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ジェーン・フォンダ主演映画『チャイナ・シンドローム』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2012年10月21日(日)21時34分 | 編集 |
2012年10月21日(日)


目次
1. 原発事故を扱った映画
2. 正常者が異常者とされる世界


1. 原発事故を扱った映画


10月16日(火)にNHKBSPで、ジェーン・フォンダ主演の映画『チャイナ・シンドローム(原題:The China Syndrome)』をやっていました。

原題を直訳すると、中国症候群、となりますが、この映画は、中国や病気を扱ったものではなく、原子力発電所の危険性を訴えたものです。

チャイナ・シンドロームという言葉は、アメリカの原子力発電所で炉心溶融が起きた場合、地球の裏側に位置する中国の国土までも溶かして滅亡させてしまうのではないか、という意味合いで使われています。

映画製作者はマイケル・ダグラスで、1979年に公開されています。

マイケル・ダグラス(1944-)は、映画製作時、34歳ぐらいですが、その若さで原子力発電所に潜む事故の可能性を主題として、アメリカ政府の電力政策を批判していると受け取られかねない内容の映画を製作したわけですね。

映画において、原発を経営している企業は、何があってもまずは利益優先で、企業にとって都合の悪い事実は徹底的に隠蔽し、挙句の果てには虚偽の報告を行い、国民に真実を伝えようとしません。

2011年3月に発生した福島原発事故の時と同じで、国民は真実を知らされないまま、無力な犠牲者になるしかないわけですね。

映画では、炉心溶融という最悪の事態は回避されましたが、電力会社の体質が変わらない限り、大惨事の危険性を常に孕んでいると訴えます。

2012年10月21日ジェーン・フォンダ主演映画『チャイナ・シンドローム』を見た感想 265

2. 正常者が異常者とされる世界


原発の検査には膨大な費用がかかるため、利益を確保したい運営企業は、お金をほとんどかけない杜撰(ずさん)な検査を何年にも渡って繰り返し、検査報告を受ける政府側も、提出された資料の精査などせず、「原発事故など起きるはずがない」という立場を誰一人として崩そうとはしません。

ジャック・レモンが演じる現場責任者ジャック・ゴデルだけが、ようやくその杜撰な検査に起因する事故の可能性を理解し、職を投げ打ってでも、正しい検査の必要性を周囲に説くために、原発司令室を占拠するという賭けに出ます。

ところが、体制側の人間は、ゴデルが酩酊し、錯乱していた上での蛮行と決め付け、マスコミに対して一従業員がなした暴力事件に過ぎず、原発の安全性は保たれていると嘘の報道を行います。

ジェーン・フォンダが演じるキンバリー・ウェルズは、テレビレポーターとしてゴデルと共に占拠された司令室に入り、テレビの生中継を行なっていたので、ゴデルが正常な精神状態だったことを知っていました。

映画は、原発司令室から出て来たキンバリーが、企業側の虚偽報道を否定し、ゴデルの名誉を守ろうとするところで幕引きとなります。

電力会社に限らず、企業というのは、自分たちの利益のためであれば、平気で市民を犠牲にする可能性があることを、この映画は訴えます。


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