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ジャック=ルイ・ダヴィッド『ソクラテスの死』
記事URL  カテゴリ | その他絵画 | 2011年01月26日(水)16時25分 | 編集 |
記事のタグ: メトロポリタン美術館
2011年1月26日(水)


目次
1. 毒人参
2. 冤罪
3. 悪妻クサンティッペ
4. 原題


今回取り上げる作品は、ジャック=ルイ・ダヴィッド作『ソクラテスの死』です。

2011年1月26日ジャック=ルイ・ダヴィッド『ソクラテスの死』218

1. 毒人参


フランスの画家ジャック=ルイ・ダヴィッド(1748-1825)は、ソクラテスが毒杯を仰ぐ直前の場面を描きました。

画面中央で左手の人差し指を付き出して、右手で盃を取ろうとしているのがソクラテス(紀元前469頃-紀元前399)です。

ソクラテスが手にしようとしている盃には、毒人参の液体が入っています。
当時のアテネで行われていた死刑の方法は、死刑囚が自ら毒人参を飲むこととされていました。

ドクニンジンとは、中枢神経の働きを犯す成分を有する有毒植物です。

向かって左で赤い服を着て右手で盃を差し出しているのは、死刑執行の官吏です。

官吏は、左手で顔を抑える仕草をしています。
彼は、ソクラテスのような賢人を死刑に追い込むという社会の不条理を嘆いているのでしょう。

その向かって左で着座してソクラテスに背を向けているのは、弟子のプラトン(紀元前427-紀元前347)ではないかとされています。


2. 冤罪


ソクラテスの罪状は、アテネの神々を信仰せず若者を堕落させたことです。
実際にソクラテスには、そのような意図はありませんでした。

完全な冤罪です。

しかし、知識人と称する人々はソクラテスから完膚なきまでにその無知を暴かれていました。
そういったソクラテスの活動に対して、権力を持っていた人々は憎悪を募らせていったのです。

何だか、イエスと似たような話ですね。


3. 悪妻クサンティッペ


画面後景向かって左で赤い服を着ている女性は、ソクラテスの妻クサンティッペであるとされています。

クサンティッペは、右手を上げています。

この角度ではソクラテスの姿は見えないと思いますが、最後の別れをしているつもりなのかも知れません。

クサンティッペは、世界三大悪妻の一人とされています。

クサンティッペは、夫ソクラテスと言い争いをした後、激情して夫の頭から水をかぶせたという話が残っています。

賢人ソクラテスも、妻の扱いにはかなり苦労したようです。


4. 原題


ジャック=ルイ・ダヴィッド(Jacques-Louis David)が描いた『ソクラテスの死』は、英語ではThe Death of Socratesと言います。

この作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Metropolitan Museum of Art)で見ることが出来ます。




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