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小林よしのり『ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論』を読んだ感想
記事URL  カテゴリ | 書評 | 2012年06月07日(木)01時52分 | 編集 |
2012年6月7日(木)


目次
1. 基本データ
2. 天皇とは何か?
3. 女帝誕生の是非


1. 基本データ


著 者 小林よしのり
書籍名 ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論
ISBN 978-4093897334
ページ数 400ページ


2. 天皇とは何か?


この本は、著者である小林よしのりが、天皇に関して考察したシリーズの最終章となるものです。

以前、このブログでも取り上げましたが、小林は、これまでに、『ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論』(2009年出版)と『ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論』(2010年出版)において、綿密な調査や取材に基づいた天皇論を展開して来ました。

その中で、小林が読者に訴えているのは、私の理解では、「天皇とは祭祀王である」という定義を、国民一人一人が共有し、その定義を踏まえた上で、天皇に関わる議論を深めて行こう、ということでした。

つまり、その定義が共有されていない段階で、どれだけ議論を重ねても、そもそも、「天皇とは何か?」について国民が理解できていないわけですから、正しい世論など形成されるはずがない、ということですね。

天皇論三部作の第3作目となる本書でも、古代からの天皇家の歴史を振り返り、現代及び近未来の天皇像について、小林なりの見解を示して行きます。

小林の本を読んでいて感心させられるのは、理論構成がきちっと出来ていることです。

書籍にせよ、講演にせよ、「理論構成が出来ている」というのは、悪い見方をすれば、理屈っぽさにもつながるのですが、論敵の主張を論破する以上は、理論構成という手法を取らざるを得ません。

400ページにも及ぶ大作の大半は、理論で占められており、精読しなければ、筆者の真意を掴むことが出来ませんので、日常的に、自ら長文を書くこともなく、他者が書いた長文を読むことを敬遠している読者にとっては、読破することはかなり難しいと思われます。


3. 女帝誕生の是非


この本は、結局のところ、現皇太子の後に続く天皇に相応しいのは誰か、ということについての論争に決着をつけることが趣旨です。

小林が、この本の題名をつけるにあたり、「天皇論」の上に、「新」という語を付加したのは、この本が、既刊『天皇論』の単なる続編ではなく、新時代の天皇のあり方に光を当てようという意識の現れだと思います。

小林が主張しているのは、皇室典範の早期改正であり、彼は、その先にある、女帝の誕生を見据えています。

天皇家の行く末を議論するにあたり、それほど時間的な余裕はないのだ、ということが本書を読めばよく分かります。

小林が言っているように、そもそも、天皇家の将来を、臣下である国民があれこれと検討すること自体、不遜なわけですが、現行の憲法、及び皇室典範の規制があるため、やむを得ないのです。

本来であれば、天皇家のことは、天皇陛下がご決断下されば良いことなのですが、残念ながら、今の法体系では、そうもいかないのです。

そのあたりの不必要な法的縛りも、今後の議論の中で、解いていく必要があると感じました。

小林の博識ぶりや、研究熱心さには、毎度のことながら感心させられますし、文章を構成するだけでなく、絵を描いて読者に視覚的に訴える術を持っている点など、とてもじゃないですが、私には真似できない才能を持っている人だと、心から尊敬しています。


ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論
小林 よしのり
小学館
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