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ヴァンサン・ランドン主演映画『すべて彼女のために』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2014年01月31日(金)15時33分 | 編集 |
2014年1月31日(金) 


1月17日(金)にNHKBSプレミアムで、ヴァンサン・ランドン主演の映画『すべて彼女のために(原題:Pour elle)』を見ました。

全編フランス語の映画で原題のpour elleには「全て」という意味合いはありませんが、英語題名のAnything for Herから邦題が付けられているのかも知れません。

ヴァンサン・ランドンが演じるジュリアン・オークラーはパリで国語(フランス語)の教師をしており、妻のリザと幼い息子のオスカルと一緒に平凡に暮らしていました。

リザを演じているのはダイアン・クルーガーです。
ダイアン・クルーガーはドイツ人ですがフランス語にも堪能です。

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ある日、リザは自宅に突然やって来た警察官に上司殺害の容疑で逮捕されてしまいます。

出版社に勤めるリザは女性上司と激しく口論している姿を周囲に見られており、警察はリザには殺人の動機があると見ていたのです。

完全な冤罪事件なのですが目撃証言や凶器に残された指紋が一致したことなどからリザは殺人犯にされてしまい、禁固20年の実刑判決を受けました。

無実のリザがどういう経緯で真犯人と関わり上司の殺害に使われた凶器に指紋を残したのかは、その後の回想場面で明らかになります。

リザが逮捕されてしばらくの間はその逮捕理由が明確になりませんのでやや焦れったい思いをしながら謎解きを待っていたわけですが、この回想場面の挿入の仕方は見事だと思いました。

リザが服役してから3年が経過してオスカルは自分で歩ける年齢になり、ジュリアンはオスカルの日常生活には母親が必要だと痛感します。

糖尿病の持病を抱えるリザは残りの刑期の長さを考えて絶望し、ジュリアンには他に好きな女性が出来て自分は捨てられるのではないかという妄想を抱くようになります。

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実際、ジュリアンに言い寄って来る女性もいたのですが、ジュリアンのリザに対する愛が冷めることはありませんでした。

むしろ、獄中で不自由な生活を強いられている妻を救い出すために、ジュリアンはリザを脱獄させる計画を着々と立てていくのです。

ジュリアンは脱獄を7回繰り返しその方法論を著したアンリ・パスケと面会し、その極意を教わります。
アンリが強く主張したのは、脱獄は容易だがその後の生活が困難だということでした。

最も大事なものは生活費ですね。
脱獄に限らず何か新しいことを始める場合は、この資金調達が最大の難関になるわけです。

この後、ジュリアンはある方法で大金を獲得し、リザを脱獄させる計画を実行へと移して行きます。

どうやってリザを脱獄させるのか、そして脱獄できたとしてその後の生活基盤をどこで確立するのか、その一連の流れが丁寧に描かれ、脱獄実行の日の様子は視聴者がまるでその場で見ているかのような臨場感に溢れています。

フレッド・カヴァイエ(Fred Cavayé)監督の演出は秀逸です。

妻を脱獄させる行為は法的には許されないことですが、国家権力の誤りによって自由を奪われた無実の妻を夫の手で奪還する行為は許してあげたいですね。

DVDの邦題は『ラスト3デイズ 〜すべて彼女のために〜』となっています。


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