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ピーテル・パウル・ルーベンス『オレイテュイアを略奪するボレアス』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年08月16日(火)13時10分 | 編集 |
2011年8月16日(火)


目次
1. アテナイ王エレクテウスの娘
2. ボレアスによる王女拉致事件
3. イアソンとの関係
4. 原題


今回取り上げる作品はピーテル・パウル・ルーベンス作『オレイテュイアを略奪するボレアス』です。

2011年8月16日ピーテル・パウル・ルーベンス『オレイテュイアを略奪するボレアス』347

1. アテナイ王エレクテウスの娘


オレイテュイアという名前は2011年8月7日(日)の記事『ピーテル・パウル・ルーベンス『アマゾンの戦い』 loro2012.blog』においてテセウスと戦ったアマゾン族の一人として登場しましたが、今回の主役のオレイテュイアは別人でアテナイ王の娘です。

まずはアテナイ王の系譜を示します。

アテナイ初代王ケクロプス→クラナオス→アムピクテュオン→エリクトニオス→パンディオン1世→エレクテウス→ケクロプス2世→パンディオン2世→アイゲウス→テセウス


オレイテュイアは、第6代王のエレクテウスの娘です。
時系列としては、テセウスよりも150年ほど前の話になります。

オレイテュイアは美貌の娘でした。
その美貌に目をつけたのが北風の神ボレアスです。

ボレアスは風の神アネモイの一柱(ひとはしら)で、暁の女神エオスの息子です。
エオスに関しては2011年5月15日(日)の記事『グイド・レーニ『アウロラ』 loro2012.blog』を参照して下さい。


2. ボレアスによる王女拉致事件


さてボレアスはアテナイの街でオレイテュイアを見初め、我がものにしようと近づき声を掛けました。

ところがオレイテュイアには全くその気はなく、あっさりと振られてしまいます。
諦め切れないボレアスは正攻法をやめ、力づくで略奪するよう方針転換します。

ある日、イーリッソス河の畔(ほとり)で仲間と踊っていたオレイテュイアは突如現れたボレアスに捕まり、北風の力で遠くトラキアの地まで誘拐されました。

トラキアは現在のバルカン半島東部にあたります。

フランドルの画家ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)が描いているのはアテナイ王女オレイテュイアを略奪するボレアスの姿です。

向かって左で髭を生やし、翼を持った老人の姿で描かれているのがボレアスです。
ボレアスに太ももを抱きかかえられているのがオレイテュイアです。

オレイテュイアはボレアスの恐ろしい形相から目を逸(そ)らし、絶望的な表情で多少近くなった天空をぼんやりと見つめています。

「もうこれで祖国アテナイには戻れず、こんな老齢の醜い男に強姦されて未知の土地で生きて行くしかないのかしら・・・。」

オレイテュイアの嘆きが伝わって来ます。

ゼウスにせよボレアスにせよ、ギリシア神話の男神たちは女性を拉致して強姦することに対して特に罪悪感を抱いていないように見受けられます。

ギリシア神話にはアマゾン族の女性たちのような例外も描かれてはいますが、多くの女性は男性の力ずくの愛を受け入れるしかなかったのかも知れません。

現代でも世界のどこかで数多くの女性たちが男性の暴力や権力に泣かされているのかも知れませんね。

立場の弱い女性に対して偉そうな振る舞いをしている男たちは猛省すべきです。


3. イアソンとの関係


トラキアに落ち着いたオレイテュイアはボレアスとの間に男女2人ずつ計4人の子供を儲けます。

2人の息子たちはカライスとゼテスと名付けられ、長じてアルゴナウタイの一員となりイアソンが呼びかけた冒険に参加することになります。


4. 原題


ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)が描いた『オレイテュイアを略奪するボレアス』は英語ではBoreas Abducting Oreithyiaと言います。

この作品はウィーン美術アカデミー(Akademie der bildenden Künste Wien)で見ることが出来ます。





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