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アルノルト・ベックリン『死の島』
記事URL  カテゴリ | その他絵画 | 2010年12月04日(土)13時55分 | 編集 |
2010年12月4日(土)


テレビでの放送日 2010年3月1日(月) 
講座名:「怖い絵」で人間を読む 講師:中野京子

第5回 見たこともない風景 ーベックリン『死の島』 
目次
1. 墓場へ向かう小舟
1) バーゼル美術館(1880年制作)
2) メトロポリタン美術館(1880年制作)
3) ベルリン美術館(1883年制作)
4) 消失(1884年制作)
5) ライプツィヒ美術館(1886年制作)
2. まとめ


1. 墓場へ向かう小舟


アルノルト・ベックリン(Arnold Böcklin)は、『死の島』と題した絵画を全部で5点残しています。

番組で紹介された絵画は、製作年が最も古い1880年のものです。

なお、この年にもう一つの『死の島』も描き上げています。
製作年の順にご紹介します。


1) バーゼル美術館(1880年制作)


スイスのバーゼル美術館(Kunstmuseum Basel)に所蔵されている『死の島』です。

2010年12月4日アルノルト・ベックリン『死の島』1 239

テキストだとモノクロが103ページ、カラーは巻頭に載っています。
ドイツ語でDie Toteninsel、英語だとIsle of the Deadと呼ばれています。

die Totenは死者たち、die Inselが島という意味ですので、直訳すると『死者たちの島』ということになりますね。

中央に描かれた木々は糸杉です。
糸杉は冥界の神を祀る際に使われていたという歴史があって、墓地に植えられることが多いのです。

小舟には白布で覆われた棺、白装束の人物、そして漕ぎ手の3要素が描かれています。

絵画の依頼主は未亡人で、亡き夫のことを夢想するための絵画を制作してくれるようベックリン(1827-1901)に依頼しました。

当初ベックリンは1枚だけ描くつもりだったのだと思われますが、結果的に同時進行でもう1枚描き上げることになります。

それが第2節の絵です。


2) メトロポリタン美術館(1880年制作)


ベックリンが依頼主の手に渡したのは、この『死の島』です。

2010年12月4日アルノルト・ベックリン『死の島』2 195

現在は、メトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)に収蔵されています。

右側の岩の描き方などが多少違うかなという感じですが、全体的な構図は1つめのバーゼル美術館所蔵のものとほぼ同じと言って良いでしょう。

この絵を収蔵しているメトロポリタン美術館はニューヨーク市マンハッタンにあり、一般的には略して「The Met」と呼ばれている世界最大級の美術館です。


3) ベルリン美術館(1883年制作)


3番目の『死の島』は、ベルリン美術館(Staatliche Museen zu Berlin)の所蔵となっています。

2010年12月4日アルノルト・ベックリン『死の島』3 184

糸杉の揺れ方が一番不穏といえば不穏ですよね。

バーゼル美術館に所蔵されている1つ目の絵画はドイツ語でDie Toteninselと言いますが、このベルリン美術館にあるものはDie Insel der Totenという題名がつけられています。

女性定冠詞2格のder(「~の」という所有・所属を表す)が使われていて、日本語に訳すと『死者たちの島』ということで同じになってしまいますが、島の主を明確にするという意図が込められているのかも知れません。

正式に命名したのは作者のベックリンではなくベルリンの画商です。

このベルリン版はアドルフ・ヒトラー(1889-1945)が所有していた時期もあり、外交を行う部屋の壁に掛かっている写真がテキスト108ページに載っています。


4) 消失(1884年制作)


4番目に描かれた絵画は、残念ながら第二次世界大戦で消失したそうです。
白黒写真は残っています。

2010年12月4日アルノルト・ベックリン『死の島』4 172

5) ライプツィヒ美術館(1886年制作)


ライプツィヒ美術館(Museum der bildenden Künste Leipzig)が所蔵する『死の島(原題:Die Insel der Toten)』は、この主題の絵画としてはベックリンが最後に描いたもので、他の4つの作品と比べて少し趣が変わっていると思います。

2010年12月4日アルノルト・ベックリン『死の島』5 181

決定的に違うのは白装束の人物が頭を垂れていることです。
それから棺には赤い模様が入っていますよね。


2. まとめ


私はこれらの絵画を今回の番組で初めて知りました。

ドイツでは複製品や版画が飛ぶように売れて、ドイツ中の全ての家庭の壁に掛けられたと言われたほどの作品なんだそうです。

ライプツィヒ美術館が収蔵している『死の島』は、大塚国際美術館に展示されていますので、鳴門まで行って陶板絵画を見るという方法もありますね。


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