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ソロモン・ジョセフ・ソロモン『小アイアスとカッサンドラ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2012年02月20日(月)15時43分 | 編集 |
2012年2月20日(月)


目次
1. 小アイアスによる陵辱
2. アテナによる制裁
3. カッサンドラの最期
4. 原題


今回取り上げる作品は、ソロモン・ジョセフ・ソロモン作『小アイアスとカッサンドラ』です。

2012年2月20日ソロモン・ジョセフ・ソロモン『小アイアスとカッサンドラ』686

1. 小アイアスによる陵辱


ギリシア軍の攻撃によってトロイの街は陥落し、至る所で火の手が上がっています。

トロイ宮廷から脱出したカッサンドラは、ひとまずアテナ神殿の中に逃げ込みます。
当時の掟としては、神殿の中にいる者には一切危害を加えてはならない、とされていました。

ギリシア軍の小アイアスという兵士が、アテナ神殿に身を潜めているカッサンドラを発見します。

本来の身分で言えば、小アイアスは話しかけることすらも出来ない王女カッサンドラが、目の前にいます。

しかも、カッサンドラは美貌の女性です。

トロイが陥落した今となっては、小アイアスは圧倒的に優位な立場にいます。

異国の地に建てられた神殿であろうとも、掟は守らなければなりません。
しかし、勝利に浮かれた小アイアスには、掟など通用しません。

イギリスの画家ソロモン・ジョセフ・ソロモン(1860-1927)が描いているのは、小アイアスがカッサンドラを抱えて、これから強姦しようとしている場面です。

カッサンドラの後ろに見える像は、アテナ神像です。

アテナの像からは無数の糸が出て、カッサンドラの肉体を守ろうとしています。
しかし、屈強な小アイアスは、その糸を引きちぎりながら前進して行きます。

美女カッサンドラは、アテナ神殿の中で小アイアスに強姦されました。

小アイアスは、勝利者としての優越感や征服感に浸りながら、高貴な女性カッサンドラの膣内に、精液を思いっ切りぶちまけました。


2. アテナによる制裁


処女神アテナは、こうした蛮行は絶対に許しません。

そもそもアテナは、セックス自体を毛嫌いしているので、和姦ですらも受け入れることは出来ません。
この場合の和姦とは、他人の和姦であって、アテナ自身の和姦などあるはずがありません。

アテナは処女神であり、一度もセックスをしたことはありませんし、性欲など微塵もないのです。

アテナがここまでセックスを嫌う理由の一つは、セックスの最中に大量の体液が溢れ出て、清潔感が損なわれるからです。

唾液、汗、秘部からの愛液など、ありとあらゆる体液がセックスの最中に放出され、混ざり合い、清浄な環境を汚して行きます。

さらには、男が膣内で射精した後は、しばらくの間、膣内からトロトロと精液が滴り落ちて来るのです。

セックスをしたことによって発生するこうした副産物を、アテナは受け入れることが出来ないのです。

膣内からトロトロと精液が滴り落ちて来るのは、いかに高貴な身分であっても、女性である以上、皆同じです。

カッサンドラの膣内からは、小アイアスの精液がトロトロと流れ出し、神聖なるアテナ神殿の床に広がり、やがて、染みとなって残って行くのです。

アテナ神殿に限らず、神殿という聖域内でセックスするのは、神への冒涜とみなされます。
当たり前のことです。

この後、アテナを冒涜した小アイアスは、ギリシアへの帰路、溺死させられることになります。
当然です。


3. カッサンドラの最期


カッサンドラは、小アイアスに強姦された後、ギリシア軍総大将のアガメムノンの元へと連行されました。

アガメムノンは、王女カッサンドラの美貌と熟れた肉体に目をつけました。

そして、カッサンドラを殺さずに捕虜としてギリシアへ連れ帰り、ミケナイ宮廷に戻ったら愛人として囲うことにしました。

ミケナイへと向かう船の中で、カッサンドラはアガメムノンに何度も強姦されます。
征服者の傲慢は、古代ギリシアの頃からあったわけです。

そして、ミケナイに到着したその夜に、カッサンドラはアガメムノンの妻クリュタイムネストラによって殺害されるのです。

ギリシア神話において、最大の悲劇を背負った女性カッサンドラは、こうして不幸な生涯を終えたのでした。


4. 原題


ソロモン・ジョセフ・ソロモン(Solomon Joseph Solomon)が描いた『小アイアスとカッサンドラ』は、英語ではAjax and Cassandraと言います。

この作品は、オーストラリア南東部ビクトリア州(Victoria)の街バララット(Ballarat)にある美術館(Ballarat Fine Art Gallery)で見ることが出来ます。





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