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ロレンツォ・モナコ『三賢王の礼拝』
記事URL  カテゴリ | その他絵画 | 2010年06月22日(火)15時55分 | 編集 |
2010年6月22日


ラジオでの放送日:2009年10月23日(金)、24日(土) 
講座名:イタリア語で”聴く”ルネサンスの名画 講師:松浦弘明


第4週 国際ゴシック様式の流行 ーロレンツォ・モナコの優美性ー
目次
1. 修道士ロレンツォ
2. 現実離れした画風の理由
3. 原題


第4週で取り上げる作品は、ロレンツォ・モナコ作『三賢王の礼拝』です。

2010年6月22日ロレンツォ・モナコ『三賢王の礼拝』1 297

1. 修道士ロレンツォ


ロレンツォ・モナコ(1370年頃-1425)は、フィレンツェにあるサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会の修道士でした。

イタリア語で彼の名は、Lorenzo Monacoと綴るのですが、il monacoの語義は、修道士です。
つまり、Lorenzo Monacoという名前は、直訳すると、修道士ロレンツォ、となるわけです。

絵を見た第一印象としては、やはり非現実的な画風であると言えますよね。

マリアの描き方は、第3週で取り上げたシモーネ・マルティーニ(1284頃-1344)の描き方に似ていると思います。

体が全体的に細長く引き伸ばされていますし、顔があまりにも小さいことを踏まえると、とても現実世界の人間を描写したとは言えません。

イエスの右側に描かれている牛や画面右側の白い馬なども、写実主義とは決して言えない描き方であり、非現実的な雰囲気を醸し出しています。


2. 現実離れした画風の理由


ロレンツォ・モナコがこのような描き方をしたのには、2つの理由が考えられます。

1つ目は、彼自身が修道士であったため、聖書の物語をあまりに現実的に描くことには躊躇(ためら)いがあったということです。

日々、神に仕えその世界を研究している者にとって、自分と同じような姿で聖母子を描くということにはやはり抵抗感があったのだろうと推測します。

2つ目は、第1週で取り上げたジョット(1266頃-1337)の写実路線というものが、ロレンツォ・モナコ(1370年頃-1425)の時代にはそう目新しいものではなくなっていたということです。

下掲のジョット作『天使と聖人を伴なう玉座の聖母子』は1310年頃の作品でしたが、ロレンツォ・モナコの『三賢王の礼拝』は1422年頃に制作されたと言われています。

2010年6月22日ロレンツォ・モナコ『三賢王の礼拝』2 516

聖母子に人間性を付与したジョットの革新以後、およそ100年の時間を経た15世紀前半において、人々が宗教画に求めたものは必ずしも写実だけではなかったということになります。


3. 原題


『三賢王の礼拝』は、イタリア語ではAdorazione dei Magiと言います。

adorazioneは、礼拝、i Magiは、東方の三博士、という意味です。
magiは、magioの複数形ですね。





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