上げられたと考えられます。

『子羊と聖家族』は、スペイン語ではSagrada Familia del Corderoと言います。

Sagrada Familiaは聖家族、el corderoは子羊です。
この作品は、プラド美術館(Museo Nacional del Prado)に所蔵されています。




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