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ジュリオ・カルピオーニ『テイレシアスの前にナルキッソスを連れてくるリリオペ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年05月09日(月)13時10分 | 編集 |
2011年5月9日(月)


目次
1. ナルキッソスの母リリオペ
2. テーバイの予言者テイレシアス
3. 処女神アテナ
4. 女の性的快感度
5. 原題


今回取り上げる作品は、ジュリオ・カルピオーニ作『テイレシアスの前にナルキッソスを連れてくるリリオペ』です。

2011年5月9日ジュリオ・カルピオーニ『テイレシアスの前にナルキッソスを連れてくるリリオペ』231

1. ナルキッソスの母リリオペ


イタリアの画家ジュリオ・カルピオーニ(1613-1678)が描いているのは、息子ナルキッソスの運命を知るためにテイレシアスの所へ赴いたリリオペの姿です。

画面中央で石の上に立っているのが赤子のナルキッソスです。
ナルキッソスの体を支えているのが母のリリオペです。

ナルキッソスに向かい合って座っている老人がテーバイの予言者テイレシアスです。

テイレシアスの予言は尽(ことごと)く的中するという噂を聞きつけて、リリオペが赤子のナルキッソスを連れて来たのです。

テイレシアスはリリオペに次の予言をしました。

「ナルキッソスが自分自身を知るようにならない限り長く生きるだろう。」

この予言は別の言い方をすれば、ナルキッソスが自分というものを知ってしまったら若くして命を落とすだろうということです。

実際にナルキッソスは自分の美しさに気づいてしまったが故に、若くして命を落とすことになります。


2. テーバイの予言者テイレシアス


テイレシアスには若い頃から予知能力が備わっていたわけではありません。
テイレシアスが予言の能力を得るようになった経緯は以下の通りです。

テイレシアスは若い頃に道端で蛇が交尾している場面に遭遇しました。

そのまま素通りすれば何の問題もなかったのですがテイレシアスは何を思ったのか、この蛇たちを持っていた杖で打ち据えてしまったのです。

蛇は交尾している姿を見られ、その上肉体的にも傷つけられました。
蛇はテイレシアスを罰するために呪いをかけました。

その呪いによりテイレシアスの体は女に変身してしまったのです。

テイレシアスが女性として七年間暮らした後、再び道端で蛇が交尾している場面に遭遇します。
そして、テイレシアスはまたしても持っていた杖でこの蛇たちを打ち据えてしまうのです。

この蛇たちも七年前と同じようにテイレシアスに呪いをかけました。
その呪いによりテイレシアスは男の体に戻りました。


3. 処女神アテナ


男に戻ったテイレシアスは森の中に分け入りました。
そして、泉で沐浴しているアテナの裸体を見てしまったのです。

アテナは処女神です。
たとえ偶然にせよ自分の裸体を見た者を断じて許しません。

アテナはテイレシアスを失明させました。
その代わり視力以外の高度な感性を与えたのです。

テイレシアスは予知能力を得て大自然の鼓動が聞こえるようになりました。
その後、テーバイに住みついたテイレシアスは評判の予言者になっていきます。


4. 女の性的快感度


ある日、ゼウスとヘラは男と女の性的快感度の違いについて口論していました。

ゼウスは女の方が男よりも快感の度合いが大きいと主張します。
ヘラはその逆で男の方が快感の度合いが大きいと主張します。

お互い別の性を経験したことがないので不毛の論争となっていました。

そこで当代随一の予言者であり、かつ両性を経験したことのあるテイレシアスに聞いてみることにしたのでした。

ゼウスとヘラから尋ねられたテイレシアスは次のように答えました。

「男の快感度を1とすれば女の快感度は10です。女は性交時に男よりも10倍大きな快感を得ています。」

テイレシアスはゼウスの主張が正しいという発言をしたわけですね。
これによりゼウスはテイレシアスに対して長寿を与えました。

長寿を得たテイレシアスは多くの人々に予言を授ける人生を歩むことになりました。
長老となったテイレシアスの元にナルキッソスの母リリオペがやって来たわけです。


5. 原題


ジュリオ・カルピオーニ(Giulio Carpioni)が描いた『テイレシアスの前にナルキッソスを連れてくるリリオペ』は、英語ではLiriope Bringing Narcissus before Tiresiasと言います。

この作品は個人所蔵となっています。





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