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ガエル・ガルシア・ベルナル主演映画『マンモス 世界最大のSNSを創った男』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2013年11月19日(火)13時30分 | 編集 |
2013年11月19日(火) 


11月12日(火)にギャオで、ガエル・ガルシア・ベルナル主演の映画『マンモス 世界最大のSNSを創った男(原題:Mammoth)』を見ました(配信期間:2013年10月14日~2013年11月13日)。

邦題の副題「世界最大のSNSを創った男」は、マーク・ザッカーバーグなどの存在を想起させますが、映画の内容はSNSとは全く無関係です。

なぜこんな視聴者を誤解させるような副題をつけたのか理解に苦しみます。

ガエル・ガルシア・ベルナルが演じるレオ・ヴィダレスはニューヨーク在住で、ゲームサイトのプログラマー兼創始者として大成功を収めているネット業界の勝ち組の一人です。

レオの妻エレンはERの医師で、多忙な病院勤務のために夫や娘とはすれ違いの生活が続いています。
エレンを演じているのはミシェル・ウィリアムズです。

ガエル・ガルシア・ベルナル主演映画『マンモス 世界最大のSNSを創った男』を見た感想 486


レオ・ヴィダレスは商談で世界中を飛び回り、エレンは休日であっても緊急患者が担ぎ込まれた場合は呼び出されて出勤しなければなりません。

一人娘ジャッキーの世話が日常的に出来ないヴィダレス夫妻は、フィリピン人のグロリアに子守りを任せています。

グロリアは故国フィリピンに2人の学齢期の息子がいるのですが、息子たちに豊かな生活を与えるために単身ニューヨークへ移住して住み込みの家政婦の仕事をしながら仕送りをしているのです。

サルバドールらグロリアの息子たちの日常的な世話はグロリアの祖母が行っていて、夫のいないグロリアがニューヨークで稼ぐことは祖母の意向でもあるのです。

映画では、ニューヨークで物質的には何不自由なく育つジャッキーと、グロリアからの仕送りによってフィリピンでまあまあの生活をしているサルバドールの寂しい心情が描かれます。

ジャッキーは両親よりもグロリアと過ごす時間が圧倒的に多く、両親のことは好きなのですが、日常的に面倒を見てくれて必要な時に話し相手になってくれるグロリアになついています。

一方、10歳のサルバドールは弟のマヌエルから母親はいつ帰って来るのかと毎日のように尋ねられ、自分もマヌエル同様母親がいなくて寂しい思いをしているので頻繁に母親の携帯電話に電話をしています。

サルバドールはグロリアが稼ぐお金のお陰で10歳にして携帯電話を所有する生活を維持出来てはいるのですが、世話をしてくれている祖母に寄り添う気持ちにはなれず一日も早い母親の帰郷を願っています。

この映画は富を求めて彷徨う大人たちの都合に振り回されている幼い子どもたちの悲劇を描いた作品だと言えます。

ただ、親たちが幼い子供の養育を放棄して富を求める生き方を否定するのは簡単ですが、親に財力がなければ子供は将来大学にも行けず10代の子供であっても社会の底辺の仕事に従事することを余儀なくされるという現実があることも確かです。

グロリアもグロリアの祖母も、サルバドールが獣医になりたいという夢を持っていることを知っており、それを実現させるためにグロリアは子供の養育を犠牲にしてでもお金を稼ぎに異国の地にまで行っているわけですね。

一方、経済的には働く必要のないはずのエレンはERの医師という職業を選択してしまったが故に娘のジャッキーの養育に関わる時間がほとんど取れず、他人のグロリアが母親代わりになっているという現状に困惑し、ジャッキーから慕われているグロリアに対して嫉妬心すら覚えていくのです。

エレンもグロリアも良い性格の女性ですし、ジャッキーもサルバドールも行儀の良い大人しい子です。

しかし、良い人だからといって必ずしも幸せになれるわけではありません。

サルバドールは貧民地区に暮らす子供たちに自転車などを奪われた挙句、善人を装った小児愛者の男に連れ去られて翌朝、橋の下で意識不明の状態で発見されることになります。

この知らせを受けたグロリアは家政婦としての立場を放棄し、ジャッキーを家に置き去りにして荷物をまとめてJFK空港からフィリピンへと向かいます。

サルバドールの身に起きた悲劇は、図らずも母親グロリアの帰郷を促したのでした。


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