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ペネロペ・クルス主演映画『バンディダス』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2012年09月12日(水)13時44分 | 編集 |
2012年9月12日(水)


目次
1. 美貌の女盗賊
2. 1848年に何があったか?
3. 他人に銃を突きつける「アメリカ人」


1. 美貌の女盗賊


9月2日(日)にGyaO!でペネロペ・クルス主演の映画『バンディダス(原題:Bandidas)』をやっていました(配信期間:2012年8月31日~2012年9月30日)。

Bandidasはスペイン語でbandido(盗賊)の女性複数形です。
ペネロペと共に女盗賊を演じるのはサルマ・ハエックです。

ギャオの紹介文には「その強盗犯、危険でゴージャス。ペネロペ・クルス&サルマ・ハエックのセクシー・ガン・アクション!」とありましたので、見る前はペネロペとサルマが拳銃を持って誰かと戦う陳腐な映画なのかなと思っていました。

ところが映画を見ると、19世紀中葉にアメリカとメキシコが戦った米墨戦争(1846-1848)を踏まえた作品作りとなっており、建国以来現代まで続く「アメリカ人」の傲慢さを痛烈に風刺する内容に仕上がっています。

ペネロペが演じるマリアとサルマが演じるサラは1848年のメキシコで生きる若い娘です。

マリアは貧しい田舎娘で、サラは裕福な銀行頭取の娘という育ちの違いはありますが、アメリカ人に父親を殺されたという悲劇を共有することで共に盗賊となって「アメリカ人」に復讐することを誓います。

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ここで言う「アメリカ人」とは具体的にはニューヨーク銀行を指します。

ニューヨーク銀行はメキシコの領土内に鉄道を敷設するというアメリカ政府の計画を実行するためにメキシコ人の土地を二束三文の値段で収奪し、鉄道計画に反対の立場を表明したメキシコ人は容赦なく殺害するという蛮行を繰り返していました。

マリアとサラの父親はこの一連の侵略政策の中でニューヨーク銀行の手先によって殺されてしまったのです。

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マリアとサラは復讐を誓い盗賊になるための訓練を経た後、ニューヨーク銀行が経営している支店を次から次へと襲い紙幣を強奪して行くという筋立てです。


2. 1848年に何があったか?


作品はリュック・ベッソンが脚本を書いた作り物ですが、年代設定されている1848年に何があったのかを知っておくと作品を違った角度で見ることが出来るかも知れません。

1848年は米墨(べいぼく)戦争が終結した年で5月にグアダルーペ・イダルゴ条約が両国間で締結されました。

条約では勝利国のアメリカが敗戦国のメキシコから広大な領土を獲得することが決められました。

現在の名称で言うとメキシコからアメリカに譲渡されたのはカリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の全域、及びテキサス州、コロラド州、アリゾナ州、ニューメキシコ州、ワイオミング州の一部となります。

メキシコがアメリカに割譲したこれらの土地はメキシコ割譲地と呼ばれますが当時のメキシコの領土の約3分の1に相当します。

映画製作者も兼任するリュック・ベッソンはこうした時代背景を踏まえて、「アメリカ人」の傲慢さやアメリカ政府の政策に反対する者には銃を突きつけて有無を言わせないという政治手法に疑問を投げかけているのだと感じました。

リュックはスペイン出身のペネロペとメキシコ出身のサルマを主役として起用し、「アメリカ人」の象徴であるニューヨーク銀行の横暴に対して彼女たちが正義の味方としての盗賊に扮し最終的には勝利を収めるという結末に導きます。

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3. 他人に銃を突きつける「アメリカ人」


アメリカ政府の高慢な態度は今に始まったことではなく、建国以来続いている伝統です。

沖縄が好例ですが、他人が暮らしている土地を収奪するというのは「アメリカ人」の最も得意とするところです。

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政権中枢にのさばる「アメリカ人」がメキシコ人やベトナム人など多くの異民族に悲劇をもたらして来たのは歴史的な事実であり、彼らの凄まじいまでの我欲の有り様はこうした映画などを通じて次世代にも伝承していくべきだと思います。

1848年当時のアメリカ大統領はジェームズ・ポーク(任期:1845-1849)です。


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