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アントワーヌ・ヴァトー『ジュピターとアンティオペ』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年07月11日(月)12時57分 | 編集 |
2011年7月11日(月)


目次
1. テーバイ王家の歴史
2. カドモスの最期
3. ゼウスに狙われる美女
4. 原題


ヘラクレスの話は、まだ続くのですが、一旦休止して、アンティオペの話を先にします。
今回取り上げる作品は、アントワーヌ・ヴァトー作『ジュピターとアンティオペ』です。

2011年7月11日アントワーヌ・ヴァトー『ジュピターとアンティオペ』219

1. テーバイ王家の歴史


アンティオペは、テーバイの摂政ニュクテウスとその妻ポリュクソとの間に生まれた、美貌の娘です。
アンティオペの話をする前に、テーバイ王家の系譜を見ておきましょう。

イオ→エパポス→リビュエ→アゲノール→カドモス→ポリュドロス→ラブダコス→ライオス→オイディプス


妹エウロパの捜索を諦めて、その後、テーバイを建設したカドモスの話は、2011年6月29日(水)の記事『フランチェスコ・ズッカレッリ『竜を殺害するカドモスの物語』 loro2012.blog.fc2.com』を参照して下さい。

ニュクテウスとポリュクソとの間には、アンティオペ以外にもう一人、ニュクテイスという名の娘がいて、ポリュドロスの妻になっています。

ポリュドロスは、テーバイの建設者カドモスの息子で、カドモスが妻ハルモニアと共にテーバイの街を出た後に、テーバイ王となりました。

ラブダコスは、ポリュドロスとニュクテイスとの間に生まれた息子です。
系譜を示します。

ニュクテウス→ニュクテイス→ラブダコス→ライオス→オイディプス


ポリュドロスの死後、ニュクテウスは、孫に当たるラブダコスがまだ幼かったため、摂政としてテーバイを実質的に支配していました。


2. カドモスの最期


アンティオペの話とは直接関係ありませんが、テーバイを建設したカドモスがどのような最期を迎えたのかを紹介します。

カドモスは、テーバイの地でハルモニアと結婚します。
ハルモニアは、アプロディーテとアレスとの間に出来た娘です。

アプロディーテにはヘパイストスという正式な夫がいますが、アプロディーテが醜いヘパイストスを嫌って指一本触れさせないために、この夫婦間には一度もセックスはありません。

アプロディーテは溜った性欲を解消するために、アレスを始めとした美形の男性と愛人関係を作り、彼らとの間に子を儲けることになります。

ハルモニアは、その代表例です。

ハルモニアの両親は神ですので、カドモスとハルモニアの結婚式には、オリュンポスの神々も列席しました。

オリュンポスの神々が、結婚式に列席するのは、この時が初めてであるとされています。

2人の間には、アウトノエ、イノ、セメレ、アガウエ、ポリュドロスが生まれます。

後に、このブログでは、イノやセメレについて取り上げる予定にしていますが、このカドモスの子供たちは尽(ことごと)く、不幸な人生になっていきます。

カドモスとハルモニアは、子供たちが不幸になっていく姿を傍(そば)で見ていることに耐えられず、ついに、テーバイの街を出ることにします。

放浪の旅に出たカドモスとハルモニアは、最終的に、お互い抱き合いながら、蛇に変身したと伝えられています。


3. ゼウスに狙われる美女


さて、今回の主役アンティオペは、摂政の娘なので、王女ではないですが、テーバイの実質的な最高権力者の娘です。

アンティオペは美しい娘に成長しますが、その美貌に目を付けたのが、いつもの通り、ゼウスです。

ゼウスは、サテュロスに変身してアンティオペに近づきました。
サテュロスとは、半人半獣の精霊です。

フランスの画家アントワーヌ・ヴァトー(1684-1721)が描いているのは、眠っているアンティオペの豊満な裸体を見て、欲情しているサテュロスの姿です。

このサテュロスは、ゼウスの化身です。

しかし、外見上はサテュロスですので、傍目には、美女に襲いかかっているのはゼウスではなく、好色なサテュロスということになります。

ゼウスは強姦事件の責任を他者に押し付けるために、今回は、サテュロスに変身しました。
最高神とは言え、相変わらず卑怯で、女性の敵と言えますね。

ヴァトーの絵では、サテュロスの筋骨逞(たくま)しい肉体と、アンティオペの女性らしい官能的な肉体が見事に対比されています。

アンティオペの左腕が接地していないということは、アンティオペの目の前には大きな穴があるのでしょうね。

眠っているアンティオペは、この穴には落ちませんが、人生の穴に落ちて行くことになります。

ギリシア神話では、美女は決して、幸せにはなれないのです。


4. 原題


アントワーヌ・ヴァトー(Antoine Watteau)が描いた『ジュピターとアンティオペ』は、フランス語ではJupiter et Antiopeと言います。

この作品は、ルーヴル美術館(Musée du Louvre)で見ることが出来ます。





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