映画とドラマと語学、そして株式投資へ
| ホーム loro2012 |
| 投稿 |
スポンサーサイト
記事URL  カテゴリ | スポンサー広告 | --年--月--日(--)--時--分 | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。





ペリーノ・デル・ヴァガ『巨人族の没落』
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年11月03日(木)12時49分 | 編集 |
2011年11月3日(木)


目次
1. 巨人族とは何か?
2. ガイアの不満
3. ギガントマキア
4. 原題


今回取り上げる作品は、ペリーノ・デル・ヴァガ作『巨人族の没落』です。

2011年11月3日ペリーノ・デル・ヴァガ『巨人族の没落』197

1. 巨人族とは何か?


クロノスが父ウラノスの男根を切り落とした際に、血が滴り落ちました。
その血が大地へと染みこんでいった時に生まれたのが、巨人族です。

巨人族は、ギガンテス族と呼ばれる場合もあります。
英語のgiantは、ギガンテス族に由来します。

ギリシア神話において、大地とはガイアを指します。
従って、巨人族はガイアとウラノスが儲けた子供たちということになります。

クロノスらティタン十二神も、ガイアとウラノスが儲けた子供たちです。
しかし、巨人族とティタン族は全く異なる存在です。


2. ガイアの不満


ゼウスは、ティタノマキアにおいて敗北したティタン族を、タルタロスへと送りました。
この処置に不満を持ったのが、ガイアです。

ティタン族は、ガイアにとっては子供たちです。
その子供たちがタルタロス送りになることは、ガイアにとっては受け入れがたいことでした。

ガイアとしては何とかして、ティタン族をタルタロスでの幽閉生活から救い出したいのです。
しかし、最高神ゼウスの許可は下りるはずもありません。

立場としてはガイアはゼウスの祖母なのですが、権力はゼウスが握っています。
そこでガイアは、ティタノマキアにおいてゼウスに協力したギガンテス族に援助を求めました。

ギガンテス族も、ガイアの子です。
ガイアの願いを受け入れたギガンテス族は、ゼウス政権と戦うことを決意します。


3. ギガントマキア


ついに、オリュンポスの神々とギガンテス族の全面戦争が始まりました。
この戦争は、ギガントマキアと呼ばれています。

ゼウスが勝利を祈って神託を受けたところ、次のように言われました。

「オリュンポスの神々は負けはしないが、人間の力を借りなければ勝利はない。」


この神託を受けて、ゼウスは人間の女性アルクメネと性交します。
そして、アルクメネはヘラクレスを生んだのです。

人間の血を引くヘラクレスを味方に引き入れて、オリュンポス政権は戦争に突入します。

ギガンテス族に対して、ゼウスは雷を打ちつけ、アテナは火山を投げ、ポセンドンは島を投げました。
最後にヘラクレスが毒矢を放ち、ギガンテス族は壊滅させられたのです。

イタリアの画家ペリーノ・デル・ヴァガ(1501-1547)が描いているのは、このギガントマキアの最終局面です。

画面上部中央にいる、髭を蓄えた男神がゼウスです。

ゼウスが左手に持っている赤いものは、雷霆(らいてい)ですね。
「霆」は激しい雷を指しますので、要するに強烈な稲妻ということですね。

ゼウスの向かって左隣に立っているのは、ヘラクレスです。
画面が暗くて見にくいですが、左手には棍棒を持っています。

ヘラクレスの隣の隣で、有翼の帽子を被っているのはヘルメスです。
ヘルメスは、神々の伝令役ですね。

この帽子は、ペタソスと呼ばれています。

ゼウスの真下にいるのは、ポセイドンです。

ゼウスの向かって右で、ヘルメットを被っているのは軍神アレスです。
右手には、棒を持っていますね。

アレスはゼウスとヘラの子で、ローマ神話ではマルスに相当します。

アレスの右にいて、右手を胸に置いているのはヘラです。
ヘラはゼウスの姉であり、正妻でもある女神です。

ヘラの向かって右で裸体で描かれているのは、アプロディーテです。
ローマ神話では、ヴィーナスですね。

アプロディーテはアレスと愛人関係になり、エロスを生むことになります。

エロスとは、ローマ神話ではアモルに相当します。
アモルは、クピドと呼ばれる場合もあります。

雲を挟んで下半分に描かれているのは、ギガンテス族の面々です。
ギガンテス族の多くは戦意喪失し、死に絶えたものもいます。

画面中央下部には、大股を開いて局部を見せるという屈辱的な姿で描かれているものもいますね。
ギガントマキアは、ゼウス政権の大勝利に終わりました。


4. 原題


ペリーノ・デル・ヴァガ(Perino del Vaga)が描いた『巨人族の没落』は、イタリア語ではLa caduta dei Gigantiと言います。

la cadutaが、権力の凋落、という意味です。

この作品は、イタリア北部の港町ジェノヴァにあるヴィッラ・デル・プリンチペ(Villa del Principe)で見ることが出来ます。





関連記事

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。