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マティアス・ストーメル『エサウとヤコブ』
記事URL  カテゴリ | 旧約聖書絵画 | 2012年06月21日(木)11時52分 | 編集 |
記事のタグ: エルミタージュ美術館
2012年6月21日(木)


目次
1. 双子の兄弟
2. レンズマメの煮物
3. 原題


今回取り上げる作品は、マティアス・ストーメル作『エサウとヤコブ』です。

2012年6月21日マティアス・ストーメル『エサウとヤコブ』246

1. 双子の兄弟


イサクが60歳の時に妻リベカは双子の兄弟を生みました。
兄はエサウ、弟はヤコブと名付けられます。

イサクは40歳の時にリベカと結婚しましたので、子どもが授かるまでに20年かかったということになります。

兄のエサウは生まれた時に全身が毛皮のようであったと記されています。
エサウは長じて狩人となり父イサクからは愛されていました。

しかし、母のリベカは穏やかな性格の弟ヤコブを愛していました。


2. レンズマメの煮物


ある日、家でヤコブがレンズマメの煮物料理をしているところにエサウが狩りから帰宅します。
空腹に耐えかねたエサウが料理を欲しがるとヤコブは交換条件を出しました。

「長子権を譲ってくれるなら、レンズマメの煮物料理を食べさせてやっても良い。」


長子権とは財産・家督を一括して相続する権利です。

エサウは大切な長子権を失うことを承知の上で目先の料理に飛びついたわけで、一人の人間として思慮が浅すぎますね。

オランダの画家マティアス・ストーメル(1600-1652)の作品では向かって右がエサウです。

エサウは左手に狩りの獲物を持っています。
右手で皿を掴んで一刻も早く食欲を満たすことしか考えていない表情ですね。

向かって左はヤコブです。
エサウに対して食事を与える代わりに長子権を譲り渡すよう話している場面です。

中央の女性は母リベカです。

エサウがヤコブに長子権を譲り渡すと発言したことを聞いて、満足そうな視線を鑑賞者に投げかけています。

現代においても、私たち人間は食欲や性欲を完全に統制することは実際問題としては極めて困難です。

しかし、だからと言って一時的な欲望を満たすために大切な権利を簡単に放棄してしまうのは、少なくとも人の上に立つ人物のすることではありません。

続きます。


3. 原題


マティアス・ストーメル(Matthias Stomer)が描いた『エサウとヤコブ』は、ロシア語ではИсав и Иаковと言います。

иは英語のandに相当する語です。

この作品はエルミタージュ美術館(Государственный Эрмитаж)で見ることが出来ます。

なおMatthias StomerはMatthias Stomと綴る場合もあります。
ロシア語ではМатиас Стомерと綴ります。





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