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フランチェスコ・アイエツ『荒野で悔悛するマグダラのマリア』
記事URL  カテゴリ | 新約聖書絵画 | 2014年07月27日(日)13時06分 | 編集 |
2014年7月27日(日) 


目次
1. サント・マリー・ド・ラ・メール
2. サント・ボーム山塊
3. 原題


今回取り上げる作品はフランチェスコ・アイエツ作『荒野で悔悛するマグダラのマリア』です。

フランチェスコ・アイエツ『荒野で悔悛するマグダラのマリア』269


1. サント・マリー・ド・ラ・メール


イエスの昇天後、マグダラのマリアはエルサレムを離れ小舟でマルセイユに到着したという伝説が残っています。

マルセイユから海岸線をさらに西へ行くとサント・マリー・ド・ラ・メール(Saintes-Maries-de-la-Mer)という街があります。

フランチェスコ・アイエツ『荒野で悔悛するマグダラのマリア』2 185


地中海に面したこの街のマリーという名前はマグダラのマリアに由来します。


2. サント・ボーム山塊


サント・マリー・ド・ラ・メールを離れたマグダラのマリアはフランス南部の山塊であるサント・ボーム山塊(Massif de la Sainte-Baume)へと辿り着きました。

この山の中にある洞窟でマリアは30年間に渡る孤独な悔悛の日々を送ったとされています。

フランチェスコ・アイエツ(1791-1882)の作品でマリアの髪が異様に長く描かれているのは30年という修行の年月を物語っているわけです。

マリアの右腰の傍には髑髏(どくろ)が描かれています。
厳しい荒れ野での生活は常に死と隣り合わせであったということですね。

また、イエスの十字架刑を見届けた女性であることの象徴とも受け取ることが出来ます。

これだけの美貌を備えた女性が俗世における快楽を捨て、死を覚悟してまで山中の宗教生活に入りました。
キリスト教の伝道師たる画家たちは、そのことの意味を作品の中に表現しているわけです。


3. 原題


フランチェスコ・アイエツ(Francesco Hayez)が制作した『荒野で悔悛するマグダラのマリア』はイタリア語ではSanta Maria Maddalena penitente nel desertoと言います。

penitenteは形容詞で神に対して罪を悔いた~という意味です。
il desertoは荒野とか砂漠という意味です。

この作品はミラノにある近代美術館(Galleria d'arte moderna)で見ることが出来ます。




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