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ジョルジョ・ヴァザーリ『ウラノスの男根の切断』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年03月08日(火)12時55分 | 編集 |
2011年3月8日(火) 


目次
1. ウラノス暗殺
2. クロノス政権
3. 恐怖の予言
4. 原題


今回取り上げる作品は、ジョルジョ・ヴァザーリ作『ウラノスの男根の切断』です。

2011年3月8日ジョルジョ・ヴァザーリ『ウラノスの男根の切断』126

1. ウラノス暗殺


ガイアは夫ウラノスがキュクロプス族とヘカトンケイル族をタルタロスへ送り込んでいることを知り激怒します。

そしてティタン族の末弟クロノスに命じ、夫ウラノスを殺害させました。
殺害時にクロノスは父ウラノスの男根を切り取りました。

イタリアの画家ジョルジョ・ヴァザーリ(1511-1574)が描いているのは、クロノスがウラノスの男根を切断している場面です。

中央向かって右で大鎌を操っているのがクロノスです。
中央向かって左で仰向けに横たわっているのがウラノスです。

クロノスの持つ大鎌がウラノスの股間に刺さっていますね。
ウラノスは体を右肘で支えていますので、この絵の時点ではまだ生きているということになります。

ウラノスの男根はこの後クロノスによって海へと投げ捨てられました。
そして男根はしばらく海を漂い泡にまみれて、やがてアプロディーテが誕生します。

愛と性の女神アプロディーテは、ウラノスの切断された男根から生まれたわけですね。

さらに、男根を切り取られたウラノスの体からは血が迸(ほとばし)りました。
そのウラノスの血が大地に染み込み、そこからギガンテス族が生まれました。

この「大地」とはウラノスの妻ガイアを指します。


2. クロノス政権


ウラノスを殺害したクロノスは天と地の支配権を獲得します。
ティタン族が政権を握ったということですね。

クロノスはギガンテス族をタルタロスへ送り込みました。
父ウラノスと同じことをしたわけです。

これによりタルタロスには、キュクロプス族とヘカトンケイル族及びギガンテス族が閉じ込められたことになります。

ウラノスが妻ガイアの怒りを買ったのは、子供であるキュクロプス族とヘカトンケイル族をタルタロス送りにしたことが原因でした。

そのことを知りながら、クロノスは父ウラノスと同じようにギガンテス族をタルタロスへと追放してしまったわけです。

当然、母ガイアは激怒します。

後にティタノマキアにおいて、ティタン族はこれらタルタロス送りになった3種族に手痛い目に遭わされることになるのです。

ティタノマキアとは、クロノス率いるティタン族とゼウス率いるオリュンポス族との覇権争いを指します。


3. 恐怖の予言


さらにクロノスは、死ぬ間際の父ウラノスから不吉な予言を聞かされていました。

「お前も私同様、子供に殺されるであろう。」

この予言によりクロノスは狂気に至ることになります。


4. 原題


ジョルジョ・ヴァザーリ(Giorgio Vasari)が描いた『ウラノスの男根の切断』は、イタリア語ではLa mutilazione di Uranoと言います。

la mutilazioneは手足などを切断するという意味です。
この作品は、フィレンツェにあるヴェッキオ宮殿(Palazzo Vecchio)で見ることが出来ます。





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