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ティントレット『ピラトの前のキリスト』
記事URL  カテゴリ | 新約聖書絵画 | 2014年06月09日(月)13時30分 | 編集 |
2014年6月9日(月) 


目次
1. 再びピラトの屋敷へ
2. 手を洗うピラト
3. 原題


今回取り上げる作品は、ティントレット作『ピラトの前のキリスト』です。

ティントレット『ピラトの前のキリスト』487


1. 再びピラトの屋敷へ


イエスはガリラヤの王ヘロデ・アンティパスの屋敷を出て再びピラト邸へと連行されて来ました。
ピラトはイエスに対する二回目の尋問を行うことになりました。

大勢のユダヤ人達がイエスを死刑にしろと騒ぎ立て、ピラト邸の周辺は騒然となっています。

ローマ帝国の総督であるピラトからすればイエスがユダヤの神殿で暴れようと律法を冒涜しようと、はっきり言ってどうでもいいことです。

ピラトはユダヤ教徒ではありませんし妻と共にパレスチナの地に永住するつもりもなかったでしょう。

ローマ総督であるピラトにとって最も困るのはユダヤ人が暴動を起こして統治能力を問われるような事態を招くことです。

ただもしピラトがイエスを無罪にした場合、ユダヤ人達が暴徒と化す可能性をピラトは十分に感じ取っていました。
周囲の不穏な空気はピラトを精神的に追い込んでいきます。


2. 手を洗うピラト


ピラトは1回目の判決は回避しました。
しかし2回目はもはや逃げることは出来ません。

ティントレット(1518-1594)の作品では白い服を着て立っているイエスを前にして手を洗っているピラトの姿が描かれています。

赤い服を着て座っているのがピラトです。

これは「イエスの血については、私は無関係である」というピラトの意思表示です。
ピラトは判決を下す間際になってもこの件には関わりたくないという本心を表しているわけです。

画面向かって右下に描かれているのはユダヤ教の祭司たちです。

彼らに対して視線を投げかけることで、自分は立場上ここに座っているが無関係であるということを念押ししているかのようです。

ローマ帝国側からすると、このイエスの逮捕事件はユダヤ教内部の勢力争いに過ぎないと受け止めていたはずです。
なぜなら罪状が神殿不敬と律法冒涜だからです。

これでは死刑には出来ません。
せいぜい鞭打ち刑止まりです。

ところが実際にはイエスは十字架上で刑死させられます。
手続きとして死刑の決定をしたのはもちろん総督ピラトです。

ピラトはどのような法律構成をとってイエスを死刑に処したのでしょうか?

続きます。


3. 原題


ティントレット(Tintoretto)が制作した『ピラトの前のキリスト』はイタリア語ではCristo davanti a Pilatoと言います。

davanti a ZはZの前に~という意味です。

この作品はヴェネツィアにあるサン・ロッコ信徒会集会所(Scuola Grande di San Rocco)で見ることが出来ます。




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