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レイチェル・ジェーン・デイ主演映画『プリズン・レイプ 残酷女子刑務所』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2014年02月09日(日)12時35分 | 編集 |
2014年2月9日(日) 


ギャオでレイチェル・ジェーン・デイ主演の映画『プリズン・レイプ 残酷女子刑務所(原題:Forbidden Border)』を見ました(配信期間:2014年1月26日~2014年2月25日)。

この映画は2009年にアメリカでThe Borderという題名で公開されましたが、後にForbidden Borderと改題されギャオ版では後者が表示されていました。

邦題からは女性受刑者が刑務所内で男性看守から強姦されたり、受刑者仲間から肉体的にひどい仕打ちを受ける内容が連想されますし、ギャオの説明文もその方向性を匂わせる「サディスティックな魅力が炸裂する、戦慄のバイオレンス・アクション!」という書き方がしてあります。

ところが映画が訴えようとしているのはアメリカ製薬品のアメリカとメキシコにおける価格格差であり、アメリカに暮らす低所得者層が安価な薬品を買い求めるために国境を超えてメキシコにまで足を伸ばす現実を描いています。

その意味では、原題のForbidden Border(入国を禁じられた国境)の方が邦題よりも映画の内容を端的に表していると言えます。

初期の題名で採用されたthe borderはAEではリオ・グランデ川沿いのアメリカ=メキシコ国境を指し、この映画でもその意味合いで使われていると思われます。

レイチェル・ジェーン・デイ(Rachel Jane Day)が演じるシエナ・カッセルはロサンゼルスで母親と暮らす若い女性です。

レイチェル・ジェーン・デイ主演映画『プリズン・レイプ 残酷女子刑務所』を見た感想1 504


シエナはファッションデザイナーとして就職が決まり、病弱な母親を連れて2週間後にニューヨークに引っ越すことになりました。

シエナの母親は教師を辞めて年金で暮らしているのですが、咳に悩まされており咳止めの薬が欠かせません。

ロサンゼルスにせよニューヨークにせよアメリカ国内で売られている薬はカッセル家のような低所得者層にとっては家計に大打撃を与えるほど高額であり、国境を超えてメキシコに入国する機会のあるアメリカ人は同じ薬をメキシコで大量購入する者も少なくありません。

体の弱い母親の代わりにシエナは車でメキシコに赴き、安価な薬を大量に購入して母親にニューヨークでの新生活を安心して始めてもらおうと考えます。

医師の処方箋がないと薬局で薬を処方してもらえないのはアメリカもメキシコも同じなので、シエナは母親名義の処方箋を薬局で差し出します。

しかし母親名義の処方箋を見た薬局の係員は、建前としてはたとえ娘であっても転売目的の大量購入を阻むために販売はできないと告げます。

シエナは相当額の現金を係員に提示し、ロサンゼルスに戻って薬を転売し利益を上げる意志のないことを主張します。

そのやりとりの最中、メキシコ警察が踏み込んで来てシエナは違法ディーラーの容疑で逮捕・勾留される羽目になるのです。

女子刑務所の大部屋に入れられたシエナはその後強姦未遂などの陵辱に巻き込まれて行きますが、刑務所で知り合った受刑者のイゼルが何かと力になってくれて最終的には脱獄に成功します。

イゼルを演じているのはマリアン・ガベーロ(Mariann Gavelo)です。

レイチェル・ジェーン・デイ主演映画『プリズン・レイプ+残酷女子刑務所』を見た感想2 505


映画の後半では『24 -TWENTY FOUR-(原題:24)』を模したかのような裏切り者は誰なのか、一体誰が味方なのかという展開になりハラハラ・ドキドキ感を味わえます。

薬は必要な者にとってはいくらお金を出してでも手に入れたいものですが、映画ではアメリカの製薬会社が病人の弱みにつけ込んで不当なまでに薬を高く売りつけているという現実を訴えます。

アメリカは一応経済大国ですが富は偏在しており、貧困にあえぐ人々が多いのも事実です。

シエナと母親は少ない年金収入の中から高額の医療費や薬代を何らかの方法で捻出しなければならず、ロサンゼルスを離れることを期に国境を超えてメキシコで薬を大量購入することを思いついたわけです。

アメリカと国境を接するメキシコとカナダにある薬局の内、2,000以上の薬局が毎年多くのアメリカ人を相手に薬を相対的に安価で販売しているという現実があります。

転売目的での薬の購入は法律で禁じられており、シエナのようにその法律を知らなかったとしても警察の捜査に引っかかれば逮捕は免れないでしょう。

母親思いのシエナが逮捕されて自由を奪われる姿は不条理そのものですが、現実にはこうした逮捕劇は少なからず発生しているのだと思います。

映画の舞台の大半はメキシコですので、台詞はスペイン語と英語が半々ぐらいで構成されています。
スペイン語で台詞が発せられる時は英語の字幕も現れます。

邦題を見ると映画を視聴する気が失せる人もいるかも知れませんが、実際には邦題から受ける印象とはかけ離れた社会派の作品ですので国際政治に関心のある女子高生にも視聴して欲しいと思っています。


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