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ピーテル・パウル・ルーベンス『メレアグロスとアタランテの狩り』 ウィーン版
記事URL  カテゴリ | ギリシア神話絵画 | 2011年10月24日(月)13時27分 | 編集 |
記事のタグ: 美術史美術館
2011年10月24日(月)


目次
1. カリュドン王オイネウス
2. 妹デイアネイラ
3. カリュドンの猪
4. 原題


今回取り上げるのはピーテル・パウル・ルーベンス作『メレアグロスとアタランテの狩り』です。

2011年10月24日ピーテル・パウル・ルーベンス『メレアグロスとアタランテの狩り』 ウィーン版 205

1. カリュドン王オイネウス


古代ギリシアの山岳地域アイトリアの都市カリュドンはオイネウスという王が治めていました。

アイトリアは現代のギリシア西部に位置するエトリア=アカルナニア県の東側の地域に同定されています。

オイネウスは神々がカリュドンの地を来訪した場合、彼らへのもてなしとして自分が最も大切にしているものを差し出すことが信心深さの証であると考えていました。

ある日、オイネウスの屋敷にアレスがやって来ました。

アレスへの精一杯のもてなしとして、オイネウスは自分の最も大切にしているものを差し出すことにします。

オイネウスがこの世で最も大事にしているもの、それは彼の妻アルタイアです。
アルタイアは夫の意を汲み取り、アレスと寝所(しんじょ)を共にします。

生まれた子はメレアグロスと名付けられました。
系譜を示します。

ゼウス→アレス→メレアグロス


2. 妹デイアネイラ


後日、オイネウスの屋敷にディオニュソスがやって来ました。
今回もオイネウスは妻のアルタイアを差し出します。

ディオニュソスとアルタイアの間には娘が誕生し、デイアネイラと命名されました。
後年、このデイアネイラはヘラクレスの妻となるのですが、それはまだ先の話です。


3. カリュドンの猪


カリュドン王オイネウスは年に1回、収穫に感謝して神々に生贄を捧げる儀式を執り行なっていました。

ある年の儀式の際、オイネウスは迂闊(うかつ)にもアルテミスへの捧げ物を手配するのを失念していました。

天界からこの様子を見ていたアルテミスは激怒し、カリュドンの地に獰猛な猪を送り込みました。

巨大な猪はカリュドンの地で暴れまくり、多くの家畜が殺され、畑はほぼ全滅の状態になってしまいました。

困窮した王オイネウスは王子メレアグロスを中心とした猪征伐隊を結成します。

このカリュドンの猪征伐隊の中にはギリシア神話において名を馳せた英雄たちが数多く含まれています。

カストルとポリュデウケス、テセウス、イアソン、そして唯一の女性としてアタランテも参加していました。

フランドルの画家ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)が描いているのはメレアグロスたちが猪を征伐している様子です。

画面中央の左側で赤い衣服を肩からかけて、両手で槍を持っている男性がメレアグロスです。
その向かって左に描かれている女性がアタランテで、猪に向かって石を投げているように見えます。

アタランテの生い立ちは次回お話しします。


4. 原題


ピーテル・パウル・ルーベンス(Peter Paul Rubens)が描いた『メレアグロスとアタランテの狩り』は英語ではThe hunt of Meleager and Atalantaと言います。

この作品はウィーンの美術史美術館(Kunsthistorisches Museum)で見ることが出来ます。





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