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ヒラリー・スワンク主演映画『ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2012年09月29日(土)21時22分 | 編集 |
2012年9月29日(土)


目次
1. アパルトヘイト後の南アフリカ
2. 真実和解委員会の目的
3. 殺戮者としてのイギリス人


1. アパルトヘイト後の南アフリカ


9月19日(水)にギャオで、ヒラリー・スワンク主演の映画『ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト(原題:Red Dust)』を見ました(配信期間:2012年9月19日~2012年10月18日)。

邦題には、「ヒラリー・スワンク」という人名が入っていますが、映画の内容からして、特にヒラリーの名前を冠する必要はないように感じました。

2012年9月29日ヒラリー・スワンク主演映画『ヒラリー・スワンク IN レッド・ダスト』を見た感想1 210

作品の舞台は、20世紀末の南アフリカです。

アパルトヘイトが撤廃された後に開催された真実和解委員会の聴聞会を題材として、白人たちがこの国において犯して来た多くの罪を、じわじわと炙(あぶ)り出す描き方になっています。

アパルトヘイトとは、南アフリカにおける人種隔離政策のことで、平たく言うと、白人が非白人を人種差別することを認めた法律の総称です。

人種差別に関する法律は、18世紀末にイギリス人が入植して以降、様々な法整備がなされて行きましたが、1948年に完全な形で確立されました。

その後、1991年にデクラーク大統領(任期:1989-1994)が、アパルトヘイトに関わる全ての法律を廃止すると宣言し、1994年に行われた初の総選挙をもって、アパルトヘイトは完全撤廃されたと言われています。

法的にも実生活の面でも、アパルトヘイトはなくなったのですが、白人政権が行なって来た非白人に対する非人道的な仕打ちは、多くの禍根を残したままでした。

同じ南アフリカ人でありながら、異なる人種間で過去の歴史を引きずり、いつまでも対立していては国益を損なうとの観点から、アパルトヘイト時代の真実を明らかにし、加害者と被害者との和解を促進するために、真実和解委員会が設置されました。

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2. 真実和解委員会の目的


真実和解委員会では、かつて非白人に対する非人道的な取り調べを担当した警察官などを、法廷に被告人として呼び出し、非白人に公表されていない拷問の仕方や惨殺方法などを、包み隠さず述べさせることにしたのです。

ところが、「真実を述べよ」と命じても、人間は利益がなければ、なかなか真相は明らかにはしません。

逮捕され、刑事被告人となった白人の元警察官が、もし真相を全て明らかにしたら、通例であれば、何らかの罰を受けることになるのです。

場合によっては、死刑に相当する酷(むご)い取り調べ方をした警察官も、いるかも知れません。

しかし、警察官は政府の命令によって拷問を行ったという側面もあるはずで、実務を担当した警察官だけに責任を負わせるのは酷(こく)である、という見解もあり得ます。

そこで、「真実を全て述べた被告人は、無罪とする」、という取り決めが委員会でなされ、その前提に立って、様々な証拠や証言が聴聞会で明らかにされて行くのです。

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3. 殺戮者としてのイギリス人


ヒラリー・スワンク(Hilary Swank)は、被害者である黒人男性アレックスを依頼人とする弁護士で、南アフリカ出身者という設定です。

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映画の内容からすると、主役は、ヒラリーというよりは、アレックスを演じたキウェテル・イジョフォーだと言えるかも知れません。

原題のRed Dustは、直訳すると、赤い塵(ちり)、ですが、これでは何のことか分かりませんね。

映画を見た上での私なりの解釈ですが、アパルトヘイト政策に起因する内戦の過程で、牢屋や大地の上で流された数多(あまた)の血が、やがては乾き、塵と化し、風に吹かれて消え、そして、再び同じ場所で血が流されるという惨劇が、南アフリカでは繰り返されて来ました。

そうした残酷な政策を、「正しいもの」として推し進めて行った歴代の白人政権のあり方を、痛烈に批判した題名のような気がします。

監督は、ロンドン出身のトム・フーパー(1972-)で、この映画がデビュー作品となります。
イギリス人監督であるだけに、内部告発的な側面も多々あるように見受けられました。

イギリス人は、南アフリカだけでなく、インドやアメリカ、オーストラリア、そしてアイルランドなどにおいても、原住民を殺戮し、土地を収奪して駆逐し、侵略を正当化して来た民族の代表格です。

現代において、一般市民として生活しているイギリス人たちを、色眼鏡で見る必要はありませんが、イギリス人が他民族に対していかなる残虐行為をして来たのかという歴史は、日本人である私たちも知っておく必要があるだろうと思っています。

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