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ハリー・コニック・ジュニア主演映画『希望のちから』を見た感想
記事URL  カテゴリ | 外国映画 | 2012年09月24日(月)16時35分 | 編集 |
2012年9月24日(月) 


目次
1. 乳がん治療薬ハーセプチン
2. 臨床試験への道のり
3. 激情家


1. 乳がん治療薬ハーセプチン


9月7日(金)に、FOX bs238で、ハリー・コニック・ジュニア主演の映画『希望のちから(原題:LIVING PROOF)』をやっていました。

邦題は『希望のちから』ですが、原題のLIVING PROOFは、良い見本、と訳されます。
映画の内容からすると、邦題も的を得たものであると言えるでしょう。

この映画は、アメリカの腫瘍学者デニス・スレイモン(Dennis Slamon)が、新薬実用化のために不屈の精神で立ち向かい、その努力が実を結ぶまでの過程を扱ったものです。

スレイモン(1948-)が研究開発したのは、乳がん治療薬ハーセプチン(Herceptin)です。

ハーセプチンの臨床試験は、スレイモンの提唱により1992年に開始され、1998年に乳がん治療薬としてFDAで認可されました。

FDAとは、Food and Drug Administration、の略で、アメリカの食品医薬品局を指します。

アメリカにおいては、食品や医薬品、あるいは化粧品などはFDAの許可がないと商品として販売することが出来ない仕組みになっています。


2. 臨床試験への道のり


ハーセプチンが登場する以前の抗がん剤は、乳房に出来たがん細胞を壊滅させることを主目的としていたため、効き目がある反面、副作用も強く、乳がん治療に取り組む女性たちは、日常的に繰り返し襲って来る嘔吐や脱毛などに苦しめられていました。

映画の中でも、乳がん患者の一人が、「自宅にいる時はともかく、外出時の嘔吐だけは耐えられない。」、と抗癌剤の副作用を嘆く場面が描かれていました。

こうした状況を踏まえて、スレイモンは同じ抗がん剤でも、がん細胞を取り除くのではなく、乳房内にそのまま存在させた上で、完全に不活性化させることの出来る新薬が開発できれば、女性たちが嘔吐などの副作用に悩まされなくても、乳がん治療を受けられるはずだ、いう信念を持つようになりました。

新薬の開発には莫大な資金が必要になるため、製薬会社の重役たちは、スレイモンの提唱するHER2(ハーツー)の効果には期待を寄せながらも、商品化への道のりは絶望的に遠いとして、開発資金の提供には乗り気ではありません。

HER2とは、平たく言うと、ヒト癌遺伝子のことで、HER2から製造された製剤を商品化した際の名称がハーセプチンです。

開発資金取得のメドが立たないため、HER2の研究はスレイモンの思い通りには進みませんが、それでも、理解者や協力者、そしてレブロンのような巨額の資金提供者が現れたことで、ようやく、何段階にも及ぶ臨床試験の実施にまでこぎつけることが出来たのです。

レブロン(Revlon)とは、1932年にニューヨークで創業されたアメリカの化粧品メーカーで、日本にも1963年に進出しています。

2012年9月24日ハリー・コニック・ジュニア主演映画『希望のちから』を見た感想 224

3. 激情家


何段階にも及ぶ臨床試験においては、FDAが定めた厳格な適用基準を、それぞれの段階で遵守しなければならず、基準不適格という理由で次の試験段階に進むことを許可されなかった乳がん患者も、相当数いました。

そうした次の段階の試験を受けられないと告げられた患者たちは、試験主宰者のスレイモンに対して、涙ながらに試験の継続を訴えるのですが、FDAが決めた基準をスレイモンが独断で曲げることは出来ません。

FDAの基準がもう少し緩ければ、次の段階の試験を受けることが出来、もしかしたら助かったかも知れない患者も少なくなかったようですが、結果的に、スレイモンは彼女たちを救うことが出来ず、医師として苦悩していきます。

作品の中では、スレイモンは時に激情を露にする人物として描かれていますが、これぐらいの強い性格でないと、製薬会社の上層部とも戦えないのでしょうし、政府機関であるFDAの基準を緩和させるよう働きかけることも出来ないはずです。

新薬の開発及び商品化などという途轍もない大事業は、こうした強い意志や私利私欲を捨てた公の目的意識を持った人でないと、成し遂げられないのだろうと思いました。

主役のスレイモンは、ハリー・コニック・ジュニア(Harry Connick Jr.)が演じていますが、その秘書役としてアマンダ・バインズが少しだけ出演しています。




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