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Odorcio Politi『ヘレネとサイコロで遊ぶテセウスとペイリトオス』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年10月13日(木)13時00分 | 編集 |
2011年10月13日(木)


目次
1. テセウスとペイリトオスによる、ヘレネ強奪
2. テセウスとペイリトオスによる、ペルセポネ強奪未遂
3. ディオスクロイによる、ヘレネ奪還
4. ヘラクレスによる救助
5. 追放されるテセウス
6. 原題


テセウスとペイリトオスの話は2011年8月15日(月)の記事『ピーテル・パウル・ルーベンス『ヒッポダメイアの略奪』 loro2012.blog』で一旦休止していましたが、その後の2人の人生を見て行きましょう。

今回取り上げる作品はOdorcio Politi作『ヘレネとサイコロで遊ぶテセウスとペイリトオス』です。

2011年10月13日Odorcio Politi『ヘレネとサイコロで遊ぶテセウスとペイリトオス』228

1. テセウスとペイリトオスによる、ヘレネ強奪


テセウスはヒッポリュトス事件によって妻パイドラに先立たれました。
一方、盟友のペイリトオスも同じ時期に妻ヒッポダメイアを亡くしました。

独身となった2人は新しい結婚相手をゼウスの娘の中から探すことにします。
当時スパルタの王女ヘレネはまだ12歳でしたが、その美貌はギリシア中に広まっていました。

テセウスたちはヘレネの拉致を画策し、スパルタのアルテミス神殿にいたヘレネをアテナイまで連れて来ることに成功しました。

Odorcio Politiが描いているのは略奪して来たヘレネをどのように扱っていいか分からず、とりあえずサイコロ遊びに興じてヘレネの関心を引こうとしているテセウスらの姿です。

画面中央に描かれた少女ヘレネは養父のスパルタ王テュンダレオスと同世代の男たちに囲まれて、当惑した表情を見せています。

手に入れたヘレネをどちらが妻にするかはくじ引きによって決めることにし、結果テセウスが権利を得ました。

しかし、テセウスはヘレネがまだ幼いことを理由にすぐに結婚することを逡巡します。

さらにスパルタからいずれヘレネ捜索の手が伸びることが予想されるため、アテナイ宮廷の中でヘレネを養育することは憚(はばか)られます。

スパルタとの全面戦争を避けたいテセウスはアテナイ宮廷から離れた場所にヘレネを送り、ヘレネの養育を母アイトラに任せました。


2. テセウスとペイリトオスによる、ペルセポネ強奪未遂


くじに負けたペイリトオスは、誰を妻にするべきかゼウスの神殿に伺いを立てます。
すると、冥府の女王ペルセポネを妻にするがいいとの神託を得ました。

ペルセポネはゼウスとデメテルの間に出来た娘ですが、セックスの際両者の間には合意はなくゼウスがデメテルを強姦して産ませた娘です。

なお、ペルセポネが冥界の女王となった経緯については2011年5月13日(金)の記事『ピーテル・パウル・ルーベンス『ペルセポネの略奪』 loro2012.blog』を参照して下さい。

さて、ペイリトオスはペルセポネを自分の妻とするべく、テセウスと共に冥界へと入って行きます。

そして、まず冥府の王ハデスと面会し生きている者が冥界へとやって来た理由を説明します。

ハデスは自分の妻であるペルセポネを地上へ連れて行きペイリトオスの妻にするという計画を聞かされ、呆れながらも頭の中では一計を案じます。

そして、ハデスは長旅で疲れた2人に椅子に腰掛けるよう勧めました。

何の疑いもなく2人は椅子に座りましたがこの椅子は忘却の椅子と呼ばれ、椅子から身動き出来なくなった2人は全ての記憶を失ってしまいました。


3. ディオスクロイによる、ヘレネ奪還


冥界でテセウスとペイリトオスがハデスの策略に引っかかっている間、地上では誘拐されたヘレネの後をヘレネの兄弟ディオスクロイがすぐに追いかけて、ついに居場所を突き止めます。

アテナイ宮廷から遠く離れた場所では警備も手薄で、もちろんテセウスもそこにはいません。

ディオスクロイは簡単にヘレネを取り戻し、軟禁中のヘレネの面倒を見ていたアイトラは逆に捕虜としてスパルタに連行されることになりました。

スパルタ宮廷に入ったアイトラは、その後王女ヘレネの召使という立場になります。

そして、アイトラは後にトロイの王子パリスがスパルタ王妃になったヘレネを略奪しに来た時に、王妃付きの召使として一緒に船に乗りトロイまで赴きました。

その後、アイトラはトロイ戦争の敗北によって堅牢なトロイの街が陥落する様(さま)を目のあたりにすることになります。

また、テセウスとパイドラとの間に出来たアカマスとデモポンの兄弟は、ディオスクロイの命令によって2人ともエウボイア島へ追放されました。

エウボイア島は、現在ユービア島と呼ばれエーゲ海にある島です。

アカマスとデモポンはこのエウボイア島の王エレペノールによって養育され、後にトロイ戦争に参戦しトロイ宮廷にいた祖母アイトラを救出することになります。


4. ヘラクレスによる救助


さて、テセウスたちが冥界で捕らえられてから4年の月日が経ちました。
2人の下へヘラクレスがやって来ます。

ヘラクレスは12功業の最後の指令であるケルベロスの生け捕りを達成するために、冥界まで辿り着いたところだったのです。

冥界の番犬ケルベロスは冥界の入口付近にいますが、テセウスとペイリトオスも椅子に座った状態でその近辺にいたのです。

久しぶりに両者に対面したヘラクレスは気軽に声を掛けますが、2人とも口をきくことが出来ず虚ろな目をして手を差し伸べるばかりです。

2人が椅子から動けないことを知ったヘラクレスは得意の怪力を使って、まずはテセウスを椅子から引き剥がし解放することに成功します。

続いてペイリトオスを助けようとした際、冥界の大地が大きく揺れたため、ヘラクレスはこれ以上長い時間冥府に留まると肝心の功業が達成できなくなると考えます。

ヘラクレスのそもそもの目的は2人の救助ではなくケルベロスの生け捕りでしたので、ヘラクレスはテセウスだけを助けペイトリオスの救出は断念しました。


5. 追放されるテセウス


冥界からアテナイに戻ったテセウスはヘレネがスパルタに奪還されたことや、その際にアイトラがスパルタに捕虜として連行されたこと、及び息子たちアカマスとデモポンが敗戦の責任を取らされる形でエウボイア島に追放されたことを聞かされます。

また、その戦いの原因となったヘレネ誘拐を実行したテセウスに対して、周囲の者から非難の声が上がります。

さらに、テセウスは4年もの長きに渡って誰にも連絡をせずにアテナイから姿を消していたことを問責(もんせき)されました。

アテナイでは既にメネステウスが王位に就いており、今さら戻って来たテセウスにはもはや居場所などありませんでした。

母や息子たちのいなくなったアテナイ宮廷はかつての雰囲気とは全く異なり、テセウスに対する冷たいが視線が注がれる空間に変貌していたのです。

言い訳のしようがないテセウスは正式に王位を剥奪され、アテナイから追放されました。


6. 原題


Odorcio Politiが描いた『ヘレネとサイコロで遊ぶテセウスとペイリトオス』は、英語ではTheseus and Perithous Playing Dice With Helenと言います。

この作品の所在は不明です。

テセウスとアイトラの話はここで一旦休止し、トロイ戦争終了後に最終編を取り上げます。





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