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小林よしのり『ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論』を読んだ感想
記事URL  カテゴリ | 書評 | 2013年01月14日(月)10時34分 | 編集 |
2013年1月14日(月)


目次
1. 基本データ
2. 東日本大震災の取材記
3. 国家防衛の要素
4. まとめ


1. 基本データ


著 者 小林よしのり
書籍名 ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論
ISBN 978-4093897365
ページ数 365ページ


2. 東日本大震災の取材記


この書籍の題名は「国防論」ですが、防衛問題だけを論じたものではありません。

全19章の内、「第1章 大震災という有事」から「第9章 使命を持つ者たち」までは東日本大震災後の東北地方の惨状を取材した記録集になっています。

「第3章 被災地と空爆の跡は違う」の冒頭57ページにある通り、小林は大震災から1ヶ月が経過した2011年(平成23年)4月14日に仙台入りしています。

目的は被災地の状況把握と自衛隊の取材です。

第1章では津波の脅威が克明に記され、活字でしか知り得なかった津波の有様が絵によって表現されていて分かりやすいです。

「第2章 敵のいない国防の記録」では、災害派遣要請を受けた自衛隊員が現場で示した献身的な働きや、劣悪な環境にも屈せず人命救助に取り組む様子が丁寧に描かれています。

また、予備自衛官や即応予備自衛官の存在にも触れられており、こうした人々が持つ公の精神によって震災後の混乱状態を乗り切ることが出来た側面が紹介されています。


3. 国家防衛の要素


「第10章 少年工科学校の「教育」に注目せよ!」から「第19章 原発と国防」までは、自衛隊及びその教育機関の取材記が掲載されています。

第10章では、横須賀にある陸上自衛隊の少年工科学校における2010年(平成22年)3月の卒業式の様子が取り上げられています。

「第17章 江田島・幹部候補生学校」では、広島県にある海上自衛隊の幹部候補生学校を2010年(平成22年)3月に取材した記録が載っています。

日本のマスコミは自衛隊員の活躍ですら黙殺することが多いため、自衛隊員養成学校の存在を知らない日本人が多いのではないかと思います。

その意味でも小林の取材及びその成果としての情報提供は、命懸けで国防を担っている自衛隊員の様々な側面に光を当てることとなり私たち国民に多大な知識を与えてくれます。

「第15章 TPP参加は食料安保を脅かす」では小林の持論であるTPP不参加を訴えると共に、世界が「食料と水とエネルギーの争奪戦の時代」に突入したことを明らかにしています。


4. まとめ


これまでこのブログでは、2011年5月18日(水)の記事『小林よしのり『ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論』を読んだ感想 loro2012.blog』など、何回か小林の著書について読後の感想を述べて来ましたが、今回もその精力的な取材ぶりや綿密に調査された数値の紹介など感心させられることばかりでした。

東日本大震災の直後、被災地がどのような状況にあったかを知る上では必読の書と言えるでしょう。


ゴーマニズム宣言SPECIAL 国防論
小林 よしのり
小学館
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