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ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』
記事URL  カテゴリ | その他絵画 | 2010年08月02日(月)13時30分 | 編集 |
2010年8月2日


ラジオでの放送日:2009年12月11日(金)、12日(土) 
講座名:イタリア語で”聴く”ルネサンスの名画 講師:松浦弘明

第11週 模倣から生まれる独創性 ーラファエロの芸術的基盤ー
目次
1. 『牧場の聖母』との類似性
2. 『岩窟の聖母』との類似性
3. 原題

2010年8月2日ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』1 475

上掲のラファエロ・サンティ作『ヒワの聖母』については、2010年7月3日の記事『ラファエロ・サンティ『小椅子の聖母』 loro2012.blog』の中で取り上げたことがあります。

ここでは繰り返しになることを承知で、改めてその特色を述べたいと思います。


1. 『牧場の聖母』との類似性


『ヒワの聖母』の製作年を明らかにする文献資料は残っていないのですが、一応1506年頃と推定されています。

その根拠は、ウィーンにある美術史美術館が所蔵している『牧場の聖母(別名『ベルヴェデーレの聖母』)と構図が似ているからです。

2010年8月2日ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』2 424

『牧場の聖母』の製作年は1506年と確定していますので、『ヒワの聖母』が完成したのも恐らく同時期であろうということです。

『ヒワの聖母』という名前は、向かって左側に描かれているヨハネが両手でヒワを持っていることに由来します。

ヒワという鳥は目の下が赤くなっているのが特徴です。

2010年8月2日ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』3 230

キリスト教ではヒワの目の下が赤いのは、十字架上のイエスが流した血を浴びたからであるとされています。

ヒワはイエス受難の象徴と見做(みな)されている鳥なのです。

向かって右側に描かれているイエスが右手でヒワを撫でながらどことなく辛い表情を浮かべているのは、自らの将来を暗示しているかのようですね。


2. 『岩窟の聖母』との類似性


ラファエロ・サンティ(1483-1520)はこの絵画を制作するにあたり、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)の『岩窟の聖母』をお手本にしているのではないかと言われています。

2010年8月2日ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』4 528

レオナルドが制作した『岩窟の聖母』という題名の絵画は2点あり、パリのルーヴル美術館(上掲)とロンドンのナショナルギャラリー(下掲)にそれぞれ展示されています。

2010年8月2日ラファエロ・サンティ『ヒワの聖母』5 540

レオナルド・ダ・ヴィンチのこの2点は、どちらもピラミッド構図が用いられています。

この構図を採用することにより画面全体に安定感が増し、三角形の中に複数の登場人物たちをきちっと収めることが出来ます。

登場人物間の繋がりを強化するための手法として、ラファエロも『ヒワの聖母』においてこのピラミッド構図を採用しています。

恐らく、ラファエロはレオナルドの『岩窟の聖母』からこの画法を学んだのであろうと考えられています。


3. 原題


1) ヒワの聖母


『ヒワの聖母』はイタリア語ではMadonna del cardellinoと言います。
il cardellinoがゴシキヒワ(五色鶸)という意味です。

なお、この松浦弘明シリーズで取り上げている作品は、全てウフィッツィ美術館(Galleria degli Uffizi)に所蔵されています。


2) 岩窟の聖母


『岩窟の聖母』はフランス語ではLa Vierge aux rochersと呼ばれています。
la Viergeは聖母マリア、le rocherは突出した岩という意味です。

『岩窟の聖母』は英語ではThe Virgin of the Rocksと呼ばれています。





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