映画とドラマと語学
| ホーム loro2012 |
| 投稿 |
ラファエロ・サンティ『奇跡の漁り』
記事URL  カテゴリ | 新約聖書絵画 | 2014年01月24日(金)12時08分 | 編集 |
2014年1月24日(金) 


目次
1. イエスとペテロの出会い
2. 原題


今回取り上げる作品は、ラファエロ・サンティ作『奇跡の漁り』です。

ラファエロ・サンティ『奇跡の漁り』271


1. イエスとペテロの出会い


ラファエロ(1483-1520)が描いているのはペテロがイエスの弟子になった場面です。
ペテロは弟のアンデレと共にガリラヤ湖で漁師をして生計を立てていました。

ある日、イエスはガリラヤ湖に赴きます。
イエスは湖の対岸にいる人々に説教しに行くために、船を借りる必要があったのです。

作品の向かって右後景には、イエスの到着を待っている群衆の姿が描かれていますね。
そこでイエスは船を所有しているペテロに声を掛けて、船を対岸まで出してもらうよう頼みました。

船で対岸へ渡してもらったイエスは説教を終えた後、ペテロに沖へ出て漁をするように言いました。
実はペテロは夜通し漁を行ったのですが、一匹も手にすることが出来ませんでした。

漁に関しては素人のイエスから沖へ出なさいと言われても、専門家のペテロとしては無駄足のように思えてなりません。
それでもイエスの言に従い沖へ出てみると、驚くべきことが起きました。

昨日は全く魚のいなかったガリラヤ湖でしたが、次から次へと魚をとることが出来たのです。
ペテロの船はあっという間に魚で溢れ、奇跡的な大漁となりました。

作品では向かって左端にイエスが描かれています。
イエスの向かって右で跪(ひざまず)いて合掌しているのがペテロです。

ペテロの後ろで両手を広げているのが弟のアンデレです。

ペテロの船だけでなく向かって右のもう一つの船にも、魚が網に掛かっている様子が描かれています。
大量の魚の重みで沈みそうな船の上で、ペテロが感謝の意を表すとイエスはこう言いました。

「今後は、人を漁(すなど)る者になりなさい。」

この言葉を聞いたペテロとアンデレは漁師という職業を捨てる決心をします。
そして、イエスに付き従う聖職者の道へと入ることになったのです。


2. 原題


ラファエロ・サンティ(Raffaello Santi)が制作した『奇跡の漁り』は、英語ではThe Miraculous Draught of Fishesと言います。

draughtの語義は(魚の網を)引くことです。

この作品は、ロンドンのケンジントンにあるヴィクトリア&アルバート博物館(Victoria and Albert Museum)で見ることが出来ます。




関連記事