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ピーテル・パウル・ルーベンス『メルクリウスとアルゴス』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年06月10日(金)12時31分 | 編集 |
2011年6月10日(金)


目次
1. ヘラの管理下に入るイオ
2. アルゴス殺害作戦
3. 原題


今回取り上げる作品はピーテル・パウル・ルーベンス『メルクリウスとアルゴス』です。

2011年6月10日ピーテル・パウル・ルーベンス『メルクリウスとアルゴス』274

1. ヘラの管理下に入るイオ


ゼウスは妻ヘラの目を盗んでイオと愛し合っている最中でした。
ゼウスが射精したと同時に天空からヘラが現れました。

ゼウスは咄嗟にイオを雌牛の姿に変えて言い逃れをしました。

ゼウスの浮気を疑っているヘラはこの雌牛をゼウスから譲り受けることにしました。
女性ではなく雌牛なのであればゼウスが執着する必要はないだろうということですね。

ゼウスはやむを得ずこの雌牛をヘラに引き渡しました。

こうしてヘラは雌牛の姿にされたイオを手に入れます。
そして忠臣アルゴスにイオの監視を命じます。

その結果、イオは四六時中アルゴスの監視下に入ることになりました。


2. アルゴス殺害作戦


アルゴスは全身に百の目を持つ巨人です。
それらの目は交代で閉じますのでアルゴスは常に目を開けていることになるのです。

何としてもイオを連れ戻したいゼウスはヘルメスにアルゴス暗殺を命じます。
ヘルメスとはローマ神話ではメルクリウスに相当します。

しかしアルゴスを暗殺するのは容易ではありません。
体の至る所に目があり一日中眠らないのですから付け入る隙がありません。

そこでヘルメスは一計を案じます。
葦笛の音をアルゴスに聞かせて眠気を誘い、その隙に首をはねるというものです。

ルーベンス(1577-1640)の作品では中央でアルゴスが眠りに落ちています。
葦笛の音があまりに心地良くてアルゴスは全ての目を閉じて眠ってしまいました。

向かって左はヘルメスです。
右手には刀を忍ばせていますね。

ヘルメスのかぶっている有翼の帽子はペタソスと言います。
向かって右の白い牛がイオの変身させられた姿です。

続きます。


3. 原題


ルーベンス(Rubens)が描いた『メルクリウスとアルゴス』はドイツ語ではMerkur und Argusと言います。

この作品はドイツ東部の都市ドレスデンにある美術館(Gemäldegalerie Alte Meister)で見ることが出来ます。





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