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シャルル・ドゥ・ラ・フォッス『ニンフ・クリュティエ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年04月15日(金)13時29分 | 編集 |
2011年4月15日(金)


目次
1. 揶揄するアポロン
2. 復讐されたアポロン
3. ヒマワリになったクリュティエ
4. 原題


今回取り上げる作品は、シャルル・ドゥ・ラ・フォッス作『ニンフ・クリュティエ』です。

2011年4月15日シャルル・ドゥ・ラ・フォッス『ニンフ・クリュティエ』272

1. 揶揄するアポロン


アプロディーテと軍神アレスは、ヘパイストスのいない間に性交を楽しんでいました。

ところが、性交中の2人は鍛冶の神ヘパイストスの作った網によって、ベッドに捕らえられてしまいます。

伝令役ヘルメスの呼びかけによって集められた神々は、惨めな姿で身動きが出来ない2人の姿を見て吹き出しそうになりました。

その状況の中でアポロンは、捕らえられている2人を揶揄(やゆ)する目的で次のように発言しました。

「ヘルメスはかねてから、愛と性の女神アプロディーテと一夜を共にしたいと言っていましたよね。ちょうど良い機会なのでアレスと立場を代わってもらったらいかがですか?」

この問いに対して、ヘルメスが答えます。

「そうしたいのは山々ですが、私の持ち物はアレスの物よりも逞しくはないので、アプロディーテを満足させられないでしょうね。」

このやりとりを聞いていた神々は一斉に笑い出し、動けないアプロディーテとアレスは屈辱に塗(まみ)れる結果になったのでした。


2. 復讐されたアポロン


後日、この一件を根に持っていたアプロディーテが、アポロンに復讐します。
太陽神アポロンは当時、ニンフのクリュティエと交際していました。

アプロディーテは、この2人の仲を引き裂こうと画策したのです。

まず、アポロンがペルシア王女レウコトエに恋心を抱くように仕向けます。
アプロディーテの目論見通り、2人は肉体的に愛し合う仲になりました。

そうなると、嫉妬心を抑えられないのがクリュティエです。
クリュティエは、レウコトエの父オルカモスに娘の密通を密告します。

怒った王オルカモスは、娘レウコトエを生き埋めにしてしまいました。

アポロンは愛するレウコトエが埋められた場所に、ネクタルを注ぎました。
ネクタルとは、神々の酒のことです。

すると、そこから乳香が生えてきました。
乳香とは、香料を作るための木です。

このような結果になった原因がクリュティエの告げ口にあったことを知ったアポロンは、二度と彼女に振り向くことがありませんでした。


3. ヒマワリになったクリュティエ


どれだけ恋焦がれても、クリュティエの想いは太陽神アポロンには届きません。

ある日クリュティエは、ニンフの姿のままではアポロンを追いかけることが困難であると悟ります。
クリュティエは大地から動かずに、体から根を生やし、ヘリオトロープへと姿を変えたのです。

ヘリオトロープとは、常に太陽に向かって咲き続けるムラサキ科の植物です。
ヘリオトロープの姿になれば、いつでも太陽神であるアポロンを見つめていられるということですね。

なお、このヘリオトロープは後世ヒマワリと解釈されることになります。

シャルル・ドゥ・ラ・フォッス(1636-1716)の作品でも、紫色のヘリオトロープではなくヒマワリが描かれていますね。

画面前景で太陽を見ながら泣いているのが、ニンフの姿の時のクリュティエです。

このクリュティエが、ヒマワリになってアポロンを見続けているという構図になっているわけです。

アポロンは画面後景で、馬車に乗った姿で描かれています。
アポロンの背後には、燦然と輝く太陽が描かれていますね。

こうしてアプロディーテの復讐は成功し、アポロンはクリュティエとレウコトエという愛の対象を、同時に失うことになったのです。


4. 原題


シャルル・ドゥ・ラ・フォッス(Charles de La Fosse)が制作した『ニンフ・クリュティエ』は、フランス語ではla nymphe Clythieと言います。

この作品は、ヴェルサイユ宮殿のグラン・トリアノン(Le Grand Trianon)で見ることが出来ます。





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